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黄金のレガシーの感想をめちゃくちゃ正直に書いてみる

 FF14の感想書くのめっちゃ久しぶりじゃない!?

 まぁ、そんな個人的な事情はどうでもよくて……最新パッチの「黄金のレガシー」をやっとクリアしました。もう配信開始から1ヶ月くらい経ちそうなんですね。正直感想すら出遅れた感あるよ。

 ……で、今回はシンプルに、そしてストレートに黄金の感想を書いていこうと思います。変に気を遣っても仕方ないので、結構正直に書きます。あんまりそういう感想見たくない人は気をつけてね。

 「キャラ」とか、「ストーリー」とか、そういうざっくりとした区切りで、ざっくり感想を書きます。いつも以上にざっくりしてます。

 あと、超絶ネタバレ記事なので、そこもお気をつけて。
 必ずクリア後に見てください。アルカディアの暇つぶしとか、シャキ待ちの最中とか、適当に読んでください。よろしくお願いします。



キャラ

コーナ

・脹相の弟になりたい
・花海咲季の妹になりたい
・コーナの妹になりたい
 ↑New!

 みんな大好きスーパー萌え萌えお兄ちゃん。石川界人ありがとう。コーナの声帯が石川界人で本当によかった。コーナは私の兄になってくれるかもしれない存在だった。コーナお兄ちゃんに溺愛されすぎて眠れないCD。

 ここ最近遊んでいた『学園アイドルマスター』『ゼンレスゾーンゼロ』、そして「黄金のレガシー」のすべてに「兄妹(姉妹)萌え」が含まれているせいで、そもそも「兄妹」という社会システムそのものが卑猥な気がしてきた。恋人でもない、でも家族。そんな曖昧な愛を味わえるのは兄妹だけ。

 いいんだよ、兄妹愛なんて行き過ぎなくらいでちょうどいい。
 しかもこの……「当初はゾラージャ同様冷たいお兄ちゃんかと思ったら、単に態度に出ていないだけでぶっちぎりのラマチLOVE勢なことが発覚する」という圧倒的なあざとさ。テメーが継ぐのは理王じゃなくて萌王だよ。

 正直、黄金は漆黒~暁月の圧倒的なキャラ萌えカスタマイズからは、いくつか機体性能を変えてきているとは思う。でも、コーナだけなんか明らかに漆黒暁月カスタムで発進してきたキャラな気がする。

 もっと正確に言うなら、先代店主ことマスター・イシカワがいきなり厨房に入ってきて「もっと鶏油入れてもいいんじゃないの?」と、おもむろに鍋の中にドバドバ鶏油を突っ込んで横から懐かしの家系ラーメンを出してきたような感覚だ。でもウメェっ! 大将のこの味が一番ウメェっ!!

 これ全部俺の妄想だから真に受けないでください。


バクージャジャ

 スクエニは今すぐ武内駿輔ありがとうの会を結成した方がいい。

 思い返してみると、黄金前半はひたすらバクージャジャで引っ張っていたと思う。黄金前半をほとんど単独で背負ったと言っても過言じゃない気がする。それくらい良い悪役してたと思う。からの一転して、あっさり仲間になる。でもバクージャジャはなんか許せる。「可愛げ」の塊。

 結構、今までのFF14には出てこなかったタイプのキャラだと思う。
 なんか……仮面ライダーとかにはこういう「割としっかり悪行したのに愛嬌で許されちゃうタイプのキャラ」出てくるんですよね。バクージャジャのヘイト管理技術はすごい。まぁ、タコス踏み付けの件が許せない気持ちもわかるっちゃわかる。でもバクージャジャってタンク向いてる気がする。

 双血の教え真実も、割と冷静に考えると「お、おう……(まぁヴァリガルマンダを解放した悪行が消えるわけじゃないが……)」感が結構すごいのに、キャラの愛嬌と武内駿輔の演技力で一気に許せちゃう感じがする。

 だって、バクージャジャに俺が買ってきたファミマのプリンこっそり食べられてても「ワリィ、腹減ってて食っちまったよ……」「兄者、すごい食べっぷりだったよォ!」「「(いつもの変な笑い声)」」されたら、なんか許しちゃわない? 

