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発表!勝手に全ヨコオ作品大投票

ヨコオ作品全部やってしまいました。

ニーアレプリカント

ニーアオートマタ

ドラッグオンドラグーン

ドラッグオンドラグーン2

ドラッグオンドラグーン3

…の順で遊びました。

一年前だか半年前だか忘れましたけど、一年でファイナルファンタジーを15本だったか20本だったかもう自分でも覚えてられないぐらいの勢いで遊んだので、DODシリーズ&ニーアシリーズも「全部合わせて5本か…行けるな…」と思ってしまい全部やってしまいました。多分感覚が麻痺してきているのかもしれません。


えっ?シノアリスやってねえだろって?
ぐ、ぐぬぬ……


えっ?吉野家兄弟見てねえだろって?
ぐ、ぐ、ぐ、ぐぬぬぬぬぬ………


えっ?ニーアリィンカーネーションもやってねえだろって?

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こっちはもうやってんだよバーーーカ!!!


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よろしければフレンド登録お願いします。
と言っても私はソーシャルゲームを続けることが苦手なので本当にちまちまとしかやらないと思いますが……


っていやそうじゃなくて!
ヨコオ作品ある程度やったのでまたしても私の独断と偏見だけで勝手にランキング付けしていきますよ!

「お前もうこれでランキング作るの3回目だろ?ワンパターンでは?」とツッコミたくなる方の気持ちも嫌というほど分かります。しかし私は気が付いてしまったのです。自分の好みだけでランキングを作るのがメチャクチャ楽しい事に…


そんな訳で今回は「楽曲部門」「キャラクター部門」「作品部門」の3つに分け、DODシリーズとニーアシリーズからTOP5を上げていきたいと思います。

まあご想像の通り全てネタバレしかないので、DODのネタバレを見たくない方は今すぐ見るのをやめた方がいいですしニーアのネタバレを見たくない方も今すぐ帰って下さい。

選べ!ネタバレか!死か!?




楽曲部門

第5位 最後の歌

はい。みんな大好き新宿地獄阿波踊りです。
もう正直人生で二度と聞きたくない曲ランキングにおいて行きたくもないのに無理矢理親に連れていかれたスキー場で延々と流れていたAIの「ハピネス」と堂々の1位タイです。

DOD1の新宿音ゲーを更に凶悪な形で復活させたのがこのDOD3の新宿地獄阿波踊り。一体何が凶悪なのかというともう「全部」が悪意の塊のような最凶最悪な音ゲーなのですが、新宿地獄阿波踊りはそもそもの音ゲーとしての構造が崩壊しています。


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太鼓の達人・バンドリ・Muse Dash…と一般的な音ゲーのプレイ画面を並べてみましたが、そのどれにも共通している点は「自機」と「ノーツ」が画面に映っている事です。

そりゃそうでしょう。そのタイミングに合わせて音を奏でる自機の位置と向かってくるノーツが画面上に存在しなければそもそも「音ゲー」として成立しません。

楽譜だってそうです。音符がない楽譜など楽譜として成立しますか?
しません!


だがしかし!新宿阿波踊りは自機とノーツが画面から消失するのです!

中盤の最難関でもあり数多のDOD3プレイヤーを絶望の淵に叩き落すスリイパート。ただ単純に自機のミハイルが透明になったり音符が見えなくなるならまだしも、「カメラワークが勝手にアクロバティック飛行を始める」という最悪仕様により何と完全なテンポ感のみで攻略しなければならない!

このクソカメラワークのせいでDOD1の新宿音ゲー必勝法でもあった「ポーズによる時間停止で相手が撃ってきた音符を先読みして返す」戦法が完全に瓦解!


更に言うならPS3の処理落ちと絶妙な操作性が合わさる事で「タイミングを完璧にしていても処理落ちで落とされるので気持ち早めに押さなければならない」という音ゲーにあるまじき事態も発生している。
こんなもんに比べたらDOD1なんか楽勝ですよ。

そして終いには画面が暗転してミハイルとゼロ感動のエンディングを迎えている最中に音符が飛んでくる。私は楽譜の動画を見ながら攻略したので何とかその初見殺しを避けられましたが、発売当時に食らっていたら即座にDOD3のディスクを叩き割っていたと思います。


しかし音楽としての出来は素晴らしい。これまでのウタウタイ戦のBGMが岡部啓一大先生の手腕により美しく繋がりエミ・エヴァンスの美声がそれを歌い上げる。「ズンチャズンチャ♪」という陽気なパーカッションも相まってこっちの神経の消耗具合はさておきめちゃくちゃ楽しく音ゲー出来てしまう。そんなチグハグが正にドラッグオンドラグーン3。

しかし二度と聞きたくない!岡部啓一にもエミ・エヴァンスにも申し訳ないがこの曲がどれだけ良かろうともう二度と聞きたくない事実はひっくり返らない!いや~ほんと、ニーアって音ゲーさせないから神ゲーですよね!!




第4位 防来/アルマロス


魅せたもうれ 魅せたもうれ
第四の歌 古ノ絶盾
現人に許されし力
主を護る 最強の城
汚れし汝の贖罪を 虚空に刻み込まん
我がデカートの名に於いて
防御ろ アルマロス!

