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嘘をつくアトム

嘘はついちゃいけないよ。
子どもの頃から、私たちは教え込まれますよね。

本当に嘘はついてはいけないのか。

人間は生きていく上で信用を得ることが大事。過ちは許されるけど、嘘をつくことは社会的に最も罪なことだとされます。

当然のことながら、人間でも許されないのですから、ロボットにも許されるものではないです。

人工知能のあるロボットは、自己判断で行動をするため、人間に危害を加えないようにする必要があります。それを定めたのがロボット三原則です。
SF作家アイザック・アシモフによって生み出されたものです。

第一条
ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条
ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
第三条
ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。
— 2058年の「ロボット工学ハンドブック」第56版、『われはロボット』より

wikipediaより

三原則。眺めてると「みはらのり」に見えてくる。
憲法三原則(国民主権・基本的人権の尊重・平和主義)
非核三原則(保有しない・製造しない・持ち込まない)
いろんな三原則がありますね。

じゃんけんは三つ巴の戦い。関係性は三人称で表せる。
サッカーでは3点取ったらハットトリック。
長嶋茂雄の背番号。
マジックナンバー3なんて言い方もある。
3という数字はよく使われ、みんなに愛される偉大な数字です。

覚えやすい、理解しやすい、親しみやすいという3つの理由から、なんでも3つでまとめるといい感じになります。

アシモフも四原則ではなく、3つにまとめてくれたから、2058年の未来まで残されるルールとなりました。

鉄腕アトムでもこのロボット三原則は用いられます。ところで鉄腕アトムの生まれた年は20年前なんですね。笑

アトムは人間に危害を及ぼさないように行動を制限されていて、嘘をつくことができません。
ところが一度だけ人間を欺く行為をするのです。
話は忘れちゃいましたが、それは優しさ故の嘘だったのです。

優しい嘘。
それはとても美しい。

たぶん、政治家の先生方もアトムの姿に共感して、小さい嘘、(自分に)優しい嘘はついても良いのだと刷り込まれたのでしょう。

そういう訳で、今日も世界は嘘で溢れている。

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