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獄中写懐二首・其之二 佐久間象山


岩波文庫「江戸漢詩選・下」編訳:揖斐高 より


佐久間さくま象山しょうざん
獄中写懐二首   獄中、おもいを写す二首(その二)

不思城下作盟恥  城下じょうかちかいすのはじおもわず
却見忠貞抱忌  かえって忠貞ちゅうてい忌疑きぎいだ
伯昳議疆長崎嶴  伯昳ピョートル さかいす 長崎ながさきみなと
聖東仮地下田  聖東ワシントン る 下田しもだはま
異時軽敵已非策  異時いじ てきかろんずるは すでさくあら
今日伐謀知是  今日こんにち ぼうつは んぬたれ
幽憤満胸無所泄  幽憤ゆうふん むねちてもらところ
獄中瀝血写玆  獄中ごくちゅう したたらせてうつ


七言律詩
上平声四支韻(韻字:疑・湄・誰・詩) 第一句踏み落とし

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