…の詠唱から流れ始める爆上がりイントロまで全部が全部カッコ良すぎるアルマロス戦からこのBGMがランクインです。

DOD3のウタウタイ戦は姉妹の絶叫から使徒の詠唱が始まり岡部啓一BGMが流れ始めるまでがワンセットとなっているのですが、どれも全部最高すぎるので正直一つに絞り切れません。特にこのアルマロス戦が好きだったので仕方なくこれを選びましたが、「出蠢/ファヌエル」や「踊祝/エグリゴリ」も捨てきれない。もう序盤~中盤はこのウタウタイ戦開始演出を楽しみにこのゲームを進めていたみたいな所があります。


先にニーアシリーズをプレイしていた私は岡部啓一のBGMと言えばしっとり目かつ荘厳…簡単に言うと激しいバトルBGMよりも落ち着いた曲調の印象の方が強かったのですが、超ノリノリイントロからボーカロイド的なハイテンポ楽曲に移っていくドラッグオンドラグーン3では見事にそのイメージを粉砕されたのも印象深いです。




第3位 Weight of the World/Prelude Version

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大人気MMORPG FINAL FANTASY XIVの漆黒のヴィランズパッチのアライアンスレイド、YoRHa: Dark Apocalypseの「複製サレタ工場廃墟」のボス戦からこの曲が第4位にランクインです。

「それありなの!?」という声が聞こえてくるようですが…いやありだろ!
ヨルハダークアポカリプスはヨコオタロウ&斎藤陽介の黄金タッグやぞ!


そもそもこの「Weight of the World」はニーアオートマタのED曲であり、あの対スクエニシューティングゲームで流れる楽曲です。

この感動の楽曲をMMORPGのボス戦用の曲にアレンジしちまおうという発想自体がかなり奇抜なのですが、更にすごいのはあのFFの「プレリュード」が急に楽曲に乱入してくる所です。

ドラッグオンドラグーンとニーアしか知らない方のために説明しますがアレですよアレ!あのクリスタルの前で流れる「テレレレレレレレ…」って神秘的なBGMですよ!いや「テテテーテーテーテッテテー」の方じゃなくて!そっちレベルアップの方!「テーテーテーテーテーテテテーテーテー」の方じゃない!それメインテーマ!!


私はちょっと前にファイナルファンタジーを20本ぐらい遊んだのですが、未だに「プレリュードとはなんぞや?」と聞かれて正確に答えられる自身がありません。だから「クリスタルの前で流れてそうなテレレレレレ…って神秘的なBGM」としか答えられないのです。

だってファイナルファンタジーにおいて正確なプレリュードの使い方なんか存在しないんですよ!?あるファイナルファンタジーではタイトル画面で流れ、またあるファイナルファンタジーでは酒場でオシャレなBGM程度の扱いで垂れ流されている!まさにファイナルファンタジーはバーリトゥード!!

一応プレリュードのリンクは貼っておきます。
ほら!聞いたことあるでしょう!?


すいません。話が脱線しすぎました。私、ファイナルファンタジーの話になると熱くなってしまう性分なもので。

つまりこの曲の何がぶっ飛んでいるかというと「ニーアオートマタのEDテーマをボス戦用BGMに魔改造して更にファイナルファンタジーのオープニング(タイトル画面)と合体させて物理的にニーア×FFを行っている」という事なのです。

あるゲームのEDテーマとあるゲームのOPテーマを合体させて違和感なくボス戦BGMとして成立させてしまうとは、岡部啓一、恐ろしい男っ!

ニーアオートマタをプレイされてFF14を遊んでいない方の中には、「いやWeight of the Worldがボス戦には合わなくない?」と疑ってしまう方も居るかもしれませんが、これがまたオートマタをクリアした後だとボス戦の熱狂とオートマタの思い出が同時に溢れ出し得も言われぬ感情に襲われるのです。

ニーアシリーズは大好きだけどファイナルファンタジーは遊んだことがない…これを機に触ってみたいけど作品数が多すぎて一体どれから遊べばいいのか皆目見当もつかない…。そんな方は居ないだろうか。
そんな貴方にFINAL FANTASY XIVフリートライアルという物が存在する。


何とゲーム内で9Sと添い寝する事が出来る。

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第2位 イニシエノウタ / 運命

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まあこれは外せないでしょう。ニーアレプリカントよりデボルポポル戦からこの楽曲が第2位にランクイン!

レプリカント全体通して作品の雰囲気を象徴するが如くフィールドBGMはもちろんバトルBGMにおいても落ち着いた楽曲が多いのですが、この「イニシエノウタ / 運命」は力強いパーカッションから入りデボルとポポルの慟哭と悲哀と激昂を表したかのような荒ぶる曲調でプレイヤーにニーアレプリカントというゲームの終焉と真実を告げる。

ゲーム序盤~中盤に主人公の姉のような母親のような存在でもあるデボルとポポルから聞いていた優しくも切ない「イニシエノウタ」が最後にはバトル用BGMとして牙を剥いて襲い掛かってくる恐ろしさも終番に全てがひっくり返るニーアレプリカントの演出として決まっている。


更にこれを無くしてイニシエノウタ/運命を語れないのはニーアオートマタ用アレンジの「イニシエノウタ/贖罪」

一度に2曲も紹介してしまうのは少し汚いような気もしますが、レプリカントでは準ラスボスとしてプレイヤーの前に立ちはだかったデボルポポルがあの時と同じ楽曲で今度は9S…もといプレイヤーに加勢する激熱演出をイニシエノウタの話をする上で抜かす事など出来ません。

オートマタのデボルポポルはレプリカントのデボルポポルとは別個体のアンドロイドとは言え、あの時と同じ構図で現れるもんだから「お、お前ら…また敵に回るのか!?」と警戒してしまったプレイヤーも多いはず。自分もそう思いました。しかしデボルポポルはあの時の同型の罪滅ぼしをするべく今度はラストダンジョンで立ちふさがるのではなくラストダンジョンの「塔」への道を切り開くために力を貸してくれる。

まさに「贖罪」のイニシエノウタ。
何だかヨコオタロウの掌の上で転がされているような気はしますが実際メチャクチャ熱いんだから仕方ない。ちなみに自分はデボル推しです。

