今更FF6を遊んだらちゃんとFF7の先祖だった
みなさん、FF6って遊んだことありますか?
いや、確実に遊んだことがある人の方が多いと思うんですけど、私は今回初めてプレイしました。
一応これまでFF7からFFX-2までを順番にプレイして、そこからFF6に遡ったから初めてのドットのファイナルファンタジーで、中々新鮮な体験でしたね。
ただ私がドットのRPGに慣れていなさすぎて、「フィールドセーブの存在に気付かず4時間分のデータが消し飛ぶ」という信じられないミスもあったのですが…まあそれは別の話です。
以前、私よりも年上の方から「FFは6まで遊んでたんだけど7から着いて行けなくなってしまった」という話を聞かされて「(時代に取り残された下等種族…)」と心の中でバカにしていたのですが、実際に遊んでみると、確かにこのドットからあのFF7のポリゴンに進化すると着いていけなくなるのも何となく分かるような気がします。
でも、タイトルにもある通り、FF6はFF7の先祖なんですよ!
逆にFF7がFF6の正当進化とも言い換えられる!
「FFは6まで」「FFは6で死んだ」などの過激派の方の発言は聞いた事があるのですが、改めてFF7から逆にFF6をプレイすると、ちゃんとFF7はFF6を受け継いでるんです!
まずは戦闘システム。言うまでもなく、FF6とFF7はほぼ同じATBバトルシステムを使用してします。
もちろんそれぞれのキャラクターに固有技が存在するFF6とマテリアで魔法も固有技も組み換え放題のFF7ではカスタム性が変わってきますが、おおまかな「ATBバトル」という土台は変わっていません。
続いてはミニゲーム!
FF7と言ったらミニゲーム…と言っても過言ではないほど、FF7には大量のミニゲームが存在します。
人工呼吸、スノーボード、ティファとスカーレットのビンタ合戦、ゴールドソーサー…もう例を上げ始めたら止まらないほどの大量のミニゲーム。
しかも最新作のFF7Rで更に懸垂や蜜蜂の館のダンスミニゲームが追加されてるんだからもうとどまる所を知らない。
流石にFF7ほどではないのですが、FF6にもFF7に引けを取らないミニゲームがあります。
オペラはその代表格と言っても過言ではないでしょう。
「SFCの16bitで人間が歌っているように聞こえる」という謎の技術力はかなりすごいし、開発陣の「これがやりたかった!」という熱い思いが伝わってくる。
そもそもFF自体に、「RPGのついでにこれをやってみたい!」という思いがひしひしと伝わってくるミニゲームが多いんですよね。
例えばFF8のカードゲームですとか、FFXのブリッツボールとか。
「むしろFFは開発陣のやりたい事を全部やるためにRPGという土台を使っているに過ぎないのでは…?」と思ってしまうほど、FFはやりたい事をやり続けている。
その「やりたい事」がFF6ではオペラだったんじゃないのかな…と私は思います。
でも、ちゃんと作りこんであるだけ正直オペラなんかかわいいもんなんですよね。この四分以内で多くの帝国兵と会話するミニゲームは完全に隙あらばミニゲームを挟んでくるFF7の手癖なんですよ。
いや多分逆だ。これは恐らくちょっと暇つぶし程度にミニゲームを挟んでいたFF6から進化したFF7が隙あらばミニゲームを挟むようになったのだ。
極めつけはこの魚釣りミニゲームだろう。
ケフカのせいで世界は崩壊し、これまで集めた仲間も散り散りになってしまった未曾有の危機で突然シドを助けるためにもはや「魚釣り」と呼ぶのが正しいのかどうかも分からない虚無のミニゲームが始まる。
ちなみに私はいつまで経ってもシドが回復しないことに腹を立ててそのまま不味い魚を大量に食わせて殺しました。
続いてはキャラクターのノリがおかしい所!
