見出し画像

YOSAKOI SORAN NEWS_Vol.2

北海道内で新チームが続々誕生!

 3年ぶりの開催を経て、新たな祭りとして歩み始めたYOSAKOIソーラン祭り。新型コロナウイルスの影響で、これまでのような活動が難しいチームもまだまだ多いなか、嬉しいニュースも!昨年から今年にかけて、北海道内で例年と比べても非常に多くのチームが誕生しています。これからの祭りを担う新しいチームの皆さんはどんな想いでチームを立ち上げたのか、お聞きしました。

「3年ぶりの本祭で熱気に触れて、また踊りたいと思った」

 「昨年の本祭に、大学時代に在籍していたチームの助っ人として参加して熱が入った」―そう語ってくれたのは、『華鼓節』代表の北川さん。学生時代の仲間に声をかけ、昨年11月にチームを結成。ほぼ20代のメンバーで、「新しいカラーの社会人チームに」と意気込みをみせます。 同じく学生時代の仲間が集まった『ど感動』も「昨年、改めてこの祭りの素晴らしさや活気に触れ、また踊りたいと思った」(代表・稲田さん談)と話してくれました。

華鼓節
ど感動

思い描くチームを形に

 近年誕生するチームは、学生チームや既存のチームに参加していた人が立ち上げることが多いのが特徴の一つ。旭川市の「誇蝶嵐」の相沢代表は「以前所属していたチームはすでにチームカラーができあがっていた。新しいことに挑戦したい、と立ち上げた」「旭川と言えば誇蝶嵐、となれるようにしていきたい」と話します。「幸輝」の三國代表も「所属しているチームが解散することになり、自分が何とかしないと!と思った」と言います。

誇蝶嵐
幸輝

地域からエネルギーを発信

 オホーツクエリアでは約15年ぶりの新チームとなった『蝦夷YOSAKOI連「倭屋」』の齋藤代表は学生時代、網走市内の大学のチームに所属。 「大学生になって始めたYOSAKOIソーランの魅力に取りつかれました。オホーツクは札幌に比べると活気が負けてしまっているので、仲間とチームを立ち上げました」といい、現在は網走や北見・小清水からメンバーが参加。中にはオホーツク地域らしくホタテ漁師をしているメンバーもいるんだとか。

蝦夷YOSAKOI連「倭屋」

 和寒町の『鳴呼ワットサム』と稚内市『最北烈風隊』という歴史のある2チームが合流して誕生した『和凛-KARIN-』は「YOSAKOIソーランの文化を道北からもっと発信したい」「祭りを代表するチームにしていきたい」と語ってくれました。

和凛-KARIN-

「もう一度だけ」

 中には、コロナ禍で祭りに参加することができなかったメンバーが集まったチームも。札幌で立ち上がった『巡藍』は、教育大学の学生が中心のチーム『藍&MOEホールディングス』の2020年度のメンバーが再結集。祭りが中止になり、「自分たちの演舞を見せることなく引退し、悔しい想いをしていました。社会人となった2022年の夏に再会し、当時のリベンジを果たそうと結成しました。学生時代に巡り合えた仲間と、当時の作品で、もう一度だけ踊る最初で最後のYOSAKOIソーラン祭りです」

巡藍

「YOSAKOIソーラン祭りは自分たちの人生そのもの」

 そう語ってくれたのは『遖』の副代表・山本さん。
「幼い頃から踊っている人、YOSAKOIを通して出会い家族になった人。年齢も職業も住む場所も違う人たちが集まり共に輝ける場所、そんなYOSAKOIソーラン祭りに熱い想いをもったメンバーが集まり結成しました」

遖のメンバー募集ポスター

 それぞれに熱い想いをもった新チームのみなさん。これまでに祭りで得たエネルギーや感動を、今度は自分たちで創りだそう、輪を広げていこうという姿勢が印象的でした。6月の札幌、ハレの舞台で思い切り踊る皆さんの姿をお楽しみに!

