コンスタントにTDを低くする振り方について
こんにちは。ビートセイバープレイヤーの yosai です。
本記事は Beat Saber Advent Calendar 2023 の23日目の記事です。
始めに
ここでは「コンスタントにTDを低くする振り方」(以下LTDS:Low Time Dependence Swingの略。筆者の造語なので注意)について筆者が考えていることを紹介します。TD(Time Dependence)について詳しくない方はこちらを参考にしていただければと思います。(参考ページのTDの図は画像上から下にノーツが飛んでくるのを見下げで見ていると解釈してください)
注意点
・本記事はあくまでコンスタントにTDを低くすることを目的としているため、必ずしも精度が向上することを保証するものではありません。
・ノーツ配置によってはLTDSを実施することが難しい場合があります。
・筆者が紹介するLTDSが唯一であったり、最善である保証はありません。誤りや改善点がある可能性があります。それらがある場合はご指摘いただけるとありがたいです。
・説明の都合上、単純化している部分があります。細かい調整は個々人でお願いします。例えば本記事の説明では剣を振るときに肘が動かない前提ですが実際には微妙に動いていたりします。また横切りの場合は剣先が重力で少し垂れるので説明よりも前腕を微妙に持ち上げるか、手首に力を入れて垂れないようにする必要があったりします。
・そもそも残念なことに筆者がまっすぐな振りができてないので記事の内容を100%実施できておりません。
結論
結論としては以下の3点を守ることでTDが低くなる振り方をすることができます。それぞれについて後で解説します。
事前準備:テイラー調整をする
プレイ中のルール1:常にニュートラルな前腕の姿勢をz軸に水平になるように維持する
プレイ中のルール2:プレイ中のルール1を行いながらノーツ配置に合わせて肘を移動する
事前準備:テイラー調整をする
LTDSの事前準備としてテイラー調整をすることが必要となります。テイラー調整は Saber Tailer などの Mod で細かく調整することができます。調整するうえで意識することは以下となります。
①振りを真後ろから見たときに肘と手首と剣先が直線に並ぶようにします。次に②剣先の軌跡が肘上と肘下で等間隔になるようにします。剣を上下に振った時に以下の画像のようになればよいです。
![](https://assets.st-note.com/img/1701496877286-HlXug5mcM7.png)
以下の画像は悪い例です。肘・手首・剣先が同一線上に乗っておらず、剣先の幅も肘上と肘下で等間隔ではありません。
![](https://assets.st-note.com/img/1701497115467-3VafTNOzkW.png)
プレイ中のルール1:常にニュートラルな前腕の姿勢をz軸に水平になるように維持する
テイラー調整ができたら次は前腕のニュートラルな状態をz軸に平行になるように維持することとそれを前提とした振り方を覚えることになります。
まず言葉の定義ですが本記事ではニュートラルな前腕の状態とはフォアハンドの振りとバックハンドの振りの中間の状態と定義します(注:筆者の独自定義です)。具体的には同じ個所で往復の振りをしたときに肘を中心に手首が移動した軌跡の中央の位置がニュートラルな前腕の状態となります。以下の図はそれを説明した図になります。手首振りをしていて手首の位置を一切動かさないのであればその動かさない状態がニュートラルな前腕の状態になります。
![](https://assets.st-note.com/img/1701500032279-kRkHd0RXdw.png?width=1200)
プレイ中のルール1はこのニュートラルな前腕の位置が常にプレイ空間上のz軸(奥行方向、ノーツが飛んでくる方向)と平行になるようにすることです。平行になっているか場合、真後ろから見たときに肘と手首が1点で重なるように見えることになります。
このルール1と事前準備のテイラー調整をすることにより真後ろから見た場合に常に剣先の軌跡が直線かつ肘の部分を通ることになります。この状態でノーツを切ればTD=0となります。
![](https://assets.st-note.com/img/1701502170347-fj13atxQi3.png)
ニュートラルな前腕の状態がz軸と平行でない場合は真後ろから見た剣先の軌跡が弧を描くことになります。この場合先ほど比べてTDが上がってしまいます。
![](https://assets.st-note.com/img/1701586450725-JNpyERYILi.png)