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かわいい。




第1位 中島美嘉「ひとり」

DOD2のメインテーマより中島美嘉の「ひとり」が第1位です。
この曲がDOD2のメインテーマになっているのはほとんど嘘だ。

DOD2のオープニングでは今作の主人公ノウェとメインヒロインマナの世界一ピュアなキスシーンに合わせてこの曲が流れる。
ここで大半のプレイヤーは「ああ、これはノウェとマナのしょうもないラブソングなんだな…」と思う事でしょう。

ところがどっこい。

何と「ひとり」は本編中のキスシーンでは流れない。

じゃあどこで流れるのかというと、上記のカイムとアンヘルのお別れシーンだ。つまりこの曲はノウェとマナのラブソングではなくカイムとアンヘルの専用ラブソングなんですよ!!
世界で唯一中島美嘉の専用イメソンを持っているカプ、カイアン。

実際「ひとり」が流れる印象的なシーンはここぐらいしかないため完全に意識してやっている!(一応ラスボス戦でも流れますが)

まさか中島美嘉も殺人が趣味の王子とそのドラゴンのためのラブソングを歌っているとは思わないだろう。


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説明書に付属している「ひとり」のフル歌詞です。
パッと見ノウェとマナのラブソングに見えてよく読み込むとカイムとアンヘルの事を歌っているミスリード誘導の上手さが腹立つ!

DOD2のカイムは18年もの間アンヘルを救い出すただそれだけのために戦い続け、DOD2のアンヘルはカイムを守るために封印の女神としての役割を選んだ。「いやもう両想いやんけ!」と突っ込みたくなってしまうが、2のカイムは正に1のAエンドからアンヘルへの想いだけを頼りに生きながらえている亡霊のような存在であり、「君といた想い出に寄り添いながら生きている情けない僕だけど」という歌詞がカイムの心情を物語っている…ように聞こえてくる。


いやまあ正直こんな感傷的なラブソングはドラッグオンドラグーンには似つかわしくないのかもしれません。だからこそ、DOD1でA、B、C、D、Eと全てのエンドにおいてもう十分すぎるほどのカオスに最後まで抗い続けたカイムとアンヘルだからこそなのでしょう。

最後の最後は迷わずに君のことを抱きしめ離さず満足気に消えていく。
カイムとアンヘルのラブソングでもあり、カイムとアンヘルの鎮魂歌でもあり、あの時最後まで抗い続けた初代ドラッグオンドラグーンプレイヤーへの祝辞でもあるのかもしれません。

単体で聞いても何かもうまた泣きそうになってくる名曲なので、DOD2をやった事がない方でも是非聞いてみて欲しい。




キャラクター部門


第5位 フォウ(DOD3)

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4番目なのに5位。
別に狙ってやった訳ではないのですが実にフォウらしいと思いませんか?

ゼロを長女にしたウタウタイ六姉妹の中では一番マトモ…というかちゃんと全員と仲良くしようとしている良い子…?だと思われる。

いやだってまあ他の連中が長女は殺人を排泄行為と同じような生理現象だと思っているし、次女は勝手に弟を作り始めるし、三女は何か大体精神が崩壊しているし、四女は森の中でクイズ作ってて基本的に会話が通じないし、六女は下ネタ以外での会話が不可能だから、結果的に五女のフォウが一番ちゃんとコミュニケーションを取ろうとしている。

しかしそんな単純な良い子ちゃんで終わるはずもないのがドラッグオンドラグーン3。まあ要は「ぶりっ子」的なキャラだと思うのだが、フォウを「ぶりっ子」とただ一言で終わらせてしまうのはあまりにもったいない。

暴君揃いの六姉妹の中で誰よりも人の目を気にして、誰よりも仲良くしようと誰からも好かれようと八方美人を貫いた結果として誰からも嫌われるようなキャラになっている。

そもそも人間が生きる上で人の目を気にするのは当然の事である。生き馬の目を抜く人間社会で生きていく中で、集団に馴染み仲間を増やす事ほど自分の立場を有利に進める立ち回り方もない。しかし行き過ぎた協調姿勢はかえって自分を抑圧して神経をすり減らせ、最終的に穿った人間からは「好かれようとしているから嫌い」というとてつもなく理不尽な見方をされる。

そんな人間という種などこの世から一人残らず消えてしまえばいいのだが、自分自身に強固さがない以上こういう八方美人的なあっちにヘコヘコこっちにヘコヘコする生き方しか選択出来ない人間も居る。

愛されようという姿勢を見せているのだから素直に愛して欲しい。優しくしたいから優しくしているのではなくて、優しくして欲しいから舐め腐った優しい態度を見せているのだ。


………とフォウに対して深読みしてみたが如何せん彼女は出番が少ないので8割ぐらい私の勝手な推測で話している。

まあ要は「人の目を気にして抑圧されてる人間、だ~~~~いすき!!!」ってことよ!

え?フォウじゃなくてお前自身の話をしてるだけ?

うるさい!消えろ!!!




第4位 三号 四号(少年ヨルハ)

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ニーアオートマタの舞台コンテンツ「少年ヨルハ」よりこの2人組がキャラクター部門第4位にランクイン!

「まあ舞台だからなあ…」という失礼にも程がある私の舞台コンテンツへの舐めを完膚なきまでに叩きのめしたのがこの三号&四号。

ニーアオートマタ本編に登場する男性ヨルハ部隊員は基本的に9Sのような少年型で半ズボンの制服が大半を占めているのですが、この三号と四号に関しては思いっきり高身長青年型かつ長袖長ズボンで黒衣を纏う!

三号は身の丈よりも長い大剣をそのカッコ良すぎる衣装でブンブン振り回し、四号はそのカッコ良すぎる衣装で二丁拳銃をぶっ放す!
子供の頃にXIII機関を浴びてから野村哲也が好きすぎる俺からしたら、ここまでドンピシャなキャラクターも居ない!


