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【漢字山脈】 「浣熊」←これ読める? 「あ」で始まる言葉山!#01

「漢字山脈」へようこそ!


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どんどん読んで目指せ10000m!「漢字山脈」のお時間がやってきました。

ここにそびえ立つのはたくさんの難読漢字たちが積み重なってできた「漢字山脈」。あなたはその攻略を目指す漢字クライマーです。

問題例

行く手を阻む難読漢字たちを読み解くことによって、あなたは山脈を登り進むことができます!

山頂に近づくにつれ、より難易度の高い難読漢字が出題されます…!
あなたの漢字知識と経験を活かし、是非チャレンジしてみてください!

今日の山脈 : 「あ」で始まる言葉山


今日の山脈は「あ」で始まる言葉山!あなたはどこまで登れるでしょうか?

3番の「生憎」は誤読の定番!「生憎の雨」のように使います。
6番の「浣熊」はある動物を表す漢字です。一文字目の「」、どこかで見たことがありませんか?
11番の「齟齬」は普通「ソゴ」と音読みする漢字ですが、ある意外な当て読みがされています。意味を考えればわかるかも!

正解は…













1.あいさつ 2.あく 3.あいにく 4.あざわらう 5.あきんど 6.あらいぐま 7.あこーでぃおん 8.あぐら 9.あすふぁると 10.あまるがむ 11.あべこべ 12.あかでみー

正解はこのようになっています!

5番の「商人(あきんど)」は元々商いをする人を表す「あきびと」から転じた言葉です。その他「あきうど」などとも読みます。

6番は「浣熊(あらいぐま)」です!一文字目は「浣腸剤」の「浣」で、「浣(あら)う」などのように訓読します。

中国で行われた官吏の風習に由来して、十日間という意味も持ちます。

10番の「汞和金(あまるがむ)」は「コウワキン」と音読みし、水銀と他の金属を混ぜた合金の一種を表します。理系の人なら一度は聞いたことがあるかも?

訓読みは「みずがね」。カッコいい…!

そしてさらなる高みへ…!


未踏峰解禁

ここから先は想像を絶するような超難問が立ちはだかります…。頂点に君臨する難読漢字たちを踏破し、山頂で快哉を叫びましょう!

13番の「」は漢検配当外の漢字です…!ある身近な漢字の俗字体(俗間で省略された字体)のようですが…。
14番は「鵲渚」。ある伝説が元となった当て字です。一文字目の「」の読み方が分かればピンと来るかも…?
そして最難関の15番、「卵音」。この超難読漢字、あなたは読めますか…?

正解は…














13.あるかり 14.あまのがわ 15.あまえごえ

正解はこのようになっています!

13番は「(あるかり)」です。元は石鹼の「」の俗字体のようです。中国ではアルカリ乾電池を「碱性干电池」と表現するそうですよ!

14番は「鵲渚(あまのがわ)」。「」はかささぎという鳥を表す漢字です。かささぎは七夕の夜、織姫と彦星を合わせるために翼を広げて天の川に橋をかけるという伝説があります。

「烏鵲(ウジャク)の智」「耆婆扁鵲(ギバヘンジャク)」「鵲豆(ふじまめ)」など、漢検一級チャレンジャーにとってはお馴染みの漢字ですね!

15番は「卵音(あまえごえ)」。もとは目上の人に物を訴えたりせがんだりする時に出す甘えた声を表す言葉のようです。卵をかき混ぜる時の音に例えたのでしょうか?なかなかユニークな当て字でした!


以上、今日の漢字山脈でした。あなたはどこまで登ることができましたか?
最後までお読みいただきありがとうございました!

【注】これらの漢字の読みはあくまでも一例です。読みを一意に定めるものではないことをご留意ください。また、出典は一般的に用いられる辞書・辞典のほか、大正以前に発行された旧い辞典や小説・新聞などにも及びます。特に難易度の高い問題に関しては概して後者から引用しています。そういう読み方もあるんだというスタンスで受け取ってくださると嬉しいです。

参考文献


10| 遊子館『日本難訓難語大辞典』
11, 14, 15|谷口安定『魁本大字類苑』
12 |東京堂出版『読んで楽しむ 当て字・難読語の辞典』
13 |学研プラス『漢字源 改訂第六版』

その他 |
公益財団法人 日本漢字能力検定協会『漢検漢字辞典』
岩波書店『広辞苑 第七版』
小学館『デジタル大辞泉』
三省堂『大辞林 4.0』

(著者・編者 略)

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