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歌手 イ・サンウン紹介シリーズ vol.1

さて、7月の大阪ライブに向けて、機運を高めるべく、イ・サンウンについてどんどん紹介していきたいとは思いつつ、客観状況と筆不精がそれを許しません。

シリーズ化できるか、まったく自信がありませんが、それでもそれを目標とすべく、タイトルにvol.1を付けました。

今回は、僕の「実はお気に入り曲」を紹介したいと思います。

신의 꿈(The world is a dream of God)/神の夢

2000年にリリースされたアルバム「She wanted」の収録された曲。同アルバムは映画「봉자」(Bongja)のサウンドトラックでもあります。

アルバム「She wanted」は彼女にとってサウンドトラックとしては、1998年にリリースされた日本映画「がんばっていきまっしょい」の「Give it all」に続く2作目です。

同作のライナーノーツにはこう記されています。

「Give it all」は音楽的に相当認められ、イ・サンウンはミュージシャンとして新しい世界で脚光を浴びるようになった。そのためサウンドトラックとしては2作目である今回の「봉자」(Bongja)は彼女だけの色彩とノウハウが混ざった神秘的なオリエンタルスピリットの世界へ導いてくれる。

このアルバムは「공무도하가」(公無渡河歌)以降、絶えず追求しているイ・サンウンスタイルのオリエンタルリズムの延長線上にある。収録曲の大体がミニマリズムに立脚し、最小限の楽器を使い、意図的にベースを使わないことで典型性からの脱皮を図っている。

このような、人と違う彼女だけの音楽スタイルは彼女が存在する意味でもある。また彼女は特別な場合を除いてアコースティック楽器を使い自身が追求する自然を強調している。

映画「봉자」(Bongja)は2000年に公開された映画で、キムパプを巻く職に従事する봉자がある日訪ねてきた神秘的な少女자두(Jadu)と色々なことを経て交感を分かち合う内容が詰まっていると同じくライナーノーツでは紹介されている。僕は見たことがないですが、女性同士の同性愛を描いた作品で、身体の露出も伴った、濃厚なラブシーンもあるようです。こういう内容から、当時世間で相当な衝撃をあたえた作品ではなかったかと察します。

アイドルとして大衆から求められるあるべき像から脱皮し、真摯に自分に向き合い、本当のアーティストとして成長する過程にあったイ・サンウンが、同性愛という、世間の常識から逸脱した映画テーマと自らを重ね、作った作品であることは想像に難くありません。

K-POPと言えば、アメリカから入って来たヒップホップの影響を受け、歌だけでなく、血のにじむようなトレーニングを積んで洗練されたダンスや集団パフォーマンスであったり、至極のバラードを、広い声域をフル活用し、目一杯感情をこめて歌い上げるようなパフォーマンスを典型として思い浮かべますが、イ・サンウンの作品はそれとは一線を画し、演奏楽器は最小化し、力の抜けた声で歌うサウンドも多く、いわゆる売れ筋とは言えないものも多いです。けれども、こういうものこそ、実はひそかに愛聴されており、人同士をつないでいるものではないか、「신의 꿈(The world is a dream of God)/神の夢」もその1曲ではないかと思っています。

アイドルを卒業し、95年に発売されたアルバム「공무도하가」(公無渡河歌)から03年の「신비체험」(神秘体験)までの8年間は、最も感性を研ぎ澄ませた時期であった思っています。その線上にアルバム「She wanted」があります。

ぜひお聴きください!!


「신의 꿈(The world is a dream of God)/神の夢」の歌詞(原文、和訳)にぜひ注目を(すばらしい!)

세상은 결국 신의 꿈이 아니었을까
사람들은 선을 긋고 그 넓이를 재지만
하지만 알 듯이
꿈은 그리 친절하지만은 않아
의미를 찾을 수 있다면 그리 나쁘진 않지

부끄러워 내 안에 갇힌 나
나는 기뻐 너를 만난 것이
부끄러워 숨어우는 나
나는 기뻐 꿈 안에 있는 것
커다란 이 세상에서 도망치고 싶었어

내가 하지 않은 일은 평화를 주지 않아
너의 얼어붙은 영혼 위에 성수를 뿌리리
독이 되지 않기를 네가 자라나기를

부끄러워 내 안에 갇힌 나
나는 기뻐 너를 만난 것이
부끄러워 숨어우는 나
나는 기뻐 꿈 안에 있는 것

너도 알지 마음과 무지개는 둥그렇다는 걸
사람들은 그 반쪽 밖에 보지 못하지
우린 절대 서류 속의 숫자들이 아니야
의미를 찾을 수 있을 거야 신의 꿈 속이라면

부끄러워 내 안에 갇힌 나
나는 기뻐 너를 만난 것이
부끄러워 숨어우는 나
나는 기뻐 꿈 안에 있는 것
부끄러워 꿈꾸지 않는 나
나는 기뻐 너와 다른 것이
부끄러워 내 안에 갇힌 나
나는 기뻐 꿈 안에 있는 것

世の中は結局神の夢ではないだろうか
人々は線を引きその幅を測るが
けれども、知っているように
夢はそれほど親切ではなく
意味を探すことができればそれほど悪くない

恥ずかしい 私の中に囲まれた私
私はうれしい あなたに会えたことが
恥ずかしい 隠れて泣く私
私はうれしい 夢の中にいること

とても大きなこの世の中から逃げたかった
私がしなかったことは平和をくれなく
あなたの凍り付く魂の上に聖水をまく
毒にならないことを私が育つことを

恥ずかしい 私の中に囲まれた私
私はうれしい あなたに会えたことが
恥ずかしい 隠れて泣く私
私はうれしい 夢の中にいること

あなたも知っているでしょう 虹は丸くないことを
人々はその半分側しか見えない
私たちは絶対書類の中の数字ではない
意味を探せるはずだ 神の夢の中であれば

恥ずかしい 私の中に囲まれた私
私はうれしい あなたに会えたことが
恥ずかしい 隠れて泣く私
私はうれしい 夢の中にいること
恥ずかしい 夢を見れない私
私はうれしい あなたと違うことが
恥ずかしい 私の中に囲まれた私
私はうれしい 夢の中にいること

イ・サンウン 大阪LIVE  #百年芸能祭
●7/19(金)午後7時開演
●吹田メイシアター小ホール
●予約フォーム https://x.gd/HLlAP


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