見出し画像

「飛沫と火花」~アルバム収録曲の制作についての話~

前書き

本ノートは、「SynthVとかTOKYO6とか Advent Calendar 2022」への参加にあたり執筆いたしました。
この場をお借りしまして、企画してくださったWatashiさん、関係者の方々に感謝申し上げます。

はじめに

こんにちは Yoriです。
この記事はタイトルにある通り、今年の「M3-2022秋」にて頒布させていただきました、アルバム「飛沫と火花」についての備忘録のようなもの、となっております。

口下手につき、お見苦しい部分もあるかと思いますが、お付き合い頂けますと幸いです。

企画と動機

本作は、前作「藍と青」、前々作「なついろのまもの」の雰囲気を踏襲しつつ、書き下ろし楽曲も含めたアルバムを作りたいと考え、Lumium氏にイラストを発注する段階で、「夏から秋への時間変化」、「境内での夏祭り」というコンセプトに決めました。

曲について

1.intro - Fireworks -

過去作のコンセプトに寄せて、シンセ主体で作った楽曲です。
SynthesizerVの小春六花AIを、各音毎に書き出し、サンプラーに入れてカットアップしました。良い感じ。

2.蒼穹のモノローグ feat.小春六花

ボカデュオに参加して制作した楽曲です。
青々とした景色の中で、新たなスタートラインに立ち、進んでいく少女をイメージしながら作りました。

3.夏蜜柑サイダー feat.小春六花

ボカデュオに参加して制作した楽曲です。

"サイダーみたいに 無重力浮かんでく"

サビの歌詞がメロディと共に浮かび、そこからはスラスラと進行しました。
蒼穹のモノローグと同時進行での制作だったため、より疾走感を出しつつ、青春っぽさを意識して制作を行いました。

4.極彩色 feat.小春六花

7月の「毎月6日はTOKYO6の日」に合わせて公開した楽曲です。

久しぶりに制作する完全に自分主体の楽曲でした。
ちょうどこの時期、TOKYO6のキャラクターを利用して制作を行っている方々と関わる機会が増え、各々の考えるクリエイター像という話を伺う機会が多かったため、"クリエイターの生業"というものをテーマとして制作しようと考えました。

その結果、生まれた歌詞が

"極彩色の絵筆を振り回して"
"思うまま振り回した その軌跡が 君の翼になる"

でした。
また、僕自身が"クリエイターの生業"を何かに例えるとした場合、それは"果てのない旅"のようなものだと思い、それを裏テーマとして織り込みながら全体の歌詞を構成しました。
いまでもお気に入りの一曲です。

5.リレーションシップ feat.小春六花&夏色花梨


TOKYO6キャラクターの非公式オンリーイベント「しおばな祭」にて行われた企画、「しおばな祭軽音ライブ」に向けて制作した楽曲です。1日で。

"星に願いを 叶わなくても 君となら歩き出せるさ"
"君と言葉を 紡いでいくよ この歌が 僕ら繋ぐ証だ"

ちょうど夏色花梨発売記念の一斉投稿を行った後だったため、花梨を使ったデュエット曲を書きたいと考え、制作に着手しました。
イベントのイメージが文化祭だったため、楽曲も軽音ライブっぽさを出せるよう、シンプルなロック調のものになるよう曲を構成しました。

後の短時間制作のきっかけとなった曲 その1 です。

6.盛夏、旱天を仰ぐ feat.小春六花

9月の「毎月6日はTOKYO6の日」に合わせて公開した楽曲です。
遅刻しました。

少し話は逸れますが、8月中旬、夏季休暇を使い、M3に向けて曲をたくさん作るぞ!と思っていた矢先、コロナに感染しました。
幸いにも熱は数日で下がりましたが、のどの痛みと咳の後遺症により、外出等もできない状態が続き、暇になった折、目に入ったのが高校野球でした。
これをテーマにして曲を作ろうと思い、制作に移りました。

"君に見せたい夏がある さあ行こう"

テーマを"高校野球"とするうえで考えたのは、"小樽潮風高校の野球部"について、そして"小春六花はどの立場でそれを見ているのか"についてです。
結果として、一番絵が浮かんだのは、"同級生を応援する応援団長としての六花"の姿でした。
それを踏まえ、青春ロックのテイストを出しつつ、随所に応援歌らしさを盛り込めるように意識しました。

