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【花と鼻】英文法をネットで調べるのはアリかナシか

最近の傾向として多い、

「英文法で迷った時にとりあえずネットで調べる」行為。

これはナシ。英語を伸ばしたいならお勧めしません。

というか、当たり前の話なんですよね。

ネットの情報を鵜呑みにしてはいけません。

とりあえずググって検索すると、検索上位に表示されるのは「閲覧数が多いもの」「閲覧数の伸びが良いもの」などのアルゴリズムに基づいて表示されます。要するに、人気のある記事が表示されやすいということです。

中には正確な文法を根拠を示して解説しているものもありますが、気になるのは「検索でヒットされやすいようにとりあえずわかりやすく書いたもの」と、「"ネイティブ講師"以外のソースが見当たらない解説」。

検索でヒットすれば、Web広告や自前のサービスを使用してくれる人が増えますから、そのためにとにかくガンガン記事を書いて注目を集めようとしているものには要注意です。わかりやすさの反面、詳しい解説が省かれていることもよくあります。コンテンツそのものが薄い場合です。

「"ネイティブ講師"以外のソースが見当たらない解説」も要注意。ネイティブが書いているなら正しいのでは?という考えは誤り。ネイティブなら誰でも英文法や表現を正確に理解しているとは限りません。

これは日本人にも同じことが言えます。

例えば、「花」と「鼻」の日本語の発音は全く同じでしょうか?

どちらも「は(→)な(→)」と同じ抑揚で発音するので、日本語ネイティブの多くは「花」と「鼻」は同じ発音と答えるでしょう。

ところが、そうではない場合もあります。

助詞の「が」をつけて「花が」「鼻が」とすると、

「は(→)な(↑)が(↓)」(花が)と「な」で音が上がる一方、

「は(→)な(→)が(→)」(鼻が)と音は上がりません。

※「花が咲いた」「鼻が詰まった」と試しに言って比べてください

このように、「ネイティブである=母国語のことを完璧に知っている」は必ずしも成り立つわけではないのです。

そもそも、同じネイティブといっても地域によって文法の取り扱いに差がある場合もあります。例えば、「I'm not saying anything.」(私は何も言っていない。)という表現では「anything」が使われるのが一般的ですが、「I'm not saying nothing.」と、文法上本来はNGとされる二重否定を正しいとする地域も存在します。このように、「ネイティブ=正しい=ネイティブが書いたネット記事は正しい」の式は成り立たないんですね。

パッとなんでも検索できて当たり前の時代ですが、ネットで英文法を調べることはオススメしません。

ですから、英語でも他の言語でも、基準となる文法書を一冊持っておくことがオススメです。学校で分厚い文法書を買わされた理由はここにあったんですね。

Yoshiは文法指導の基準としてこれを使っています。

現役教員時代からの愛用の英文法書です。

英文法書はいろんな出版社のものをたくさん見てきましたが、これが一番。解説が充実しているだけでなく、例文とイラストも多いので英語初心者にも理解しやすい1冊。

「英文法書を持っていない」という方にはぜひオススメ。

英語を教える人なら尚更、各自の英文法指導にブレがないように基準となる1冊を持っておくのは必須ですね。

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