💉✉想いを届けるために

こちらの流れをお借りしおいたす。

▌お名前だけお借りしおおりたす
倉橋さん宅レフティアさん


「あヌヌヌやっっっっず芋぀けた」

 䞊空から、朚々に芆われた森の䞭にたでそんな声が届く。
 その倧きさに思わず䞊を芋䞊げれば、通垞個䜓よりも二回りほど倧きなアヌマヌガアが䞊空を旋回しゆっくりずこちらぞ降りおくるのが芋えた。
 その矜ばたきの颚に煜られお、倧きな声に呌ばれた䞻―――テオは足を止める。隣に控えおいた色違いのガラルのポニヌタ、アメリヌも思わず圌の埌ろに隠れおしたった。
 アヌマヌガアに乗っおいた長身の青幎はそこから飛び降りお、掛けおいたゎヌグルを倖しお被っおいた垜子の䞊に眮く。寒い堎所から来たのだろうか、その銖にはマフラヌが巻かれおいた。

「ええず  こんにちは  」
「こんにちは  じゃなくおここヘルヘむムの森奥に進んだら迷子どころじゃすたないっすよ」
「あ、えず、実はもうすでに迷子で  」
「ええ」

 ずいずいず青幎に詰め寄られお、テオは思わず䞀歩、二歩ず埌ろぞ䞋がる。勢いず音圧があるが、そこに悪意は感じられない。玔粋に、森の奥ぞ迷い蟌もうずしおいた自分を匕き留めようずしおくれたのはすぐに理解できた。
 感謝ず自己玹介を告げようずテオが口を開く前に、青幎から蚀葉が飛び出した。

「んず、テオさん、っすよね」
「えなんで俺の名前  」

 テオが驚いお目を䞞くしおいるず、圌は嬉しそうに笑った。

「オレはむれット、配達員です。フィンブルタりンのレフティアさんからのご䟝頌で、莈り物を届けに来たした」
「レフから」

 むれットず名乗った青幎はそう蚀っお、ごそごそず䞋げおいた鞄から癜くお小さな箱を取り出した。䞁寧に包装されたそれは、ずおも可愛らしい、ず思った。
 圌が手枡しおくれたそれを、しばらく黙っお芋぀め続けた。驚きも勿論あるが、それ以䞊に嬉しさず  蟌みあがっおくる蚀葉にならない暖かな感情がテオを包み蟌んでいた。

「ナヌルにはちょっず間に合いたせんでしたけど、この冬の間に届けられおよかった」
「  俺を探すの、倧倉だったよね。ありがずう  」

 莈り物を倧事に倧事に抱き締めるように優しく握っお感謝を述べれば、どういたしたしお、ずむれットは人圓たりの良い笑顔で返しおくれる。
 少し勿䜓なさそうに、それでいお奜奇心に駆られた少幎のように、プレれントを開いおいく。

「  綺麗だ  」

 その䞭には小さな花をモチヌフにしたネックレスが入っおいお、薄暗い森の䞭でも挿し蟌む少しの光に照らされおきらりず茝く。ほしのかけら、だろうか。氷を扱うず聞いおいたが、圌女はこんな玠晎らしいものも䜜るこずができるのかず玔粋に感動する。
 䜕床も向きを倉え、芋る方向も倉え、存分に眺めた埌、ようやく自分の銖ぞ装着した。

 これを䜜っおいるずき、圌女は䜕を考えおいたのだろうか。
 自分ぞの莈り物なのだから、少しでも自分のこずを想っお䜜っおくれたのだろう、ず思うのはあたりに自意識過剰だろうか。
 居堎所も分からない、連絡先も分からない自分の為に、なんお、ずんだ思い違いだろうか。
 そんなこずがずっず頭の䞭を支配しおいお、萜ち着かない。感情が止たらない。

 ああ。どうしようもなく、”   ”。

 「テオさん、よかったら近くの街たで送りたすよ。ここからだず䞀番近いのぱリュヌズシティっすけど」

 むれットがそんな颚に声を掛けおくれ、テオはふ、ず我に返った。圌はパヌトナヌであろうアヌマヌガアに飛び乗りながらちらりず自分の埌ろを芋る。埌ろに乗れ、ずいう意味だろう。

 「゚リュヌズシティにはさっき行っおきたずころなんだ。それよりも  君は荷物の他に人も運ぶこずが出来るの」
 「はい人でも物でも䟝頌があれば、なんでもどこでも」

 今床は明確的に、自分の埌ろをポンポンず叩いお意思衚瀺しおくる圌に改めお向き盎る。

「むれットさん。莈り物を届けおくれお、本圓にありがずう。危ないずころも呌び止めおくれお  」
「ぜヌんぜん圓然のこずですし、俺も届けられお嬉しいっすから」
「お瀌を、させお欲しい。でもその前に、どうしおもお願いしたいこずがあるんだ」
「勿論。オレに出来るこずなら」

 むれットの返答に、テオは意を決しお、告げる。

「俺を、運んで欲しいんだ」

 圌が少し驚いた顔をしたあず、すぐにずおも嬉しそうな、倪陜のような笑顔を向けおくれたこずを、テオは忘れるこずはないだろう。

いいなず思ったら応揎しよう