ビートセイバーのプレイではあらかじめテイクバックをしていることが定石なためニュートラルな前腕の位置がどこに来るか意識できてないことが多いと思います。なれるために先に前腕をニュートラルな状態かつz軸に平行にしておいてノーツが来てからテイクバックして振るという練習をすると、テイクバックしている状態でもニュートラルな前腕をz軸に平行にする感覚がつかみやすいかもしれません。
プレイ中のルール2:プレイ中のルール1を行いながらノーツ配置に合わせて肘を移動する
ビートセイバーではノーツの位置が横4列縦3列、ノーツの向きが八方向にあり、それらが連続あるいは同時に飛んできます。そのような状態でなるべくLTDSをするためにはどうしたらよいのでしょうか。答えはすでに書いてありますが、肘の位置をノーツに合わせて移動することが答えになります。
よくある中央レーンの上下交互切りではルール1を守りつつ下の図のみどり線上のどこかに肘の位置を置く必要があります。
![](https://assets.st-note.com/img/1701588423839-vguzuujWge.png?width=1200)
またよくある中央下段と外側レーン中段の交互切りではルール1を守りつつ下の図の線上のどこかに肘の位置を置く必要があります。
![](https://assets.st-note.com/img/1701588629742-1kFAzGRT2u.png?width=1200)
以下に肘の位置を移動させる方法について列挙いたします。これらの方法を組み合わせて適切な位置に肘を動かすことでLTDSをすることができます。
ビートセイバーの身長設定(10cm刻み)、ルーム設定(5cm刻み)を変更することでノーツに対する肘の高さの初期値を変えることができます。またSteam版ビートセイバーを利用している方はOVR Advanced Settings(筆者おすすめ)という無料ツールで高さを1cm刻みで変更することが可能です。
体ごと横に移動(ステップ)する、または上体だけ横にずらすことで肘を左右に移動することができます。ただしノーツの間隔が十分にあいてないと移動が間に合わない可能性があります。
脇を横に広げる、あるいは狭めることで肘の位置を肩を中心とした円上に移動することができます。具体的には肘を下におろした状態から外側には90度程度、内側には30度程度移動することができます。
膝を曲げる(腰を落とす)、かかとを上下する、肩を上下することで肘の位置を上下することができます。
上体を横に屈伸(体側を伸ばす)することで片方の肘を高くし、もう片方の肘を低くすることができます。
腕を前方に伸ばすことで肩の高さまで肘を持ちあげることができます。
腰を落とすとか上体を横にずらすとかJBSL6J4準優勝者のテス子さんのドスコイスタイルを彷彿とさせますね。ドスコイスタイルはTDという観点から見ると非常に理にかなったスタイルなのではないでしょうか。気になる方はJBSL6J4本戦のアーカイブをご覧になってください。
LTDSの解説は以上となります。
(おまけ)LTDS体験した感想など
LTDSのアイデアは1か月半ほど前に思いついて自身で何回か試しました。以下やってみた感想などを列挙します。
良かった点
多少早振りしそうだったり、遅振りしそうな時もノーツにあたってくれる確率が上がった(気がする)
単純な配置の精度が向上した(気がする)
今までにしなかった体勢で振るのがちょっと気持ちいい(こともある)
飛んでくるノーツの配置を見て肘の位置を動かすのにパズル的な楽しさがある
悪かった点
肩の負担が大きい(特に筆者は肩が弱い)
ノーツ量が多くなってくると対応しきれなくなる
テック配置だと無理なことが多い
外レーン上下切りはACC譜面以外は無理
元の振りが汚すぎてLTDSができてるのかどうかわかりづらいことがあった
お世話になったMODやツールなど
今後について
肩の負担が大きかったので肩の調子が良いときに気が向いたらやる、くらいになりそう
今回の知見を得てすべてをLTDSにしなくても部分的にこの配置はLTDSでやる、みたいな感じで振りの中に組み込んでいくかも
最後に
最後までご覧いただきありがとうございました。本記事を見ていつもと違う振りを楽しむきっかけになったり、皆様の振り研究の一助となったりしてくれたら幸いです。あと記事を書きながら天下一ぼっ立ち舞踏会のTDバージョンのようなTDを加重したスコアで競い合うイベントとかあっても面白いかなふとと思いました(筆者自身が参加者の土俵に立てるかは別として)。それでは皆様よいクリスマスを。
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