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気持ちの切り替え

最近、失敗したときの落ち込みからの、切り替えがうまくなった気がする。

落ち込むことが悪いことだとは思っていない。
落ち込んでいるというのは、もちろん良い感情ではなくて、
悲しい、悔しい、など、負の感情である。
よく考えれば、失敗したのだから負の感情を感じるのは当たり前である。
「失敗とは上手くいかない方法を見つけたということだ!」
という風にとらえる考え方は大好きだし、実際取り入れてはいるけれど、
それは一旦落ち込んだ後でもいいと思う。
失敗して一度は落ち込んだ方が、
「次は繰り返さないぞ!」
という意識が強化され、失敗から学べる量も大きくなるのではないかと個人的には思っている。

問題なのは、落ち込みを引きずりすぎてしまうことだ。
落ち込んでいる時は、大抵他の事が手につかなくなる。
失敗の事をずっと考え続け、何をしていても上の空。
生産性で言ったら下がりっぱなし。
滅多にないような大きな失敗をしてしまったのならば仕方がないけれど、
日常的に起こす失敗のたびに、そんな状態になっていては、
落ち込むだけで一日が終わってしまう。
それはすごく勿体ない。
なので、落ち込みにかける時間は、なるべく少なくしたいところだ。

そこで、最近私が意識しているのは、
最速で落ちるところまで落ち切ることだ。
地の底へ向かってダイブする感覚で落ちる。
そして、底に足がついたら、ジャンプして上がる。
…実際は、ジャンプほど急には上がれないのだけれど。

少ない落ち込みで、立ち直って前を向けることもあると思う。
しかし、私の場合、落ち込み切らないうちに無理矢理前を向いてしまうと、
どこかに心のわだかまりが残ってしまい、結局ひきずってしまう。
なので、一度は底まで落ちるというのは、意外と大切なのである。
不思議と、底まで落ちると、もう上にあがるしかなくなって
自然と前を向ける。
その状態まで持っていかないと前を向けないのが厄介なところだけど、
それはたぶん、私の性格上しかたがない。

なので、最速で底まで落ちて上にあがり始める。
失敗して落ち込み始めたら、中断できる作業は中断し、
集中して落ち込む。
うなだれたり、倒れこんだり、涙を流したり。
その時は、溢れんばかりの闇状態である。
できそうならば、紙に書き出したりして吐き出せると
落ち込みが分かりやすくてなお良い。
そうやって、もう落ち切ったな、というところまで落ちる。

それを意識するようになってから、確実に立ち直りが早くなった。
失敗が重なったとしても、その時にもう上を向けていれば、
泣きっ面に蜂という、落ち込みの相乗効果も生まれにくい。
落ち込む時間を短くすることで、
「次はどうしたらよいか」を考える余力も生まれ、
失敗を次に活かすということにも役立っている。
振り返ってみると、落ち込みを引きずりまくっていたときは、
落ち込むだけでエネルギーを使い果たし、
次に活かそうとすることができていなかった。
落ち込んで終わるので、失敗がトラウマのようになり、
次また挑戦するのが怖くなっていた。
大きな失敗の場合はそうも行かないだろうが、
日常的にする失敗に対しては、
それで何とか切り替えらるようになってきた。
何となく、落ち込むことにも慣れてきた。
こうやって小さな失敗から立ち直るという経験を積み重ねることで、
大きな失敗に対する切り替えもうまくなるかもしれない。

このようなことを書いていると、
日常的にたくさんの挑戦をして、失敗してきているかのようだが、
実際全くそんなことはできていない。
「落ち込みからの切り替えがうまくなってきた」
のもとになる失敗の多くは、
「自分の言ったことで相手の機嫌を損ねてしまった」
「やりたいと思っていた作業ができなかった」
「頼まれていたものとは違うものを買ってきてしまった」
など、実はとってもしょーもないことである。
しかし、そのしょーもない失敗でも、
ずるずる引きずる傾向のある私にとって、
早く立ち直れるようになったのは、嬉しい変化なのである。

私は今まで、失敗を恐れすぎて、
「確実にできること」ばかりを選んできた。
落ち込みからの切り替えが少しずつうまくなり、
失敗して落ち込むことにも少しずつ慣れてきて、
最近、色んなことに挑戦したいという気持ちが、
少しずつだが持てるようになってきた。
それは本当に嬉しいことだと思う。
もっとたくさん失敗して落ち込んで、切り替えるということに慣れていき、
少しずつでも、挑戦のレベルを上げていきたい。

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