80年代をいただく

私の職場も、今月20日までが休館となりました。とは言え、職員は通常通り出勤せよ、とのこと。

図書館ってとこは、接客業務がストップしたとしても、他にやる事がなんぼでもあります。今は、この休館を利用して来館者のリクエストを汲んだ大幅な配架替えに着手していて、もはやおちおち休んでられねー!という状況のドM集団っぽさを発揮しております。働きすぎかもね、日本人。。

そんな中ですが、ふだんは職員がバラバラに休んでカウンター業務やイベントなどを回さねばならないところを、揃って休んでも大丈夫、むしろその方が望ましい、というせっかくの好機ということもあり、休館中に何回か全員連休日を作ることをとり決めました。昨日までがその1回目の連休だった訳ですが、まあ、2日連休なんてあっという間ですね。気持ち良いくらいふつうに休んで、特に変わったこともせず、たっぷり寝て終わりました♪

部屋の片付けとか、洋服の整理とか、少しでもできたらいいな、と目論んではいたのです。ところが、連休中に『マツコの知らない世界』の昭和ポップス特集回を見てしまったら、一切のやる気を昭和ポップスにかっさらわれました。

昭和の歌謡曲と言うと、とても幅広いイメージですが、昭和にポップスと付くと、俄然私たち世代が喰いつく話になりますね〜。

番組では、私世代どストライクな80年代ポップスを中心に、中でも“印象に残るイントロ”というナイスな切り口で紹介されており、とても愉しく拝見しました。

私の記憶によると、テレビの向こうの初恋の君は杉山清貴さんなので、昨日も当時の杉山さん見たさにチャンネルを合わせて(この表現も昭和だな…)みたのですが、そこは残念ながらお話だけで終わりまして。そうなると、がぜん音が聴きたくなります。

で、ふつうなら素直に杉オメ(杉山清貴&オメガトライブ )を聴くところなのですが、番組中、マツコさんが仰っていた「当時の芸能界、おしゃれ!」という一言が不意に思い出されて、自分でもちょっと忘れかけている80年代おしゃれソングみたいなものを探して聴いてみたくなりました。いわゆるシティポップ味の感じられる曲なイメージで。

ちょっと考えて、やがてうっすらと思い浮かんだフレーズが、

♪胸に落ちた君はヴィーナス(実際には「胸に閉じた」が正解)

という一節。タイトルも歌い手さんもその時は思い出せなくて、思い浮かんだそのままのフレーズで検索してみたところ、ちゃんとヒットしてくれました。

池田聡『モノクローム・ヴィーナス』

そうそう、池田聡さんだ!スズキ・アルト!(のCMソング)と、ブワワっと記憶が蘇り、一気に興奮度合い急上昇☆彡(はい昭和)

すぐに歌が聴きたくなって、Spotifyで探してみたのですが、池田聡さんのアーティスト登録はあれど、モノクローム・ヴィーナスという曲名は見つからず。うーむ、、これは大人の事情な感じかな…

そうなりますと、アレをアレすることになるのですが(お察しください)、アレで見た池田さんのルックス&歌声がすんごかった…!

細身の体にゆったりシルエットなスーツスタイルの若手サラリーマン的初々しさがあって、記憶の中の池田さんよりも全然シュッとしてる!そして何より憂いを帯びた高音の美声で、あの印象的なフレーズを時々上ずった感じで切なく聴かせるという、もう何とも言えぬ色気をまとったおしゃれさで…!!

当時もテレビやラジオなどを通して何度かはフルコーラスで聴いて、メロディもしっかりと記憶には残っていたのですが、これほど素敵な歌&歌声だったとは。。気づかせてくれてありがとう、アレ!(お察しくだ

あと、ものすごく個人的な思い出を付け足すと、この歌がCMで使われてから少し後に出会うことになる、中学校のときの美術の先生(ちょっと好きだった)に少し雰囲気が似ている感じなのも胸キュン(昭和が過ぎる)ポイントでしたね。

粘土で友達の顔を作るという単元のときに「オレより上手いな」と褒めてもらって赤面したことやら、友達とふざけて美術室のガラスを割ってしまい、先生に静かに怒られたことがしみじみと悲しかったことやら(何をやってるんだw)を思い出して、つーん。。

当時の歌の中には当時の空気感とか、それに付随する記憶とかが、良い状態でパックされているものですね〜。実に数十年ぶりでしたが、おかげさまでこの歌と一緒に美味しく思い出、いただきました。

この調子で、80年代ソングをじっくり味わい尽くしていけば、数ヶ月くらいは余裕で籠れるんじゃないだろうか?!オタク気質、最高!

こんなふうに、多感な10年間くらいの間に聴いたり覚えたりした音楽で、これから先も私はずっと助けられていくんだろうな。とにかく見てたし聴いてたし、歌本見ながら下手くそな歌うたってたもんなぁ/// 歌詞の意味するところまでは全然理解できてなかったけど、言葉の並び・音・リズムなど、やはり当時の職業作詞家(もちろん作曲・編曲家も)たちによる功績というのは、計り知れないものがある…と今でも思い知らされます。

ちなみにその後もオタク気質全開で検索し続けて、当時の池田さんの衣装は、例の車のCMに出演されていた小林麻美さんがコーディネイトされていたことや(お二人の事務所が一緒だったそう)、「趣味から始めたブラジリアン柔術は紫帯とかなりの実力」(Wikiより)という情報も得ました。当時のすらっと華奢な印象からは容易に想像のつかぬ強いワード登場にびっくりしましたが、モノクローム・ヴィーナスの後半、半音上がるところのストイックなまでの絶妙な歌声コントロール具合などに、強かさも感じられていたので、なるほど。。という気持ちで勝手に納得したりして笑

現在の写真や動画も拝見しましたが、たしかに当時よりもがっしりとした体躯に見受けられます。が、お顔の印象や、何よりあの美声なども全然変わっておられず、素敵に年齢を重ねておられるようで素晴らしいなぁ!と大感動。

こちらは公式チャンネルにあったレコーディング・ドキュメンタリーですが、お仲間のみなさんやワンチャン♡とのやりとりがおさめられており、なかなか貴重な映像のようです。これはちょっと見入ってしまう職人的カッコよさが。


連休中には80年代おしゃれ昭和ポップスシリーズを追求していこうかしら?

そして遠のく自室の片付け。。




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