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逆ナンにあった話

本当にどうでも良い話ですが、人生で一度だけ逆ナン、見ず知らずの女性から飲みに誘われたことが一度だけあります。

それは、私が前職の某専門商社に居たときのことです。当時私は東京に転勤になったばかり。同じ部署には同期がいました。その同期から、
「伊東、俺が婚姻届を出す予定日に展示会が入ってもうた。代わりに行ってくれへんか。場所は金沢や。」
伊東は二つ返事でOKしました。

そして、出張当日。展示会という事で前日の夕方に金沢入りし、準備を行い、翌日展示会に参加するというスケジュールで金沢に旅立ちました。
滞りなく準備を終え、ホテルにチェックインし、ホテルで小休止。
せっかくの金沢。飲んでうまいもん食べないと勿体ない。
というわけで、金沢駅構内のおでん屋さんに。

1人でビール片手におでんを突っついていると、隣にいた女性から声をかけられました。
「お仕事終わりですか?」「東京から出張で来られたんですね!」など、他愛のない話をしておりました。すると、その女性から「日本酒一緒に飲みませんか?御馳走しますよ」と日本酒のお誘いをいただきました。女性の誘いを断る男は男ではありません。伊東は二つ返事で「はい」と言い、日本酒をいただきました。

話も盛り上がってくると、その女性から「よかったらもう一軒一緒に行きませんか?」とお誘いを受けました。女性の誘いを断る男は男ではありません。伊東は二つ返事で「はい」と言い、タクシーで2軒目に向かいました。



ここまで聞くと、ただの自慢話に聞こえる方もいらっしゃるかもしれません。
なお、これまで全て事実であり、一切嘘はありません。
ですが、伊東に声をかけ、飲みに誘った女性はなんと年齢70歳以上、中学生の孫がいるのおばあちゃんだったのです。
そのおばあちゃんといった二次会は大正生まれのご夫婦が営んでいるスナックでした。
そこで伊東は美空ひばりと越路吹雪を歌いました。めっちゃ濃いウイスキーのソーダ割りを飲みました。マスター特製の煮物を食べました。

そして、無事にホテルに戻り、ベッドで眠りにつく直前、驚くべき事実に気づくのです。
みなさん、お気づきでしょうか。

伊東が70代のおばあちゃんと飲んでいたまさにその日、同期は婚姻届を役所に提出していたのです。
彼との圧倒的な差をひしひしと感じながらも、生まれてくるのがあと半世紀早かったらもしかしたらモテモテになっていたのではないかと真面目に考えた二十五の夜でした。

酒は時代も土地も性別も超えます。

熟女キラー伊東

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