ただ、神宿「Twenty」について考える。①

Twenty

神宿 KAMIYADO 「Twenty」の話をしたい。
この曲は、神宿の緑担当 塩見きらのソロ曲だ。
塩見きら自身が作詞・作曲に携わった曲で、2020年11月6日「Kira's 22nd Birthday Live ~ここが私の生きる場所~ in 豊洲PIT」で初公開された。
当時自分はZAIKOでライブ配信を見ていた。YouTubeで眺めているだけだった神宿というアイドルに最初にお金を払った機会だった気がする。

話し声 耳を塞いだ 壊れたイヤフォン

神宿「Twenty」

自分語りゾーン入るわよ

自分はもともと長いことSSW(シンガーソングライター)のファンだった。
下北沢の半地下のライブハウスみたいなところへ足繫く通っては、ギター一本で弾き語るSSW女子の歌に聞きほれていた。

その頃には既に、「泣ける歌を歌う人のところにだけ行こう」と決めていた。
歌を歌う人、歌を作る人は無数にいる。
顔面が強い人、声が綺麗な人、なんてのも無数にいる。
でも、自分に響く歌はごく一握りだった。
音楽というのは、誰かから誰かに伝えるもので、交叉交感のインタラクティブ性の中に価値がある。

自分の感情を突き動かし、自然と涙を流させるような、
そんな歌に出会う日を待っていた。

空を 見上げて
こぼれ落ちるこの想い

神宿「Twenty」

コロナ禍の広がりに伴ってSSWとの関係性も薄くなっていく中で神宿を知った。
というか、神宿自体は以前から(CONVERSATION FANCYリリース時くらいから)知っていた。
しかし、知っていることと、ハマっていることは別だ。
CONVERSATIONぐらいなら知ってるよ、という知識水準のまま、2020年に入った。もちろん、新メンバーオーディションのことなど知る由もない。

どういうことだか、2020年4月頃に神宿にハマった。
どういうことだかもない。
4月13日、YouTubeで過去ライブの配信があった。それを見た。
最初は「あ~~はいはいよくあるアイドルの配信ね~」というノリで聞き流しながら部屋の掃除をしていた。
したら聞こえてきたんだな、一ノ瀬みかの「はじまりの合図」が。
(つまりみかから入った)

そこからなんやかんやあって、YouTubeを見漁ったり、SNSをフォローしたりで、順調に「舁夫」になっていくなかで、いろいろあって緑舁夫に落ち着いた(この辺の話は別の機会にしよう)。

コロナ禍が猛威を奮っていてその威力もまだよくわからない頃。
現場は、まだ、いいよね……。
そんな思いの中、2020塩見生誕のアナウンスがあった。

不思議と、この配信を見たら、泣ける気がした。
あまりにも理性を突き付けられる毎日に嫌気がさしていたからかもしれない。
民俗学の用語を使えば、「ハレ」と「ケ」というのだろう。
完全オンライン講義になった大学。片田舎の実家に戻りPCを眺める毎日。
代わり映えのない毎日の中で、ケが枯れ、MPを切らしていた。
自分の感情を揺さぶるような音楽が聴きたいと、そう願っていた。

折しも行政書士試験の数日前。
精神がつぶれそうなときに、
わたしは音楽の力が必要だった

音楽が力。
そんな音楽に出会う日を待っていたんだ!

次回予告

次回は「Twenty」の音楽的な面の話を書きます。
音程が気になっている箇所があるので、そこについて論じます。

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