経験者から未経験者まで幅広く集う「BASARA」。2月から練習を開始し、鳴子の鳴らし方や基礎練習も。
大学の前チームが解散した後、「もう一度踊りたい」と結成された「北海道医療大学~桜雅~」

《もっとくわしく!》
新チームへのインタビューをFacebookで1チームずつ掲載しています!(2~3月に順次公開)


チームインタビュー:
「ひとの魅力は、まちの魅力」をモットーに地域で一番愛される市民団体へ(恵庭紅鴉)

恵庭市唯一の市民チーム

―どんなメンバーが集まったチームですか?

 恵庭市民を中心に、約60名の踊り子と約60名のスタッフ(運営役員、父母の会員など)で構成されています。小学生から60代まで、幅広い世代のメンバーが活躍しています。

―活動の中で大切にしていることはなんですか?

 恵庭市内で活動する際は、市民のみなさんにとにかく楽しんでいただくことを念頭に置いています。お祭りやイベントで演舞することが多いので、その場・時間が賑やかで特別なものになるように、と意識しています。恵庭市外で活動する際は、恵庭の元気と賑わいをPRすることを意識しています。演舞が活動の中心のため、観光名所や名産品のPRができるわけではありませんが、私たちの演舞を通して、恵庭市民と街の魅力を伝えることを第一に活動しています。

「ひとの魅力は、まちの魅力」

 チームの活動理念に、恵庭の活性化、地域市民交流、青少年の健全育成を掲げています。特技の踊り・お祭りでの経験を生かして、市内の幼稚園や小学校を対象に演舞指導を行っています。指導活動だけではなく、「えにわっ子まつり」という、子ども縁日も主催しています。日頃、市民の皆さんから沢山の応援をいただいているので、その恩返しをしよう!とはじまったイベントです。

2022年夏の「えにわっ子まつり」。延べ400人の子どもたちが参加した。

―8月末には「第23回えにわYOSAKOIソーランわくわくフェスティバル」を開催しましたね。

 チーム発足と同時に始めた祭りです。状況の変化に応じてできることをできる限りやろう!と3年ぶりに再開しました。全道から21チームと、市内のパフォーマンス団体が2団体参加、約5,200名が来場し、大きな賑わいを生み出すことができました。恵庭市民の皆さんに、2年間楽しむことができなかった、夏祭りの楽しさ、賑やかさを感じてもらえる場を作りたくて、1から組み立てなおしました。祭りのノウハウも、企画運営のためのつながりも、この23年間の活動の中でチームの力として積み上げることができた賜物だと感じています。多くの市民や子供たち、踊り子たちであふれたクライマックスは大きな感動と達成感につながりました。

3年ぶりの開催となった「わくわくフェスティバル」。

地域のコミュニティとして

―幅広い世代のメンバーが参加し、学校や会社、家庭とは違う居場所・コミュニティとなっていることが印象的です。印象に残っている出来事などはありますか。

 2018年9月、北海道胆振東部地震です。恵庭も大きな揺れとともにライフラインが停止。復旧のめどがなかなか立たず、多くの人が不安を感じて過ごしていました。そんな中、チームの連絡網が助け合いの声掛けで動き続けました。「あそこのお店、買い物できるよ!」「あそこのガソリンスタンド空いてるよ!」「うち、電気通ったから充電しにおいで!」「お風呂入れるよ!」。いち早く電気が復旧した、運営役員の一人が経営する自動車整備工場をお借りして、メンバー向けに炊き出しをすることもできました。
 単身者であったり、恵庭に来たばかりでなじみが少なかったりと、頼れる人がなかなかいないメンバーもいます。困りごとでお隣さんに助けて!と言えなくても、2丁先のメンバーの家は知っている!頼れる!踊りだけではない、地域のコミュニティとしての役割とその強さを痛感する出来事でした。

