インムマンGRAND PRIX 決勝第一回戦:前田もん(東京)vs.いおた(宮城)

注:この内容はフィクションであり、実在の団体・人物とは一切関係ありません。




総勢2060人で行われた予選ラウンドは白熱のまま終了となり、ここに64人の強者が揃った。

強者が残っているから当たり前と言えば当たり前なのだが、決勝一回戦目にしてフィーチャーにふさわしい激熱なマッチアップとなった。

ひとりはフィーチャー・マッチであの全国大会で名実ともにNo.1のウィープレイ使いとなっただべぴ(坂本龍馬)を下したいおた。そのデッキは「桐島聡」を軸に、ハンデスを絡めて早期決着を狙う【赤黒桐島ハンデス】。

そしてもうひとりは、あの【成田博幸ループ】よりさらに小回りが利き、自然文明の技巧とメリットが集約された【冨田大作ループ】を操る前田もんだ。その粘り強さと、継続したアドバンテージ供給力、そして 《ライオン好き》によるループコンボ。

予選ラウンドでは、そのループをもってして3回ほどゲームを制してきたと前田もんは言う。

果たして、より高みへと挑むことになるのは、どちらのプレイヤーなのか。

先攻は前田もん。

第1ターンから連続して、自然単の強みである 《絵文字タワー》を使って、手札を整えていく。ここで前田もんが手札に迎えたのは 《くもきゅん》と 《玄関開けたらいる人》 。どちらも「冨田大作ループ」を形成していくために重要なパーツだ。

対するいおたは、2ターン目に 《いたおさん》を召喚。後続に繋げていく姿勢を見せる。

第3ターン。前田もんは 《くもきゅん》でマナを伸ばし、ここまで常にアクションしてターンを返す順調な動きを見せる。

――そう、相手が普通の「桐島ハンデス」なら。
返すいおたのターン。現れたのは 《シュミテクト》。本来、「桐島ハンデス」から飛んでくるはずがないカードにより、前田もんのプランは大きく崩れる。ここで 《ライオン好き》をデッキに戻されると、一気に前田もんの表情は険しくなる。

前田もんの第4ターン。 《くもきゅん》をマナに置き、 《竹島は日本の領土》を唱え、いおたのクリーチャーを一掃する。一見、盤面では優位に立ったように見えるが、これが決していい動きではない事を前田もんはすでに知っていた。

案の定、いおたはマナが増えた事で一気に動きやすくなり、 《弱い人は死にます》で 《くもきゅん》を破壊し、 《ゾウマリオ》を場に出し、前田もんのマナを鈍らせる。

前田もんは第5ターンで、止むなく 《絵文字タワー》をマナチャージし、 《自転車に乗るりゅう社長》を召喚、自身の能力で、 《辛まぜそば》を手札に加え、これも召喚。デッキから《鬼滅の刃の鬼の物真似》をサーチしてマナに置き、いざという時のため、反撃の準備をする。

いおたのターン。ここは《妖怪便器笑い》を出すが、「嚴巍」の封印を外すのみでターンエンド。

手札がなくなり、ジリ貧の前田もんはここで《自転車に乗るりゅう社長》をトップデック。そして山札から引き込めたのは 《くもきゅん》。墓地の《くもきゅん》をマナゾーンに置き、バトルゾーンへクリーチャーを横に広げていく。

不利な盤面であるが、この【冨田ループ】と呼ばれるデッキは、ループだけでなく、 《ライオン好き》の打点を利用して、奇襲でゲームの決着を決めるプランも実行できるのだ。

しかし、その希望をたやすく打ち砕くかのようにいおたは盤面を刻む。 《携帯恋話》で 《自転車に乗るりゅう社長》を破壊し、 《ゾウマリオ》を呼び出し、アンタップキラーと封印から墓地に置かれた 《桐島聡》で、前田もんのクリーチャーを一気に3体葬る。
しかし、前田もんもいよいよ起死回生の 《冨田大作》をトップデック。《ハタ人間になるハタ》を装備し、その能力でマナゾーンから 《笑顔のみやぞん》を出し、その能力で 《ウンドス》を出し、その効果で《冨田大作》をスピードアタッカーに。そして《冨田大作》でプレイヤーに向かって攻撃しつつ、マナゾーンから 《玄関開けたらいる人》を出し、シールドを1枚ブレイク。
その後、《玄関開けたらいる人》で《桐島聡》を対処する。

窮地を脱したように見えるが、いおたの手札はまだ、3枚ある。ふたたび 《携帯恋話》で《辛まぜそば》を破壊し、 《ゾウマリオ》+ 《桐島聡》で前田もんのクリーチャーを一掃。

今度こそ、前田もんにこの盤面を覆す力は残っていなかった。

Winner:いおた

圧倒的な強さをフィーチャーエリアで見せ続けるいおた。

桐島ハンデスは、果たしてインムマントーナメントを制することができるだろうか?

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