7.かわっちまえ feat.可不

厭世感を前面にだした一曲です。
TOKYO6でもSynthesizerVでもないため、詳細については割愛しようかと思います。

8.ブルーデイズ・シンドローム feat.小春六花

"僕がいなくなったら 世界は青く澄んでさ"
"眩しさ眩んだ 一片の純情が 青空に落ちていく"

極彩色と同様に、"クリエイターの生業"というものについて、異なる視座から考えて制作した一曲です。
内容を対比的な構造にしたく、くすんだ雰囲気が伝わればうれしく思います。

本曲は、Lumium氏のイラストが先にあり、そこから構想を膨らませて制作を行いました。
元々は別の曲で利用する想定でしたが、いただいたラフがあまりにも良かったため、方向性を切り替えて制作を行いました。
いつもありがとうございます。

TOKYO6キャラで曲を作る方と関わるにあたり、ストレートなバンドサウンドを中心に制作を行うことが多かったため、たまには違うようなこともしたいなあと思い立ち、カットアップ主体、かつサビはストレートにかっこよく、という方向性で、音の情報量と尖りを増やすことを意識しました。

9.泡沫 feat.小春六花

手癖全開です。カラッとしたロックを目指しました。
2時間くらいで曲を作り、2時間くらいで歌詞を書きました。

"高く泳いでは消えた シャボン玉みたいだってさ ここから先の僕は"

個人的に一番おすすめしたい一曲です。

10.花微睡 feat.小春六花

"遠くから聞こえた 君が口遊んだ歌"
"木陰に立つ僕は 君が来るのを待った"

ボカデュオの参加楽曲。こちらも手癖全開です。
数年ぶりに母校に帰ってきた春、的なイメージで切ないロックを作りました。

11.Amethyst feat.夏色花梨

夏色花梨発売記念の一斉投稿に合わせて制作した楽曲です。1日で。
クラウドファンディングの返礼品として、パッケージが届くコースを指定し
ており、届いてから急ピッチで声質の確認、曲の制作を行いました。

声を聴いた上で、六花よりもより激しい曲に合わせやすいように感じ、シンプルなコード感で激しめのシンセロックにしようと考えました。
後の短時間制作のきっかけとなった曲 その2 です。

12.リコレクション・スターライト feat.夏色花梨

Amethystに続いて激しめに、かつ煌々夜行のようにファンタジーな曲を目指しました。

"光を紡いで ああ 砕け散った星空を 掬い上げた"
"未来を繋いで ああ 不完全な未来でも この歌は"
"遠くの君へ響け"

MVを出せるよう準備を進めております。お楽しみに。

13.煌々夜行 feat.小春六花


「ボカコレ2022春」に合わせて公開しました。
様々な方の協力の上完成した、今年制作した曲で一番思い入れのある曲です。Lumium氏、ひろつぐ氏、MIXを叩きこんでいただいた某氏、
いつもお世話になっております。

"世界はまぶしすぎるって 私は輝けないって"
"ただ 星が降る世界で 「ここにいる」と叫ぶ声見つけに来て"

ドラムの展開とコードから構成を考え、それありきでメロディを作り、最後に装飾音を盛り付けました。
前のアルバムからこの曲を作る頃まで、どんどん転調するタイプの曲にドはまりしていただめ、Aメロ前のMaj7の階段の印象付けや、サビ前の違和感なくつながる部分等、ギミック的に考えながら制作を行いました。

14.飛沫と火花 feat.小春六花&夏色花梨

"ふたりの未来が 遠く離れても ただただ この景色 また帰れるように"
"黄昏出す空 高く舞い上がって爆ぜた さよならの夏よ 煌めけ"

本アルバムのラスト、ジャケットイラストとリンクさせようと思い制作した楽曲です。1曲は書き下ろしでデュエット曲を入れたいなーと考えた末に、六花、花梨のデュエット曲になりました。

おわりに

だいぶ駆け足ではありますが、14曲について振り返りつつ、制作のお話をさせていただきました。ここまで読んでいただき、誠にありがとうございます。
図らずも一年の制作を振り返るような形になりました。
ここまで制作が続けられているのも、手を貸していただいているクリエイターの方と、熱量の高い周囲のTOKYO6コンテンツを作り続けている方、視聴していただいている方のおかげです。
周囲と比べ、だいぶマイペースな投稿頻度ではありますが、今後も制作を続けて参ります。引き続き楽しんでいただけますと幸いです。

また 本記事の投稿に合わせて新曲を投稿いたしました。
こちらもよろしければお聞きいただけますと幸いです。

ありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?