私は初めてFF7をプレイしたときに「なんでこの人たちはこんなに情緒不安定なの?」と疑問に思ったのですが、それも既にFF6の時点で確立されていました。
FF6は突然ミュージカルが始まる。
いやもう戦ってる最中に何故かミュージカルが始まる時点でかなりおかしいのですが、さっきまで真面目だったキャラクターたちがこのバトルミュージカルに突入した瞬間一気にふざけ始める!演技派情緒不安定。
オルトロスが出てきたと思ったら突然リルムが乱入してきて、そのまま上手いことオルトロスを口車に乗せて似顔絵を描いた結果もう一体オルトロスが出てきてそのまま敵のオルトロスが吹っ飛ぶ………これちゃんと状況の全てを理解出来た人居ますか?私は何も分かってません。
いつもはクールなロックが突然「世界一の冒険家!このロック様だァァ~!」と言い始めるのもかなり情緒不安定。
これはクールぶっているクラウドが突然「元ソルジャーをなめるな。どれだけ物知りか、教えてやる。しかも無料でだ!!」とキレ始める情緒不安定さに通じている所があるような気がする。
そもそもFFのキャラクター自体、思春期のキャラが多くてそこが魅力の一つでもあるのですが、この情緒不安定さが結果的に「FFのキャラっぽさ」に繋がっているのが面白いと思います。
最後はキャラクター…と言いたいのですが、もう実質的に一人です。
それがこのシャドウ。
この男、魂が野村哲也。
「魂が野村哲也って何?」と思った方もいるかもしれませんが、まあ~~~この男とにかく思春期なんです。
まず、犬を飼っている。その犬の名前、何だと思います?
ちょっと考えてみて下さい。
正解は「インターセプター」です。
いや犬にインターセプターなんて名前付ける忍者おる?
しかもこの男、いつもは思春期すぎてすぐに単独行動を取りたがるクセにいきなり「い、犬のエサ代分なら手伝ってやってもいいけど?」と萌えキャラのような理由で仲間になる。
FF7の主人公のクラウドやFF8の主人公のスコールも、とんでもないぐらい思春期を拗らせているのにたまに隙が見えてしまう所にとても愛嬌がある。
シャドウも間違いなくこの系譜。
ちなみに犬のエサ代分働いたらマジで帰ります。
バカヤローーー!!!
その後もまぁ~~~単独行動を取りたがる!
こんな協調性のない成人男性がいてたまるか!!
もうこの辺りは完全にFF6以降の思春期キャラの先祖である。クラウドも同じ状況なら「勘違いするな。こいつのためだ」って言うだろうし、スコールに至ってはもう「俺は、俺のやり方で幻獣を探す」って言ってたような気がする。
極め付きにはシャドウ、なんと死ぬ!
ゲーム中盤、魔大陸というステージでシャドウはケフカの暴走を食い止めるために何と単独でケフカを押さえつける!
協調性もないし、マジで金の分だけ働いたら直帰するし、妻子持ちなのに思春期すぎるし、ここぞの時はめちゃめちゃカッコイイ!(ここもかなりクラウドやスコールなどの思春期光の戦士っぽい)
そのままパーティーは崩壊する魔大陸から脱出し、シャドウもそのまま魔大陸と運命を共に………かと思いきや、生存ルートが存在する。
「魔大陸崩壊から6分のカウントダウンが始まるが、5秒前まで待機していればシャドウが戻ってくる」というイベントが存在するのだ。
こんな時までカッコイイセリフ吐きやがって…
FF7のメインヒロインのエアリスはどうやっても死亡してしまう。
FF8のメインヒロインのリノアは宇宙空間に投げ出されたリノアをキャッチするミニゲームで生死が決まる。
そう、つまりシャドウは「死ぬ」という所も「生死がプレイヤーに委ねられる」という所もFF6以降のファイナルファンタジーのメインヒロインの先祖的な要素を持っている!
なんなんだこの男は…もはや6以降の全てのファイナルファンタジーのキャラクターの遺伝子はこの男から派生していると言っても過言でないのでは……
以上を踏まえると、FF7はFF6の正当進化とも言えるし、FF6が6以降のファイナルファンタジーの先祖であるとも言えるだろう。
でも、FF7にはFF7の良い所があって、FF6にはFF6の良い所もちゃんとあります。
是非、この機会にFF6とFF7を続けて遊んでみては?
かなり共通点が見えてきて面白いですよ。
それでは!