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苦境にあっても冷静に対処する極意:何がどうしたの理論(2)

【銭形平次も何がどうしたかを確かめてから動く】
大川橋蔵主演の『銭形平次』というテレビ時代劇がありました。
話の初めはいつも、子分の八五郎が息を切らして走って来て、「親分、てぇへんだ、てぇへんだ」と駆け込みます。

銭形平次は、そこで悠然と構えて、「またハチのてぇへんだが始まったな、ははは」などと言いつつ、「で、どうしたぇ?」と訊くのです。

「てぇへんだ、浅草で女が二人、流行風邪で倒れ込んでまさぁ」
「なにぃ!? 流行風邪で!?」
と、この「なにぃ!?」から物語が始まります。(だいぶ記憶があいまいですが(笑)。それとこの浅草の事件?は事実となんら関係ありません 笑)。

【浮き足立つことのないように】
苦境の時になんとしても避けたいことは、何がどうしたのかわからないまま、正体不明のマイナスイメージに心が支配されてしまい、不安にかられ、パニック状態になることですね。

マイナス言葉も、「大変ですねぇ」「とても大変みたいよ」などと挨拶の中で取り交わしたり、話の導入に使ったりするのなら害は無いでしょうが、問題に対処するステージでは、まず何が起こっていて何が問題なのかを正しく把握しないことには前に進めません。←「問題は何か理論」

銭形平次が、八五郎が駆け込んできたときに、こんな対応をしたらどうでしょう(笑)。
「親分、てぇへんだ、てぇへんだ」
「なに、大変なのか! おい、お静、大変だ!」
「あら、まあ、大変ですか、どうしましょう……」
これでは、全員がただ浮き足立っているばかりで、捕物劇どころか、ドタバタ喜劇にしかなりませんね(笑)。

【地に足を付ける方法】
何がどうしたか、その事実に反応する。……「大変」と言われても大変とは思わず、何がどうしたかわかってから動く。

このワンステップ置いて、まず何がどうしたのか確かめる思考習慣は、いたずらにマイナス言葉に振り回されることもなく、フェイクニュースに動揺することもなく、淡々と事実に立脚する冷静な心持ちを維持するのにたいへん役立ちます。

やることは、「……で、何が、どうしたの?」といつも問うだけです。およそ誰でも、すぐに、簡単に、お金もかけずに出来る、地に足を付ける「技」です(笑)。(極意塾投稿No.)

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