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よんのばいすう7-8 2021.7.8

仏の顔も四度まで

去年の7月8日、この家に引っ越してきてから一番と思うほど恐ろしく雨が降りました。家に直接の被害はありませんでしたが、同じ頃、熊本県の人吉市が豪雨に見舞われ、球磨川の氾濫で19名が亡くなっています。さかのぼれば、2019年には8月下旬に福岡・佐賀・長崎を襲った九州豪雨、2018年7月には岡山県倉敷市真備町をはじめ、200名以上が犠牲になった西日本豪雨、2017年は7月5~6日に福岡・大分で起こった九州北部豪雨。2016年には8月に北海道の豪雨災害と、まぁ、数えればきりがないほど、毎年のように7月8月は集中豪雨と台風による甚大な被害を日本列島は受けています。梅雨末期に数十年に一度というような雨が降り続くのはもはや当たり前。何事もなく夏を迎えたということは、この日本ではあり得ないというほど、各地で被害を受けています。都市部でも突然のゲリラ豪雨に見舞われ、ビル街の地下が浸水するという現象も枚挙にいとまがありませんよね。これも地球温暖化によるものだと言われており、避けては通れない時代になっています。

そして、今年もまた悲惨すぎる土石流災害が発生してしまいました。静岡県熱海市伊豆山エリア。懸命な救助作業もむなしく、発生から1週間たっても安否不明者はまだ20名おられます。言葉もありません。不動産業者が運び込んだ盛り土が長引く雨によって土砂崩れを起こしたのではないかと言われていますが、そうなると人災かもしれないという問題をはらみながら、救助活動、寸断されたライフラインの復旧、被災者の住居再建、町としての復興などなど、これから本格的な夏を目前に気の遠くなるような問題が山積しています。

2021年7月8日。菅首相が東京都に4度めの緊急事態宣言を発令しました。3度目の緊急事態宣言を解除したのはいつのことでしたっけ? わずか3週間前。もうグダグダです。それなのに、オリンピックは開催するというのです。こんな日によりにもよってバッハIOC会長が来日しました。この人たちは、熱海の災害のことなど、何とも思っていないのでしょうか。ここまで引っ張って結局無観客を決め、それでもなお北海道は観客を入れるだの、と思ったら急転サッカーは無観客にと相変わらず迷走を続けています。西村経済再生相に至っては、都内の営業自粛の要請に応じない飲食店でには融資する金融機関から働きかけよという、まるで脅迫を推奨するような、考えられないことを記者会見でのたまうし、もう常軌を逸しているとしか言えない状況。結局、発言を撤回するドタバタぶりです。ワクチン供給のごたごたも、田村厚生相と河野太郎ワクチン相がちぐはぐな釈明を繰り返し、現場も国民も混乱の極みに陥っています。それなのに、言うにことかいて、この緊急事態宣言が「先手先手の策」だと豪語するガースー。そもそもリアルタイムで記者会見なんぞ聞く価値もありませんが、何もかもがちゃんちゃらおかしくて、やがて哀しき。ただただその場限りの自己弁護に走るあの馬〇大臣どもの無能ぶりには、いよいよ怒りしか感じなくなってきました。「試行錯誤」という言葉がありますが、今の日本はやることなすこと「錯誤」一直線です。

何を言いつくろっても、何もかもオリンピックありきだったと、ほとんどの国民はわかっています。そのためについてしまった嘘は、また嘘で上書きするしかないんですね。最初から間違っていたのです。オリンピック招致そのものが。最初の嘘は原発と日本の夏の暑さ、熱中症問題でした。コロナのおかげというか、今は熱中症対策のことも横に置かれてしまっているかのようです。それどころか、何から何まで解決している問題はひとつもありません。お題目のように「安心安全」を唱えたら本当に安心安全な世界がやってくるとマジに思っているとした思えない首相のウルトラライトぶり。今ここに至ってもただの1つも説得力ある説明はないのです。そりゃ、ばかばかしくて、やってられない気分にもなるでしょう、都民の皆さんも。彼はただひたすらに権力の赴くまま己の道を突き進んでいますが、後ろを振り返っても誰もいないことに気づかないのではなく、見ようとしなくても平気というのがガースーのガースーたる所以。まさに超人的な鈍感さです。

今日TVを観ていたら、尾身会長が政府広報のワクチン接種を推奨するCMに出ていましたが、これほど頓珍漢なものはありません。「だから私も打ちました」って、昭和に一世風靡したパイポのコマーシャルじゃないんだから(笑)。ワクチン接種したくても予約もできなくなっているこの時期に、そんなこと言われて、素直に聞けますか。しかもニコリともしやしない。そこは首相とよく似てらっしゃいます。なんだかんだ言っても結局は権力者側の人間でしかないのす。だから私は、彼の医師としての信用はもはや地に落ちていると思います。

本当に怖いのはコロナでも熱中症でもないかもしれません。来週になると天気は回復する予報ですが、私の根拠なき直感によれば、パラリンピックも含めてオリンピック期間中に何の天候不順もないことは今の日本ではちょっと考えられないのです。この週末の雨だってわかりません。ここまで無理くりゴリ押ししてきたツケは、いずれ本当にやってくるでしょう。日本でオリンピックを開催したことの唯一の功績は、IOCの正体を炙り出したことかもしれませんが、そんなことのために日本がどれだけ犠牲を払ったのか、無観客という対価を払ってでもやるべきことだったとしたら、それは空しいの一言です。人間が謙虚さを失ったときに必ず受ける痛いしっぺ返しが、いったいどういう形になるのか、いまだにわからないというのが不気味すぎますが、気象的想定すら、何もしていない政府の方がもっと恐ろしい。いずれにしても、お天道様は彼らの所業を間違いなく見ているでしょう。

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