高身長!カッコいい黒衣装!スタイリッシュすぎる武器と殺陣!顔がいい!
ナポリタンとカレーとスパゲッティとハンバーグが乗ったランチプレートみたいなもんやろこれ!!

「逆に何で三号と四号がゲーム内に実装されてないんですか?早くニーアオートマタパーフェクトエディション出してゲーム内で三号と四号動かさせてください」とスクエニにカチコミしたくなる気持ちを抑えられなくなりそうですが、ゲーム本編では大人の男性ヨルハ部隊員が登場しない理由もちゃんと舞台で語られる。

いやでもゲーム内で三号と四号操作してぇよなあ~~~!!!
過去編でも何でもいいんで少年ヨルハのゲーム出して下さいよ!!!


そして何故三号と四号を一緒に紹介しているのかというと、まあこの2人も切って切り離せない間柄だからです。
割と少年ヨルハを見てる方が多くなさそうなので深くは語りませんが、「四号は三号よりもアタッカーの才能があるのに三号と役割が被ることに気を遣いあえてガンナーを選んでいる」とだけ言ってしまえば察しの良い方がお気付きになるかもしれません。


まあとにかく少年ヨルハを見てくれ!アマプラで無料だから!!

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ちなみに自分が一番好きなシーンは最後の挨拶でもキャラクター性を出してくる三号と四号です。(左が三号、中央が四号)




第3位 マナ(DOD2)

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たった一人でドラッグオンドラグーンの世界を振り回し続ける最悪すぎる女、マナ。

DOD1のマナは悪魔に取り憑かれていたのかどうか分かりませんが完全な狂乱状態で教祖をやっていたし、急にCV郷里大輔に変わったりもしていた。

「……憎いのね?わたしが?……殺してもいいよ。おにいさん!殺しなさいな。遠慮なんかはいらないわ。ぐっさりぐっさり殺してよ、ほら、殺してよ。おにーさん!私平気なんだから。だって、愛されてるの。神に愛される子供はお母さんにも愛されるはず。ぜったい平気なの。愛されてるの。だから!殺せよ!おら!殺さねえと、わたし……わたし………これからどうすればいいんでしょうか?憎むなら殺してください。一気に殺してください。憎まないで、憎まないで、お母さん!わたし、死ぬから。ね?あなたでもいいわ。わたしを殺してください。お願いします。殺してください。殺せー!」

改めて文字に起こしても常人が出力してはいけない文章な事は確かです。

ですがそんな狂乱教祖のマナではなく、今回はDOD2の聖女となったマナが第3位なのです!

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DOD1から18年後、あの時の罪を償うべく聖女となったと言えば聞こえはいいですが半分ぐらいカイムに脅迫されて聖女をやっています。
しかし教祖時代の煽りスキルはそのまま残されている!

DOD1のマナは完全な狂乱状態だったため本人の性格を窺い知る事は出来ませんでしたが、ここに来て「マナのあの性格の最悪さは何か怪しいものに取り憑かれていたのではなくほぼ素でやっていたのでは?」という最悪の事実が浮き彫りになってきます。

無駄に良い顔と教祖時代に獲得した信者を導くカリスマ性で今度は封印騎士団の圧政に苦しめられる民衆を救う聖女として動いている…と頭から尻尾まで全てが胡散臭い。
それなのに無駄に顔が良くてカリスマ性とトーク力はあるから主人公のノウェは段々と惹かれてしまう。

DOD1時代のマナを知らないとは言え、「ユウナだと思って付き合っていた相手が実はシーモアだった」クラスの特大地雷を堂々と踏み抜くノウェ。


そして正体がバレると自分勝手に逃げ出す。

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戻ってきたと思ったら今度は実の兄のセエレが嫌いな事を隠そうともしない。まあこれには「母親がセエレだけを偏愛していてマナを虐待していた。セエレはそれを見て見ぬふりだった」という過去があるため一概にマナが全部悪いとも言い切れないのですが、まあそれにしたって大嫌いな事を隠そうともしない。

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そしてまたしても世界を崩壊の危機に追いやる!
「たった一人でドラッグオンドラグーンの世界を振り回し続ける」という表現に何の嘘もないことがお分かりいただけたでしょうか!?

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ここまで行くともはや悪女というよりもカスに寄ってきているような気がしますが、一度ドラッグオンドラグーン2の世界観の説明をすると「各地に直轄区の鍵という物が存在して、その鍵で封印を守っている(DOD世界は封印の女神を人柱として世界の均衡を保っているため封印が解かれると大変な事になる)」と言った感じで、2のマナはその直轄区の鍵を守る封印騎士団に圧政を受けている民衆を救うために各地の鍵を壊して回っていました。

つまり「民衆を救うために鍵を全て壊す」=「世界の均衡を保つ封印が解かれて世界が大変に事になる」という事をマナは全く知らずにただの善意でやっていた!
ここで「例えそうなったとしても圧政に苦しむ民衆を捨て置けん」とでも言えばまだ聖女の面目躍如の一つや二つ出来るのに、当のマナは「やめて!お願い…やめてください……。違う…私……私……知らなかった。私……過ちなんて……。」と勝手に被害者面を始める。

何だこの女?



そしてなんやかんやあって封印が解かれ世界は大変な事に。
マナは幼児退行してしまう。オマケにCV郷里大輔モードも戻ってくる。

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怒りを通り越して呆れが発生するレベルの地雷女だが、ここまででなければドラッグオンドラグーンのラスボスなど務められない。

ここからはなんやかんやでセラピストノウェがマナのメンタルケアをしてなんやかんやでノウェとキスしてなんやかんやで世界が救われてマナは特に罰も何もなくハッピーエンドです。

「なんやかんや」3回で片付けてる辺りDOD2の終盤は察してください。

いや、なんやこの女???

