韓国カジノをやっつけろ!①
この勝負に勝てば1億ウォンが手に入る。
韓国ソウルの某カジノで、
カードをめくる手に
渾身の力をこめた。
そして少しずつ、ゆっくりと
トランプのカードを絞って行く。
VIPバカラ大会に参加してもう何回目だろうか。
優勝賞金1億ウォン。
何かを成すには足りない額だが、
何かを楽しむには十分な額だ。
今回こそゲットしてやろう。
歌舞伎町か六本木か銀座で綺麗な
ちゃんねーとシャンパンでも開けて
ドンちゃん騒ぎをするか?
吉原の高級ソープか会員制の高級デリヘルで
ロングタイムで酒池肉林か?
いっその事両方楽しんでやる。
そんな妄想を抱きながら、
インチョン空港からソウルまでの
道をリムジンの後部座席で過ごしていた。
VIP会員は
カジノの招待で、
飛行機、ホテル、食事、お土産の韓国海苔。
何でもサービスしてくれる。
空港では担当者が待機していて、
リムジンで送迎までしてくれる。
もちろん彼らは親切でしてくれている訳では無い。
俺の持参した500万円を、
カジノのテーブルで溶かす事を
願って行う完全なるビジネスである。
彼等はVIPの客を担当する販促と言われている部署のメンバーだ。
韓国では銀行の次と言っても
良いくらいに人気の職業である。
いわゆるエリート、日本語もペラペラだ。
彼等はせっせとサービスをする。
客に気持ちよくなってもらい、
カジノに頻繁に来てもらうために。
俺はそこのカジノの開業記念パーティーで、
客代表としてテープカットをした長尾さんの紹介でVIP会員になった。
長尾さんは名古屋の大社長。
担当も名古屋担当だから、
俺も名古屋の販促チームの担当になる。
カジノに到着すると、
販促達がズラっと整列してのお出迎え。
ホテルのチェックインも全て終えていて、
部屋のキーカードを渡されて終了。
さあ、カジノで勝負の始まりだ。
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