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20230114奏楽忍者隊HANZO@目黒ライブステーション

まあ、ほぼ旅行記です。

17歳で初めてステージを踏んでから今日まで、お休み期間なんかもちょくちょくありながらバンド活動というのは続けてきたわけです。
1年で30本、月に5本なんていうこともありました。
方々に出向いては30分ほど演奏して帰ってくる。
サウンドチェックなんか含めても、まあステージにいるのは1時間もないでしょう。そのために丸1日を費やします。そういうことを重ねてきました。
多いか少ないかは受け取り方によるでしょうが、もうごちゃごちゃ前置くのもうざったいかな。

要はバンド初にして人生初の東京遠征だったわけです。

周りのバンドが事あるごとに遠征や東京やと夜中にハイエース飛ばして行っては成果を出して仲間を作って帰ってくる。
そういう話を聞くたびに羨ましくもありながら、大変な事やとも思っておりました。しんどいやろなあと。
とうとう俺にもその時が来たんであります。

そのあたりベースの魅頭鬼奉先とドラム卍ヶ原寛重は経験が豊富ですので事前に色々聞いておきまして、年齢もありますのでなるたけ疲れんように乗り心地のよさそうな車を借り、出発当日の昼に仮眠を取っておきました。

魅頭鬼は諸事情で一緒には行けないものの機材だけ乗せに集合場所へ。
東京までの道のりを説明してくれてナビもインプットしてくれました。
ヴォーカルの羅生院貴将、卍ヶ原寛重と3名で出発します。

出発前に一瞬だけ揃った

道程を振り返ってみます。
1月13日
22:30 大阪を出発
23:30 針
1月14日
0:20 亀山
2:30 浜松
4:50 足柄
6:00 海老名
11:30 目黒

最長でも約2時間ごとに休憩を取っていたようですね。
初心者ですし雨も降ってた。それぐらいが良かったと思います。
あと、深夜のサービスエリアは楽しい。何とも言えんワクワク感があります。誘惑に負けたというのもあります。

旨くはないが、美味い。
この感じ、伝わるかな。

海老名で仮眠を取ろうとしたんですが、うまく寝付けず時間を無駄にしてしまいました。
複数名の命を乗せて知らない道を走るわけですから体力の回復と温存は重要です。
途中でもう会場近くまで行って休めるところを探そうということになり、目黒のネカフェで1時間半ほど横になりました。寝た気はしなかったです。まずい。

落語で聞いたことある、程度の場所にいる感慨と疲れを処理できない焦りが入り混じっておりました。

時間になり、会場でリハを済ませ、特に東京らしくもないようなお店で食事をし、準備を始めます。
気が張っていたのやと思います。眠気などは微塵もありませんでした。

オープン前後から、知った人たちが会場に到着されていることをツイッターで確認。
今客席に行けばはじめましての人、ものごっつい久しぶりの人にリアルで会える。
しかし今日の俺は演者。姿はもう出来上がっています。
まずはステージから非日常をお届けするという使命を全うしてからです。我慢。

共犯のバンドさんがひとつ、またひとつとステージに飛び出していかれます。魅頭鬼も到着しました。
抜かりはない。ここからの45分のために去年から4人で準備してきた。
罪號人さんが終わり、いよいよです。セッティングをします。

幕が開き、いつものように忍び込みます。





演舞という名のライブに限りなく近い犯行は一瞬で終わりました。
45分もホンマにあったか。いや、あったはずやけどな。

ほぼはじめましての皆さんに、力いっぱい自分たちをぶつけることは出来たと思います。
やってみたかったこともやれた。いい名刺を渡せたと思います。
こまけえことはいいんだよ。

セットリスト

  1. 斬鉄剣

  2. 忍びの掟

  3. MC

  4. Chain Death Match

  5. 素晴らしき哉人生

  6. 鉄槌【極】

  7. MC

  8. Master Of The NIN-POW

  9. No Ninja No Life

最低限の片づけを済ませ、客席へ。
これも楽しみでした。

ネットでしか交流したことのなかった人。
かつて共に音楽をやった仲間。
随分前に関西を離れ、会うに会えなくなっていた人。
そういう人たちがぎゅっと集まっているわけです。

前日からぼやいていましたね。
やはり時間は足りませんでした。
通り一遍の、最低限の交流しかできなかった。
でも、顔が見れた。話せた。リアルで。この収穫は大きい。

この日は最後のセッションにも参加しました。
VRAINの皆さんに混じって、X(今のX JAPAN)のXという曲をやります。ややこしいわ。

この日、客席にはRaiちゃんがいました。わざわざ見に来てくれました。
もう15年ほど前になりますか。彼と初めて共にステージを踏んだ日、この曲をこのバージョンでやったと記憶しています。そして貴将はその時客席にいました。

15年経って、俺はこの曲を今度は貴将と共にやっています。
客席にはRaiちゃん。偶然にしては出来すぎています。感慨深いものがありました。
演奏は多分ひどかったと思います。許せ。

なんとかこの日を、この場所を、この時間を、ぎりぎりまで味わいたかった。しかしタイムリミットはきます。
会えた人達と別れ、片付け、着替え、車に荷物を積み込み、メンバーを打ち上げに送り出して、俺は帰りの道中に備えて一人車で休むことにしました。

席を倒し、横になります。

路地裏の駐車場

まあ、眠れるわけがないよね。胸がいっぱいで。寝苦しいのもあるけど。
何度も起きだしてはツイッターを見返したり、連絡をくれた仲間に返信したり。
帰り道への不安は募りますが、十分に反芻できました。これはこれで良かった。日付が変わるころ、メンバーが戻ってきて目黒を後にします。

海老名サービスエリアでShegrapesさんらとお会いしました。
同日に吉祥寺でステージを踏んでこられたそうで。
俺はなんだかまともな話も出来てなかった気がします。不眠と喜びでオツムがだいぶおかしくなってた頃です。今度会ったら謝っとこう。

2:00 海老名
5:30 掛川
7:30 御在所

海老名から掛川は一気にいったんでしたかね。
もう覚えていません。
ただ、真っ暗な道をひたすらまっすぐ走るだけの道中が、同乗の皆のおかげで楽しかったことはよく覚えています。
いい仲間と過ごせた。それだけでも価値がある。
確か掛川あたりでさすがにもう、という事で運転を代わってもらったような気がします。

一人一人を適切な場所で降ろし、
1月15日正午。自宅に到着。
布団に倒れ込んでから夕方に目が覚めるまでのことは一切覚えていません。
東京遠征するバンドマンはたくさんいますが、皆本当によくやっていると思います。
楽しいが、しんどい。でもしんどいが、楽しい。
だからやれるんやろなあ。

改めて、この二日間、我々に関わってくださった皆様に感謝申し上げます。
誠にありがとうございました。

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