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イラスト制作工程

毎回描き方を忘れるので自分の覚え書きも兼ねてまとめてみました。

ラフを描く

とりあえず描きます。キャラクターやモチーフが決まっている場合はそれをぐりぐりと適当に描きます。コピー用紙にシャーペンで描くときもあるけど大抵はいきなりデジタルです。文明に溺れた惰弱の民なので…

今回はメギド72のアモンくんという少年を描きます。彼がこの世に生を受けた日ありがとうイラストって感じです。ニンジャだと専ら推しの死んだ日ばかり祝っているのでちょっと不思議な気分だね。

描いているうちになんとなくイメージが出来てくるのでがんばって線を引きましょう。なんも思いつかないときも多々ありますが、まだあまり深く考えなくていいです。
この段階でイメージがしっかり固まっている場合は後々「思い通りに描けねえ」と、固まりきらない場合は「ここわかんねえ」と悩むことになります。どっちにしろ悩むので、手を止めなければどっちでもいいです。(「思い通りに描けねえ」のほうがストレスとしては小さいので固めておくに越したことはない。)

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とりあえずできた。イメージを掴むため、手前と奥みたいな感じでめっちゃざっくり色分けしています。

線画を描く

ラフで掴んだイメージを固定します。
ここで大切なのは、適切な線を拾うのではなく、イメージを固定することです。まだ脳から出力する段階です。ラフの段階で鮮明であれば、結果的に下描きを拾って線を整える作業ではありますが…。
頑張りどきなので、かっこよくなるまで諦めずにいっぱい線を引きます。

たいせつなことその1
☆気持ちよさを優先する
正しい形というのはたいてい気持ちよく見れるものですが、正しくなければ気持ちよくないというわけでもありません。
ある程度の正確さは無いとそもそも何を描いてるかわからないので、全く必要ないとは思いませんが、あまり正しく描くことにこだわりすぎず、いい感じの線や形になるようにします。

たいせつなことその2
☆自分でもなんだかわからないものは残さない
形がおかしくても構わないですが、自分でも何を表しているかわからない場合は許してはいけません。なんか適当にくちゃっと描いて誤魔化したところは最終的に「ビミョーな塊」に進化してなんだかずっと気になっちゃいます。

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一旦できました。(ここだけ保存ミスって画質悪くて申し訳ない)
ですが明らかに『ビミョーな塊予備軍』があります。最下部の手です。どこから手首でどこから甲で指がどうなってるか自分で理解できていないです。あと見切れてる位置もちょっとかっこわるいので、描き直します。ちなみに人物を描くときに(他は隠して1つだけでもいいので)手をしっかり描くと絵が引き締まると思います。

さらに今回は武器のナイフも持たせて、右下の微妙に空いてしまった空間をカバーします。後ほどエフェクトも入るので、それでいい感じに埋まると信じたい……

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くちゃっと描いて誤魔化してた手を自分なりに理解できる形になんとかしました。また、後ろのメギド体(竜っぽいやつ)に鎖を書き足しました。
鎖は難しいモチーフなので、個別に描きます。まずは一色で0と1をつなげてシルエットを取り、白で中を抜きます。その後細部を調整すると、比較的かんたんにそれっぽい鎖ができます。素材使いたくないときに便利です。

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これで主要な線画ができました。線画内と背景を塗り分けて下地を作ったら線画の工程はおしまいです。
今回は線画レイヤーを手前・奥で2つに分割しています。ほんとはキャラごとに分けて3つにしていたはずだがいつの間にか2つになってた。(いつもは全く分けずに1枚です。面倒なので………)

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色を塗る

手前を先に塗ります。(ここでは分かりやすく、他の下地を非表示にしています)
まず、下地を塗りつぶしたレイヤーの一つ上に新しくレイヤーをつくり、固有色を塗ります。全体的に薄すぎるかなってくらい控えめに塗ります。自分の塗りの場合、この段階で彩度をつけすぎてしまうと、仕上がりが生っぽく(こう…ぬとぬとしてそうな感じに…)なってしまうので、ちょっと不安になるぐらい薄めでいいです。

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バケツで塗ります。塗り残しは後で潰すので今はあまり気にしません。
固有色を塗り終えたところで、このレイヤーの合成モードを乗算に変更します。
下地の色をいい感じになるように変更しつつ、気に入ったところで下地レイヤーと結合してしまいます。レイヤーが多いと面倒なので!

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塗り込みのベースができました。

このベースの上に、もう一度乗算レイヤーを作成します。光源を1ミリぐらいだけ意識しながら、彩度低めの紫色で影を入れます。透明度の高いブラシで何度も塗り重ねて、影を調節しながら暗い部分を作っていきます。逆に明るいところはあとでガッツリいじるので、ここでは控えめに塗ります。あと、塗り残しはここで潰しておきます。

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影色としての紫は万能で、わりとどんな絵にも合う気がします。
手前の少年が終わったら奥を塗ります。今回は奥の2人については固有色を出さず、青っぽい色で統一する予定だったので、青系で軽めに塗っています。

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できました。
途中、何度も色味を調整しているので下地とは若干違う色になっています。
完全にフィーリングなのであまり書けることがない…

いろいろ調整して仕上げ

ここからの作業は思いついたそばから順不同であっちこっちやっています。

・光を描き加える
加算(発光)レイヤーを使い、炎っぽい光を追加します。
また、髪の毛先などに色のついた光をわずかに入れます。やりすぎると一気にダサくなるので鋭利な形の先端だけとか、自分なりに基準を作ってそこだけ入れるといいです。

・遠近感
奥のキャラに少し奥行きを持たせたかったので線画の色を青に寄せて馴染ませています。場合によっては線画を消してしまう部分があってもいいのかも。

・火の粉、チリ、背景
手書きやスパッタリングブラシでいれます。これも加算(発光)レイヤーです。
今回は特に背景が風景ではないのでいい感じに情報になってくれます。
背景はグランジブラシや自前のテクスチャでいい感じにします。風景の時はもうちょっとちゃんとしないとですが…

・縁取り
同色のオブジェクトが重なっているところや発光しているもの、人物などにフチをつけます。これをやると一気に絵が完成!って感じになります。一番最後にやるの推奨です。

思いつくままに色々いじって、やりすぎにならない適当なところでやめたら、完成です。

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※Twitterにアップ後3秒で描き忘れを発見しました(お絵かきマンあるある)

おまけ 使用ブラシとか

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今更ですが使用ソフトはクリスタです。カラーイラスト用のブラシはまだまだ模索中ですね。

クリスタは簡単に素材入れられるしクオリティ高い素材がめちゃくちゃアップロードされているのでいつもお世話になっています。自分好みのブラシを見つけると絵を描くのめちゃくちゃ楽しくなるので、色々試してみるといいと思います。

以上です。

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