大樹の一部として生きる

霊性世界の真ん中にある大樹。
それは大元そのものでもあり、階層を超えて茂る。

三次元世界で自分の身を自分で保てなくなった私は
大樹の幹にそっと身を寄せた。
もう、一人では生きていけない。
もう、一人で自分の形を保てない。
身を委ねた私に大樹はとても優しかった。
幹に触れると大樹は輝く透明体に変化する。
その中を、細胞小器官のような構造物がゆらめきながら流れていく。
透明な、ゲルのような眺めだ。
私自身もまるで同じような透明体なゲル状になっていることを感じる。
私の内液は隔たりなく大樹の内液と混ざり合い流れる。

液体で呼吸しているようだ。
液体で栄養を摂っているようだ。

エナジーが何の隔たりもなく、私と大樹を行き来している。
私は個を失い、ひどく穏やかで満ち足りた気持ちでいる。
傷は癒されて、澱みは流された。

ありがとう。
この状態ならば私も生きていけそうだ。
それは、私?
例えそうでなかったとしても、私はもう気にしないよ。

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