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Side Steps「COSMOSPHERE」感想など

大学サークル関係の先輩方による超絶技巧バンド、Side Steps(以下SS)の17年ぶりという新作「COSMOSPHERE」がリリースされました!
その感想を書くにあたってnoteを使うことにしました。聴いたら感想をお伝えします!と張り切って言ったものの適当な場が見つからず、Facebook等で書くのもなんかな…ということで、このたび仰々しくnoteを新規登録してしまいました。
(noteの使い方がまだよくわかってないです)

ということで冒頭のアルバムに関しての個人的感想です。何度も言いますがあくまでも個人の感想ですので、
 「え、そうじゃないでしょ」
 「そこの解釈はそうではないでしょ」
 「もっと複雑でしょ」
等々あるかもしれませんが、ゆるく見逃してください。
それと、Side Stepsとは何ぞや?といった根本的なことにはほぼ触れていないのでご了承ください。

いちばんの感想はやはり「令和にまさか!嬉しい!」に尽きます。実際もうSSの新曲は聴けないものと勝手に思っていたので(すみません)。
感想は以上です!...で終わらせては怒られてしまうので、自分にとってのSSの分岐点?ターニングポイント?(いや同じか)なんというかうまい表現が浮かびませんが、そういうことを感じた2曲について触れようと思います。
新作「COSMOSPHERE」のダイジェスト動画を下にご紹介しておきます。映像は懐かしい秘蔵写真の数々だそうで、こちらに気を取られると音楽がどっか行っちゃいますのでご注意ください笑

Crosswind
まずはアルバム5曲目の『Crosswind』です。
こちらは田村さん作曲なのですが、曲が始まったとき「あれ?伊東さんの曲だったっけ?」と作曲者を再確認してしまいました。オープニングがどことなく伊東さん作曲の『Close to Home』(「Points of View」収録曲)を彷彿させたことでそのような勘違いを起こしましたが、45秒を過ぎたあたりからはしっかり田村さんテイストの曲になっていました。SSは1曲1曲が長いですが、そのように曲調もリズムも目まぐるしく展開していくのがおもしろいところです。クセになります。
で、田村さんテイストに展開してからの部分を聴いていると、SSを初めて聴いた頃(1990年頃)が思い出されました。懐かしい感じがするのです。なんだったかなこれは…
何度か聴いていて気づきました。同じく田村さん作曲の『Yellow Moon』の雰囲気を新曲に感じていたのです。『Yellow Moon』はSSの自主制作盤時代の1st ALBMと2nd ALBUMを合わせた「FIRST AND SECOND」に収録されている曲です(ライブ盤「Alive Ⅱ」にも収録されていますがサブスク配信はされてないかと思います)。これは1990年頃の作品のはず?ですので30年以上前となるわけですが、その頃の雰囲気を今作の『Crosswind』に感じてしまったというわけです。
もちろん年月を経てバンドとしての熟練度も増していると思いますが、それでもやはり根源というかSS始まりの要素というか、SSの音はこれだ!みたいなものが感じられました。1990年だか91年、初めてSSの音楽を聴いたときの衝撃はとても大きかったんです。だからとても嬉しかったです。
懐かしさとともに、7分越えたあたりでまた戻ってくるイントロのフレーズのアレンジには新しさも感じて、なんとも不思議なタイムリープ感を味わえました。

自主制作盤「FIRST AND SECOND」

Marine Snow
次はアルバム6曲目の『Marine Snow』です。こちらは伊東さん作曲のアルバムラストを飾る曲です。これはダイジェストを聴いたときから気になるコードがありました。フルでようやく聴けてやはりいいと感じたのが、ものすごく単純な表現をするとイントロから4つ目(4小節目?)のコード、ベースで言うとDの音です。聴いた方、わかるでしょうか。この一連のコード進行は何度も出てくるのですが、ここでDに行くかー!今までのSSで無かったんじゃないの!?と勝手に思っていました。過去にもあったらごめんなさい。というかこんな解釈で申し訳ないくらい演奏はちゃんと複雑ですから聴いてみてくださいね。
ですがこの曲でも、後半の展開でSSのある時期を思い出しました。先に挙げた『Crosswind』がSSとの出会いの時期であるとしたら、この『Marine Snow』は、SSが世界にその存在を知られてしまった(いい意味で)時期を感じるのです。それは1998年4月、フランスのMUSEAレーベルからメジャー第一弾「OUT-AND-OUT」が発売された時期です。
そこまで言ってしまえば私の単純な感想におそらく気づく人は気づくでしょう。『Marine Snow』の5分半過ぎたあたりのベースとギターとの掛け合いとオクターブユニゾン、か・ら・の…突き抜けるように始まるギターソロ!
こここれは!「OUT-AND-OUT」収録の『The End of Tears』の世界観ではないか!『The End of Tears』も含め、メジャーとして世界中の方の耳に届くようになったSSを嬉しく、一方で大きくなってしまい少し寂しくも感じていた頃がブワッと蘇りました。
『Marine Snow』の後半のギターソロが『The End of Tears』のそれと重なって感じられ、しかも『The End of Tears』の7分15秒(細かい)でタラララと下から上がってくるギターが私は大好きなのですが、『Marine Snow』の7分8秒くらいでも同じようにタラララとしたから上がるフレーズが…。大袈裟とお思いでしょうが、まさにキタ――(゚∀゚)――!!でした。
世界に船出したSSが、よりパワーアップして帰ってきた。そんな感覚でした。

「OUT-AND-OUT」はサブスク配信中

まとめ
急に小学生の自由研究の終わりみたいになってしまいましたが、まとめますと新作「COSMOSPHERE」を聴いての感想は「SSの音楽および表現は、年月を経て進化していっても、根本はずっと変わらない」ということ。令和に新作をありがとうございました。
もし「COSMOSPHERE」を聴いてみたいと思われた方は、上のダイジェスト動画の概要欄に購入方法が書いてありますのでご覧ください。

それと、このアルバムの表題曲である『Cosmosphere』を短くした『MicroCosmos』の演奏を下に添付しておきました。この曲で日経おとなのバンド大賞2009の優勝バンドとなっています!(曲の長さのことなどは動画の概要欄をご覧ください)

蛇足的に…
上述の『Yellow Moon』を聴き直すために、久しぶりにSSのCDを棚から出しました。この曲はサブスク配信されていないのです。なのでこの機会に自主制作盤「FIRST AND SECOND」と「AGAINST THE WAVE」をPCに取り込みました。自主制作だからこそのライナーノーツも読み返し、懐かしくなりました。
そのままここに掲載するのはメンバーの許可を得ていないので控えますが、「FIRST AND SECOND」のライナーノーツを担当した田村さんの最後の文章は期待も込めて紹介させてください。

これまで特に解散の危機もなかったのは幸いであったが、この先はどうなるかわからない。メンバー全員がまっとうなサラリーマンであるため、永遠に続けるのは無理であろう。一時的な活動停止はあるかもしれないが、少なくともメンバーが部長クラスの年になる頃には活動再開できると思っている。その時どんな曲を作り、どんな演奏をするか・・・それが今から楽しみである。(田村)

こちらは1997年に書かれた(らしい)SS結成当初のエピソードを締める言葉です。ちょっと感慨深い内容ですね。
なかなか簡単にはライブ活動もやりにくいと思いますが、また観たいという気持ちは変わりませんので!

あくまでも個人の感想でしたが、最後まで読んでくださった方ありがとうございました。

うちのSide Steps

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