時間は未来から過去に流れる
君は、時間というものは過去から未来に流れているものだと思っている。
その時間認識を私は60歳過ぎまで持ち続けていた。
しかし、時間についての認識が変わると心の持ちようが劇的に変わる。
例えば、流れの速い川に渡した橋の上に立っていると想像してみなさい。
水は橋の下を絶え間なく通り過ぎていく。
その水は常に上流から来て橋の下を通り下流に流れていく。
一度橋の下を通過した水は二度と戻って来ることはない。
時間とは、この川の流れのようなものではないか!
橋の上は現在であり、私たちはその橋の上、すなわち、現在にしか居ることができない。
そして時間は上流から、すなわち、未来からやって来る。
そして一瞬だけ現在となって、すぐ過去となって下流に去って行く。
このような時間のとらえ方は理に叶っている。
私たちは、橋の上で、上流を見ることも下流を見ることもできる。
もし、この川が濁流となって倒木等の危険な物が迫っているとしたらどうか?
しっかりと上流のほうを見ていないと、危険を避けることができない。
人は上流のほう、すなわち、未来を見ていれば危険に対してうまく対応できる。
また、宝の入った箱が上流から流れてくるとしたらどうか?
つかみ取るには、何が流れてくるか見続けていないと見逃してしまう。
上流のほう、すなわち、未来を見ていればチャンスをうまくつかみ取ることができるわけだ。
これから何が起こるのか、未来のほうに心を向けている……そのような心の習慣・思考の習慣を身に付けていたほうが圧倒的に安全で得する充実した生活になる。
過ぎ去った事は、これから起きることの予想に使えば十分だ。
ところが君は、ほとんどいつも過去のことばかり想っている時期を迎える。
それは君が高校生のときだ。
高校生が、小学生、中学生の頃のことばかり想っているとどうなるか。
郷愁にかられて目の前のことにさえ集中力を欠くのが日常となる。
まったくもって不健康な精神状態になる。
時間についての正しい認識がいかに大切か!
時間とは未来から来て現在を通り過ぎ過去へ流れる。こう認識していなさい。
そうすれば、未来に希望を抱き、嬉々として事前対策に打ち込み、いつも上機嫌でいる人になれる!
君が人生の全盛期と思う小学三年生の頃は、まさしくそういう心持ちだったではないか!
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