でも俺、マナのこういうとこが好きなんすよ……




第2位 カイネ(ニーアレプリカント)

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AV撮影をしているのかと疑ってしまうほどのエゲつない衣装とそのナイスプロポーションからゲームに集中できないほどプレイヤーを魅了……かと思いきやCV田中敦子の力強さからFワードを乱舞させる強烈なインパクトで奇跡的なバランスが取れているこのキャラクターが第2位にランクインです。

……と言っても以前ニーアレプリカントで記事を一本上げた時にカイネの話はある程度してしまったので、今回は「カイネ系ヒロインの系譜」について話そう。ちなみにここからの話は全て私の勝手な推論でしかないので全部無視して欲しい。



ヨコオ作品において「いかにもラスボスになりそうな怪しい存在が実は萌えキャラでその上ほぼメインヒロイン級」のパターンがよくあるのは皆さんご存知だと思う。例として上げるとレプリカントの白の書、オートマタのポッド辺りが最たる例だろう。

そんなヨコオ作品の中で脈々と受け継がれる萌えキャラマスコットの系譜の隣に、もう一つの流れがあると私は睨んでいる。

それこそが「カイネ系ヒロイン」だ。
改めてカイネのキャラクター性を分解して考えてみると、「普段の言動は粗野だがふとした時に見せる優しさに愛嬌を感じる」「ヒロインというよりかは男前」「その無茶苦茶な言動にはちゃんとした過去がある」「誰がどう遊んでも最悪すぎる印象なのにゲームが終わった時には何故か好きになっている」辺りがカイネを構成している要素として強い。

この辺りの要素を並べてみてヨコオ作品で思い当たるキャラ、居ますよね!?

そう!ゼロとA2ですよ!!

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…まるで衝撃の事実であるかのように自信満々に語っているが、もう付いていけない人はこの時点で読み飛ばして下さい。自分でも山師のような事を話している自覚はあります。本当に申し訳ございません。


話を戻して、そう!カイネとゼロとA2!!
まさに先程上げた「普段の言動は粗野だが、だからこそふとした時の優しさが倍効いてくるキャラクター」「ヒロインというより男前」「誰がどう遊んでも悪印象が先行するのにゲームが終わると何故か好きになっている」に全て合致するではないか!

ちなみに私はカイネもゼロもA2もドンピシャで好きなのでヨコオタロウの放った性癖弾丸に撃ち抜かれているのだろう。

つまり!

第2位 カイネ・ゼロ・A2(ヨコオ産男前ヒロイン)

という事になります!
「そんなんありかよ!?」と怒りの声が聞こえてきますがお許し下さい。
大体1人1人のアクが強いヨコオ作品のキャラ達からTOP5を決めるなんてのが無理難題なんですよ!お前ら一回やってみろ!絶対絞り込めないからな!

そしてこの「言動は最悪だけど何かカッコイイ」の系譜の元を辿っていくと、ある一人のキャラクターに辿り着く。…と私は思っている。




第1位 カイム(DOD1)

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それがこの男だ。
数多のヨコオ作品のキャラの頂点に君臨するこの男!趣味人殺し!老人を殴る事に躊躇なし!続編ではもう半分ぐらいラスボス!!

そう!もう3回目でしつこいと思われるかもしれないが先程上げた「基本最悪だけど何かカッコイイ」「最初は悪印象しかないのにゲームが終わると好きになっている」「何だかんだ男前」の要素に見事に合致するではないか!!

すいません。嘘です。
「最初は悪印象しかない」の部分は違います。

私はドラッグオンドラグーンを起動して一番最初の「憎むなら憎め!それでも俺は生きてやる!答えろ!契約か?死か!?」の異常なカッコ良さにもう心を奪われてしまったのでカイムの事は最初から大好きです。


そしてドラッグオンドラグーンシリーズを全てプレイした今改めて振り返ってみると、初代のカイムとアンヘルが歴代の契約者で最も異質な間柄である事も段々と分かってきた。

DOD2のノウェとレグナは息子と父親のような関係。

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DOD3のゼロとミハイルは姉と弟にも、少し見方を変えてみればヤンママとその息子のような関係にも見える。

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しかしカイムとアンヘルは少しどころか180度違う!
ノウェ・レグナとゼロ・ミハイルは立場の違いこそあるにせよ「家族」という印象が強いが、カイムとアンヘルは家族というよりも奇妙な友情とでも言うべきか、また悪友とでも言うべきか…

いや断言してしまおう。カイムとアンヘルの間には間違いなく「愛情」が存在している。

ここでもまた掘り返しますけどだって中島美嘉の「ひとり」が専用イメソンになってるんですよ!?これを愛と言わずして何と言うか!?


初代DODは「マルチバッドエンド」の名に恥じない全バッドエンドっぷりだが、A~Eまでカイムとアンヘルの間にある感情は嘘偽りなく克明に描かれており、正直ドラッグオンドラグーンをクリアしてカイムとアンヘルが嫌いなプレイヤーは居ないだろうと断言出来るほど魅力的な二人だ。

もうこの2人に関してはどれだけ私が言葉を尽くそうとかえって無粋になってしまう。本当に、本当に、末永くお幸せに…




作品部門

第5位 ドラッグオンドラグーン2

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「そもそもこれはヨコオ作品にカウントしてもいいのか?」という議論から始めなければならないような気がするが、一応映像編集に横尾氏の名前が載っているし、何より私自身が「1と3をやるとして2を飛ばすのは何か自分の中で許せん」と思ったのでDOD2もやっただけの事なのです。