胆振東部地震の際の炊き出しの様子
こどもから大人までが一つのチームに

―これからのチームの目標、目指す姿を教えてください。

 恵庭市で一番愛される市民団体になることです。恵庭市民70,000人が、私たちの活動を通して、YOSAKOIソーラン祭りへの興味を持っていただくことが、YOSAKOIソーランを通して感動と喜びを沢山もらってきた私たちにできる恩返しだと思っています。

〈PROFILE〉
●チーム:恵庭紅鴉(えにわべにがらす)
市民参加型の地域活性活動を新たに創出したい、と1999年に発足。「ひとの魅力は、まちの魅力」をモットーに、演舞を通じて恵庭の元気と賑わいを、多くの人に届けることを主軸に活動中。

●回答者:相馬伸太郎さん
チームで事務局長と演舞でのMCを担当。小学校6年生の時にYOSAKOIソーランと出会い、ジュニアチーム、まちのチーム、学生チームを経て、2012年から恵庭紅鴉に所属。チームの活動のほか、地域のイベントやお祭りの運営にも参加。江別市出身、恵庭市在住。35歳。

★あなたが思うYOSAKOIソーランの魅力教えてください!
「誰でも街のスーパースターになることができる!と思っています。例えばスポーツでその街一番の選手になるには、高い技術と大きな努力が必要になりますが、人に元気と感動を届けるYOSAKOIソーランは、子供でも、主婦でも、お父さんでも、だれでも自分の頑張りと仲間の頑張りを合わせることで、人を感動させることができます!」


Pick Up Topics

「第37回倉敷音楽祭」オープニングステージに「室蘭百花繚蘭」が出演(3/4)

今年で37回目を迎える「倉敷音楽祭」(3/4~21)。毎年特集地域を定め、日本各地で育まれた特色ある音楽文化を紹介しています。今回の特集地域は「北日本」。北日本を代表してYOSAKOIソーランがオープニングステージを飾ります! 演舞を披露するのは「室蘭百花繚蘭」。コロナ禍でのイベント中止を乗り越え、3年越しの実現です!岡山の皆さんに、北海道の熱気をお届けします。
https://arsk.jp/m-fes/


全国の学生約140人が「ソーランDAYS」で北海道に集結(2/7-9)

全国各地から集まった学生たち

YOSAKOIソーラン祭り学生支部が主催するイベント「ソーランDAYS」が2月上旬に開催され、全国の大学生約140名が参加しました。2泊3日の日程で、チームづくりや踊り、リーダーシップを学ぶ冬恒例のイベントが3年ぶりの対面開催。今の世代の学生の皆さんは、コロナの影響でこういった機会が失われていましたが、オンラインではない、リアルでの交流を参加した多くの学生が楽しみました。ここで得た学びや人とのつながりが、今後の祭りや地域を盛り上げていくことを期待しています!


台湾ランタンフェスティバル点灯式で「北海道科学大学~相羅~」が演舞(2/5)

メインステージでの演舞

2月5日に台北市で行われた「台湾ランタンフェスティバル 点灯式」で、YOSAKOIソーラン祭りを代表して「北海道科学大学~相羅~」の21名が参加しました。当日はあいにくの雨でしたが、熱気あふれる演舞を披露。台湾交通部観光局 張錫聡 局長からも「非常に魂のこもった踊りを見せてくださったことに感謝しています。美と力と柔和さが合わさった素晴らしいパフォーマンスでした」と コメントいただきました!


学生実行委員会のメンバー、協賛活動もがんばっています!

とある日の協賛活動出発前

メインステージや大通パレード会場の企画・運営を担う学生実行委員会。
現在は札幌近郊の大学生約45名のメンバーで活動しています。
2月になり、各大学が春休みに入ったこともあり、6月の本祭に向けた活動が本格化。祭りの企画だけでなく、学生実行委員会は協賛活動も行っています。毎朝みんなで集合してから、自分たちが会場運営する大通周辺の企業を一軒ずつ訪問し、祭り開催のご案内とご協力のお願いをしています。見かけた際は、ぜひ温かく応援お願いします!