遊園地で着ぐるみ着て死んだふり
遊園地で着ぐるみ着て死んだふり
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透けていくような空にあちらこちらから聞こえる楽しそうな笑い声や
誰かが離しちゃった風船がひっぱられていくここで 死んでしまえたらいいのにな と願う
笑っている着ぐるみの顔
まばたきはしません
周りの人たちは皆楽しそうで
誰もこちらには気付きません
人気のアトラクションは180分超えの行列で
待ち時間に飽き飽きした子供がぐずりながらやっぱりやめると母親に訴えて
あと少しだからだとなだめられていた
すぐ隣りのコーヒーカップなら並ばずに乗れるのに
やきもきする
着ぐるみの世界に浸りながら
誰かが本当の自分を見てくれる希望的観測な幻想を抱きながら
あの青の中に飛んでいった風船を羨ましく思いながら
閉館時間を待ってる
ぬけがらのような自分は
着ぐるみの中で呼吸したままでいい
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