FFX-2はファイナルファンタジー最高傑作

ファイナルファンタジーには変な所がある。

例えば、FF7ではメインヒロインが死んだ直後に何故か突然スノーボードのミニゲームが始まったり、FF8では宇宙空間に放り出されたメインヒロインを助け出しハグで愛を確かめ合った後に何故か謎の生命体と戦う。
とにかく変。何でこんな変なゲームが国民的RPGヅラをしているんだ。


私はこれまでFF7からFFXまでを順番にプレイしてきたのだが、やはりそのモチベーションは一番最初にプレイしたFF7に多く見られた「ファイナルファンタジーの変な所」にある。

私は間違いなくファイナルファンタジーの変な所に魅せられてしまっている。




とりあえず、ここまでファイナルファンタジーを何本か遊んで感じたシリーズ全体の変な所を列挙してみようと思う。

遊んでいて不安になるストーリー
戦闘システムが尖りすぎている
ミニゲームがやたらと多い
キャラクターのノリがおかしい


この辺りがかなり強い。

そして今回遊んだFFX-2はまさにファイナルファンタジーの変な所の煮凝りと言っても過言ではない!!!



まずは遊んでいて不安になるストーリー。
FFX‐2はその名の通りFFXの続編である。FFXはそれはそれはもうシナリオも完璧、音楽も完璧、どこを取っても傑作としか言いようがない最高のRPG。

その前作FFXでは大災害「シン」を主人公ティーダ含めた多くの犠牲を払いながらも何とか撃破し、ユウナの「いなくなってしまった人達のこと…時々でいいから…思い出してください…」というセリフと共に完璧な締めで終わる。

それがどうしたことか!?
FFX-2は突然何を狂ったか二丁拳銃を乱射しユリパ!!!し始める。「いなくなってしまった人達のこと…時々でいいから…思い出してください…」の直後が二丁拳銃を乱射してユリパ!!!である。
気狂いの所業か?


でもまあこんなものはFFX-2だと軽いジャブみたいなもんです。大体500FFPぐらいですね。(FFP(ファイナルファンタジーポイント)とは、ここがどれくらいファイナルファンタジーの変な所なのかを数値化したものである)



FFX-2は戦闘システムも変である。
いや、実際戦闘中にジョブを次々と変えて戦う戦闘システム自体の出来はとても良いのだが、前作のFFXであれだけ召喚士という重い役目を担っていたユウナが開始五分でいきなり歌って踊る歌姫へとドレスアップを行う。

FF7もFF8も、遊んでいる間に段々と「うん…?このゲームなんか変だぞ…?」と気付き始めるのだが、FFX-2は「FFX」という最高級トランポリンを使うことでたったの開始5分で「変」の最高点まで到達する。


どんなゲームでも序盤は大体何とか上手く見せようと頑張るものなのだが、FFX-2に関しては「このゲームは変ですよ」という事を全く隠す気がない。

むしろマトモなファイナルファンタジーを期待してFFX-2を遊び始めたプレイヤーを篩にかけるかのようにファイナルファンタジーの「変」の原液を大量に浴びせる。



いやいくら何でもミニゲーム多すぎるだろ!!!

そう、FFX-2はファイナルファンタジーの変な所の「ミニゲーム」に関しても一切容赦をしない。
それどころか元祖ミニゲームチャンピオンFF7とすらも余裕で渡り合う異常な数のミニゲーム。



一つ目と二つ目に関してはちゃんとミニゲームとして成立しているからまだ比較的マシなのだが、三つ目に関してはもう絵面もゲーム性も完全に破綻している。悪夢か?いや悪夢だろこれ


そもそも「音ゲー」というどれだけ気が狂った状態で作ったとしてもちゃんとしそうなジャンルをここまで意味不明に作ることが出来るのがすごい。
これはもう「変」とかそういうレベルの話ではない。意味不明。
ずっと見てると具合悪くなりそう。

もう5億FFPぐらいです。



圧倒的なクソミニゲームラッシュの中でも燦然と輝く意味不明なユウナとリュックのダンスミニゲームだが、恐らくこの技術はFF7Rの蜜蜂の館のクラウドの意味不明なダンスミニゲームに受け継がれている。

そう、全てのファイナルファンタジーは「ミニゲーム」という楔で繋がっているのだ…




最後は、キャラクターのノリがおかしい所だ。
例えばFF7では何故かやたらと楽しそうに修学旅行の自主研修ぐらいのノリで爆破テロを行い、FF8では大統領拉致がゆる~いノリのまま始まって普通に失敗してそのゆる~いノリのまま「まぁ大統領拉致失敗しちゃったけどドンマイドンマイ!次頑張ろう次!!」で終わる。

上記の二つはどの辺がおかしいのか上手く指摘出来るのだが、FFX-2の独特なノリはもはや人間の脳では上手く表現することが出来ない。
なんなんだこれは?
人類が触れてもいいものなのかこれは???


もはやFFP計測不能。壊れました。FFX-2ばかり遊んでいたら脳をFFX-2に犯されて一体何が「変」で何が「変じゃない」のか分からなくなってしまった。ちなみにFFX-2は最初から最後までずっとこのノリが続きます。
こんな地獄のトッポがあるかよ。




思うに、恐らくFFXとFFX-2は「ファイナルファンタジーの国民的RPGとしてのマトモに面白い所」と「ファイナルファンタジーのとても国民的RPGとは思えない変な所」が綺麗に二つに分かれてしまったのであろう。まさに陰と陽。太陽と月。


ファイナルファンタジーのとても国民的RPGとは思えない変な所に魅せられてファイナルファンタジーにハマってしまった私としては、やはりこのファイナルファンタジーの変な所の煮凝りでもあるFFX-2がファイナルファンタジー最高傑作と言わざるを得ない。


間違いないです。
ファイナルファンタジーの「変」の部門で競う競技があるとしたら間違いなくFFX-2は優勝確実です。




ただ…あまりにも変すぎて流石に終盤は身体がおかしくなりそうだった。だって、「カルピス好きなのでカルピス下さい!」と注文したら樽に入ったカルピスの原液がそのまま運ばれてきて一時間ひたすらその原液を飲まされ続けたようなものである。



「ファイナルファンタジーやったことないけどファイナルファンタジーの変の原液を浴びてみたい!」という奇特な方は是非FFX-2を遊んでみて下さい。多分軽く体調を崩します。

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