ヨコオ氏がディレクターから降り、主題歌が中島美嘉になっている時点で未プレイの方でも予想は付くと思うが1からは大きく方向転換。DOD1の10割を占めていたダーク成分をかなり削減して何かちょっとFFXみたいな大衆ウケに近付こうとしているような気配まで感じるレベルに急旋回をしている。

まあそんなんだから「スタッフ入れ替えでコケた失敗作」「1やった後でも別にやる必要はない」などの烙印を押されてしまっているが、私はそれは過小評価だと思っている。


まず改善点としてDOD1のあの最悪なもたもた無双パートが多少動かしやすくなっている。と言っても本当に「多少」としか表現出来ないくらいの微妙な違いで、そもそもドラッグオンドラグーンは根本のシステムがイカレていたという事を思い知らされる。

ここを「改善」と言っていいのかどうかは分からないけどちょっとでも変わったんだからいいだろ!後退されるよりマシだから!!何事も一歩ずつ進むのが大事だ!!!

更に音楽も完全な不協和音から比較的ちゃんとしたBGMに変わっており、前作では戦場にカイムただ一人でひたすら斬り殺し続けていたため「このちょいちょい聞こえる味方兵士の声は気が狂ったカイムの幻覚なのか…?」と疑っていた味方兵士の有無も改善されて、DOD1の独特と表現するのが短絡的なほど独特過ぎる味わいは失われているもののこれはこれで別のアプローチに成功している。

ドラゴンに駆り敵兵士を蹂躙するドラッグオンドラグーンがマトモなゲームとして発売されたらこうなっていた…というifの可能性を見せられているような気にもなるぐらい1と骨組みは変わっていないのに雰囲気が大きく違う。


更にDOD2の微妙な点として良く上げられる「声優の棒読み」に関してなんですけど、女騎士相武紗季はかなり良くないですか?

ほら!?かなり良くないですか!?
突然の性癖暴露になってしまって申し訳ないが(術式の開示…本気だね)、私は「女騎士」が結構好きだ。ちなみにどちらかというとおしとやかな感じよりも凛としていて立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花。そんな美しく品行方正で騎士道を重んじる女騎士の方が好みのタイプ。

つまり女騎士相武紗季ことエリスは一番好きなタイプの女騎士なんですよ!相武紗季さんに声優業のイメージは微塵もなかったが、ドラッグオンドラグーン2を経た今こそ「アニメ業界はもっと相武紗季を声優として起用しろ」と高らかに無茶振りを宣言出来る。

しかし、DOD2の声優棒読み問題に関してはCV小雪のマナが何度聞いても「ノウェ」を「野上」と呼んでいるようにしか聞こえないため五分五分と言った所だろうか。

FFXのユウナだってゲームが進めば段々演技が目に見えて上手くなってきてちょっとこっちも後方腕組みしたくなってくるっていうのに小雪マナはマジで最後の最後まで「野上」って言ってるからちょっと言い逃れのしようがない。


そしてこれを外せないのがカイムとアンヘルのお別れシーン!
もうさっきから何回も話しているので割愛するが中島美嘉の名曲が流れ始めてこれまでプレイヤーに一度も見せなかった穏やかな笑顔で消えていく。

DOD2は「ヨコオタロウもとい1のスタッフが降りたからダメになった所」ばかり取り沙汰されるがこのカイムとアンヘルのお別れシーンは良い意味で初代DODには出せなかった味と言える。

つまり「良い意味でも悪い意味でもヨコオタロウが抜けたことによって出ている味わい」が多いゲームなのがDOD2なのだ。

ただまあ良い意味で別の味が出ている所はあるにせよ、最後のエンディングが変わるだけのストーリーを3周もしたくなるかと言われるとそんなパワーはないのがDOD2の悲しい実情。

過小評価されているとは思うが今からそれを過大評価にひっくり返せるほどの隠れた面白さがある訳でもない。
何か書いててこっちが悲しくなってきましたがそんな感じでDOD2は5位。




第4位 NieR Replicant ver.1.22474487139...

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「レプリカントが4位!?このランキングを考えた奴はなんてセンスがないんだ!!」と自分で思ってしまうぐらいレプリカントのこの順位はおかしいと思います。

大名作レプリカントが何故このふざけた順位なのかというと私が初めて遊んだヨコオ作品がレプリカントでそこからオートマタやドラッグオンドラグーンに行ったため、後から遊ぶ作品は全てレプリカントを基準に順位を決めてしまった結果がこの順位です。

FFを大量に遊んで作品でランキングを作り最初に遊んだFF7の順位に悩んだ時もそうだったのですが、シリーズで最初に触れた作品ってその後のここを超えてくるかどうかの指標になるから優劣を付けるのが難しいんですよね…今記憶を消してレプリカントをもう一度遊んだら「うーん、レプが1位w」とか言い始めるかもしれませんし……

ですがゲームとしての完成度の高さは本当に申し分ない。

幼年期の牧歌的な雰囲気から一転する青年期編。そして明かされるレプリカント計画とゲシュタルト計画の真実。2周目では魔王の視点から1周目の時点で殺す事が確定しているマモノのバックボーンを語る激しい追い打ち。

更にチュートリアルで操作していた新宿の少年こそがラスボスの魔王だった事が明かされ「ニーアレプリカント」というゲーム自体がちゃぶ台返されるのは一種の美しさすら感じる。

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胡散臭さを覚えるほどのどかなファンタジー舞台から次々と明かされていく世界全体のハリボテ的な構造。

そして登場人物、シナリオ、世界観の全てがキャッチコピーの「一人のために、全てを滅ぼす」に収斂していく気持ちよさ。

どこを取っても面白い。


…………何でこれが4位なんだ!?

俺は何故この文句ナシの名作を4位にしたんだ…?
あっ!今思いつきました!ファストトラベルがない!ファストトラベルがないので4位です!!そういう事で何とかよろしくお願いします!!!

