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「肉離れは安静が鉄則」の誤り⑴

筋挫傷、通称「肉離れ」は筋肉の損傷・断裂によって生じる病態です。「筋肉が断裂しています」というと驚かれますが、臨床的には損傷と断裂は同義で使います。例えば、捻挫における靭帯の「損傷」も、程度の差はあれ「断裂」を意味します。
肉離れは筋肉がある部位なら全身どこでも起こり得ます。例えば、頻度が高いのがふくらはぎ。運動中や階段昇降中の着地動作の際に受傷されるケースが多く、皆さん「バチンという衝撃があった」「誰かに蹴られたのかと思った」と表現されます。その後、少し遅れて激痛が走り、立っていられなくなります。
損傷部位の見た目は様々で、損傷直後は腫れや内出血が目立たないケースもあります。見た目だけでは判断が難しいですが、筋線維に沿った痛みがあるため、診断は比較的容易です。念の為、画像検査を行い、骨の損傷を伴っていないか調べる場合もあります。

続く

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