ちなみにレプリカントはこちらの方でもう少し長めに書いているので、お時間が空いている方は是非こちらもお願いいたします。




第3位 ドラッグオンドラグーン3

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良くも悪くもヨコオ味(あじ)が漂白されているDOD2の後に遊んだからバリバリクソクソの尖りっぷりに「そうそうこれこれ~~~!!!」と水を得た魚ならぬ血を得た赤目になってしまったDOD3が第3位にランクイン!

ヨコオタロウは一体どうかしてしまったんだろうかと心配になってくる程のクソギャグラッシュと下ネタの洪水でヨコオ原液を絶え間なく口の中に流し込まれ続けるため流石にちょっと疲れてくるまでがワンセットの今作ですが、まあこの下ネタとコメディ調は腐るほど語られてそうなので今回は割愛します。


私はDOD3をある意味「ヨコオタロウ講座」のようなゲームだと思っている。そのぐらいしょうもない下ネタの合間にちょくちょくとドラッグオンドラグーン世界どころかニーア世界まで震撼するような超重要情報がぶっ込まれるのだ。

これがその最たる例。
世界の観測者のような存在のアコールにより「大災厄以降の歴史において特異点を持った人間の力により世界の分岐が発生する」と語られている。

これはつまりヨコオ作品の恒例でもある「ルート分岐」がゲームのご都合的な展開ではなく世界全体としてちゃんとそういう現象が発生した結果として多世界化に繋がっているという事なのだ。
要はDOD1の新宿エンドも特異点カイムの力で分岐し、レプリカントも特異点だと思われるニーアさんの力で5分岐が発生し、オートマタの漁師エンドですらも特異点2Bが引き起こした多世界化現象だと予測出来る。

こんな重要情報が急にぶっこまれる上に本編に戻るとゼロと使徒達で延々とセックスの話をしている温度差だからもうたまったもんじゃない。


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こちらのアコールのフローチャートを注視すると分かってくるのだが、写真右側の紙はアンヘルのようなドラゴンとサイクロプスとセエレのゴーレムが描かれているので恐らくDOD1だと思われ、左下に見切れている紙は思いっきりザンポ連隊長が描かれているのでDOD2、左上の紙は如何せん情報が少ないので完璧にそうとは断言出来ないが鎧を着た小型マモノのような存在が描かれているためレプリカント世界線の報告書だと思われる(ヨナの日記で村にアコールが訪れていた描写があったので恐らく確定)。

DODシリーズとニーアシリーズは繋がっている世界観なのは知っていましたが、情報だけでなくこうやってまざまざとゲームで見せつけられると流石に壮観です。別に狙ってDOD3を最後に遊んだ訳ではないのですがDOD3以外の作品を遊んだ状態で3に行けたのは最高のコンディションだったかもしれません。


更には最後の最後にアコールはこちらに向かって「本当に、本当に、ありがとうございました!」とお決まりの文句を言い放ち、彼女に画面の電源を勝手に切られる形でドラッグオンドラグーン3は終了となる。

アコールはプレイヤーを認識しているのか?世界を観測し続けているアコールの目的とは一体何なのか?旧人類とは?大厄災とは?
これからも広がり続けるヨコオワールドの深淵の一部を強引に覗かせるような衝撃のオチ。私はこういうメタフィクションも全然イケる口なので、いずれNier/Final…いやドラッグオンドラグーンファイナルかも?まあそのどちらかでヨコオワールドの全てが語られる日を楽しみに待ちましょう。

あとはまあ…………

新宿地獄阿波踊りがクソすぎるので3位です。




第2位 NieR:Automata

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つい最近全世界600万本のシックスミリオンセラーを叩き出した全世界を席巻する大覇権テレビゲームニーアオートマタさんが第2位!

新参者の私が言うのも不躾かもしれませんがあのドラッグオンドラグーンから派生したゲームが全世界で600万本とは…未だにちょっと信じられません。

ですがゲームとしてのその完成度の高さに全世界600万本の嘘偽りなし。
DODとニーアシリーズを全部プレイして改めてオートマタを振り返ってみると、歴代ヨコオ作品の集大成のようなゲームでもある気がしてきます。


初代ドラッグオンドラグーンで確立されたルート分岐のシステム、そこから「周回要素」に重きを置いたドラッグオンドラグーン2の分岐、レプリカントではラスト以外変わらないDOD2の周回要素がブラッシュアップされ大筋は変わらずとも周回する度に新たなシーンや発見が追加されていくプレイヤーを飽きさせない工夫…………このように歴代作品で脈々と受け継がれてきたルート分岐と周回要素の試行錯誤がついに花を開く!

ニーアオートマタの恐ろしい所はDOD2やレプリカントのような周回要素を有しつつもDOD1のような即ルート分岐に繋がっていく所、つまり「最後だけで分岐が発生するのではなく全て違うゲーム体験で周回プレイをお届けする」という全く新しい試みに成功している。

実際1周目で2Bを操作し、2周目で大筋のストーリーは変わらずとも操作キャラクターと視点が9Sに移る事でゲームとしても全く別の遊びになりストーリーも別視点から新たな発見が多数見つかる。
そして2周目の若干プレイヤーがダレてくるようなこないような絶妙なタイミングで始まるエンドロール中の2B操作パート!
1~2周目のその後の展開をチラ見せする3周目の予告!!

更に3周目ではA2と9Sをプレイヤーの任意で交互に操作する。
ここまで書いていて大局的に「ゲームとして同じ遊び」が一つも発生していないのがオートマタの最も恐ろしい所である。

というかシナリオやら愛嬌のあるヨルハ部隊員やら美しいロケーションなどのニーアオートマタの魅力を抜きにして大筋の流れを文字に起こしただけなのにゲームとしての進行にほぼ無駄がないのが怖い。こんなん出されたらそら600万本売れますわ。

周回をしているのに周回をさせている気にさせない。そして「周回」という構造すら逆手に取り3周目でその流れを破壊する。
レプリカントなどの他のヨコオ作品に触れているプレイヤーであればある程意表を突かれる構成が一周回って腹が立ってくる程出来がいい!


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そして訪れるthe [E]nd of YoRHa。

1人孤独に新宿上空で音ゲーしていたとはとても思えない世界中のオートマタプレイヤーの力を借り強敵に打ち勝つシューティング。

せっかく音ゲーに勝ったのに戦闘機に撃墜されて東京タワーにぶっ刺さっていたとはとても思えない希望のある、しかしここからまた同じ歴史を繰り返さないとも限らない…そんな「らしさ」も残す終わり。

富野由悠季監督における∀ガンダム、庵野秀明監督におけるシン・エヴァンゲリオンのような作品だと私は思います。いやシンエヴァよりオートマタの方が先に出てたんですけどね。

まあ要は歴代ヨコオ作品で最も完成度が高い作品なのは間違いない!
シリーズの歴史が長い作品で「最高傑作」と軽率に言ってしまうと余計な火種となりがちですがニーアオートマタが最高傑作なのは誰の文句もないでしょう。そのぐらい最高の出来です。改めて600万本おめでとうございます!




第1位 ドラッグオンドラグーン

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歴代ヨコオ作品最高傑作全世界600万本大ヒットニーアオートマタを超え頂点に立つ謎のゲーム、その名をドラッグオンドラグーン。

ハッキリ言わせてもらいますよ。このゲーム、ニーアオートマタより面白くない事は確かなのです。というかもう雲泥の差、月とスッポン。

もう五条悟とガララワニぐらいの戦闘力の差がオートマタとドラッグオンドラグーンの間にはあります。

見て下さいよこの信じられないもたもた無双!これのどこにプラチナゲームズ渾身のアクションが輝くニーアオートマタに勝てる要素がありますか!?

逆にみなさんに教えていただきたい。
このゲームの一体どこが面白いのか!?


しかし、このドラッグオンドラグーンとかいう変なゲーム、俺の中ではニーアオートマタより面白い事になっているのです。
先程のオートマタが「客観的に評価した時の歴代ヨコオ作品最高傑作」だとしたら、ドラッグオンドラグーンは「個人的な歴代ヨコオ作品最高傑作」です。

二ーアオートマタの面白い所を御託として並べれば並べるほどドラッグオンドラグーンがオートマタに勝っている要素などありません。
でもそうじゃない。このゲームはもっとこう、人間の野性的な、プリミティブな部分に訴えかける呪いのような面白さがある。
「琴線に触れる」という言葉はまさにこのゲームに対して使うために生まれてきたのかもしれない。そのぐらい、深層意識のような部分で自分が信じてる、己が信ずる所の「カッコ良さ」に全てが全て刺さりまくってしまう。冷静に考えたらゲームとして面白い所なんか一つもないのに。


腕のいい刀鍛冶が鍛え上げた最強の名刀で100万回斬られるよりも、人間の情念や業や血が滲んだ最凶の妖刀で思いきり斬りつけられた方がより深く傷が残るとはまさにこういう事なのかもしれない。

すいません、今勝手に存在しないことわざ作りました。

いつか誰か高名な学者辺りがこのゲームの面白さを完全に解明してはくれないだろうか。もっさりした無双パート、ただ無心で兵士を斬り殺し続ける単調な遊び、ただただ不快な不協和音、とにかく狂い尽くしている最悪のシナリオ、これのどこが一体面白いゲームなのか?だが人は惹かれてしまう、ドラッグオンドラグーンという呪いに。

私は以前ドラッグオンドラグーンの面白さを「無心で雑魚を斬り殺している間にプレイヤーとカイムが一体化する」と説明したが、ドラッグオンドラグーンというゲーム全体の面白さをより簡潔に説明するならば、「ドラッグオンドラグーンそのものに憑依される」と表現した方が正しいだろう。

人間がドラッグオンドラグーンにハマっているのではない、ドラッグオンドラグーンが人間に乗り移っているのだ。そう答えた方が適切なほど、一度ドラッグオンドラグーンの深淵を覗けばヨコオタロウの怨念がその足を掴んで離さず最下層まで引きずり込み脳内から体の中まで全てをドラッグオンドラグーンで支配する。

まさに呪いのゲーム。いやゲームじゃない、もはや呪いそのものだ。

一度ドラッグオンドラグーンを起動したら、そこで終わり。

あなたの全てはドラッグオンドラグーンに呪われる。

お前も…お前も……早くこっちに来い!!!



天使を語ってはならない。

天使を描いてはならない。

天使を書いてはならない。

天使を彫ってはならない。

天使を歌ってはならない。

天使の名を呼んではならない。

ララララララ…ララララララ……天使が笑った。天使が笑うよ。

さあアナタもご一緒に!!

ララララララ…ララララララ……天使が笑った!天使が笑うよ!








………さあ勝手にヨコオ作品大投票いかがだったでしょうか!?

え?いきなり正気に戻るな?
すいません、オチの付け方が分からなくなったので正気に戻らせていただきました。

こんなクソ長い記事を読んでいただいたみなさんはさぞお疲れでしょうし簡潔に終わらせます!

ヨコオタロウさん、大ファンです!これからもあなたの最悪で最高な作品を楽しみに待ってます!ゲームでも舞台でも小説でも、どこでもついてきますよ!!

記事を読んでいただいた皆様並びにDOD&ニーアシリーズのスタッフ様方、

本当に、本当に、ありがとうございました!

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