 コイツ、かわいいんだよ……俺の家にバクージャジャ来たら絶対楽しいんだよ……一家にひとりバクージャジャくれよ……学マスだったらバクージャジャ絶対好印象タイプのキャラだもん……世界一かわいい双頭……。

 あと、バクージャジャの「(いつもの変な笑い声)」って正確に起こすと「アヒャwオホホホホwwwウググググググwwwww」みたいな感じなのに、ゲーム内テキスト上では「グッグッグ!」になってるのが武内駿輔の演技力を物語ってていいと思う。武内駿輔に国語がついてきてない。


グルージャジャ

 おい、黄金のレガシー/Zero作ってくれよ。

 事前の生放送かなんかでグルージャジャのビジュだけ見た時は「ふーん、双頭のやつ出てくるんだ……」くらいにしか思ってなかったけど、黄金で一番格の高いキャラだった。先代勇者。グルージャジャの冒険譚をもっと見せろって言ってんの。なぁ、理王の供給もっとくれよ!!

 自分、黄金キャラでも理王グルージャジャが一番好きです。まぁ、一番好きなキャラ3人くらいいるんですけど……そのTOP3に入ってくるくらいには理王グルージャジャが好きです。マジでセリフ数が両手で数えられるくらいしかないけど、格とキャラが立ちすぎてる。絶対シタン先生みたいなヤツ。

 そもそも、「双頭」というシステムがえっちなんじゃないかと思う。

 だって、「兄弟萌え」とか「バディ萌え」みたいな要素を、ひとりのキャラから摂取できるんだよ? 「一粒で二度おいしい」を地で行ってる。

 しかも、武王と理王の関係性を結構匂わされた上で、「理王が先に亡くなっていた」ことが明かされる。理王が亡くなった時、武王は何を思ったのか。武王を残して先立つ時、理王は何を思っていたのか。ふたりの間にあった思いは、「戦友」なのか、「相棒」なのか、それとも…………。

 こんなことを考えているだけで、無限に白米が食える気がする。だから最初に話が戻るけど黄金のレガシー/Zeroくれよ!!! 武王と理王がお互いをどう思っていたのかもっと見せろよ!!! スクエニよろしくなァ!!!


ゾラージャ

 正直、黄金のレガシーで一番ガッカリしたキャラです。

 みんなが思っている「黄金……なんかなぁ……」という気持ち、一応ラスボスの片割れでもあったゾラージャの情けなさによるところが結構あるんじゃないでしょうか。それもそう、ゾラージャ兄さん何もかもダサいから……「グルージャジャ倒したのも結局蘇生頼りじゃん」は禁句だから………。

 前半あたりの「何か腹に一物を抱えた無口な強キャラ」だった頃が、キャラとしてのピークだったように思います。いざ口を開いてみたらどんどんボロが出てくるので、ゾラージャ兄さんは基本しゃべらない方がカッコいい。

 ……と同時に、私は黄金のレガシーで一番好きなキャラです。

 ゾラージャ、正直ラスボスを背負うには信じられないくらいダサいキャラだと思います。無口で強キャラぶってた割に、内心「双頭」ではなかったことにめちゃくちゃ劣等感を覚えていた。「奇跡の子」というレッテルに、ものすごくコンプレックスを抱いていた。自分では父を越えられない。だから外付けの力に頼るしかなかった。こんな自己肯定感低いラスボスおる?

「俺は、父上から何ひとつ受け継ぐことができなかった。」
「だから、お前に遺すものなど何もない。」

「迷い続けた俺に、正しい路を問うな……。」

 こんなにネガティブなラスボスいる?
 こんなに落ち込んでるラスボスいる?
 だから、黄金のレガシーで一番好きなキャラです。

 ゾラージャ兄さん、ものすごく「人っぽい」キャラだと思います。自分、こういう「上手く行ってない人」が大好きなので……暁月でも一番好きなキャラもヘルメスなので!! ボスとしてはあまりに肩透かし。でも、ゾラージャの劣等感も、惨めさも、すごくいいと思う。「弱い敵」大好きですね。

 「その弱さをウクラマトとコーナに共有できたらよかったのに」だなんて、ゾラージャへの辱めでしかない気がする。ゾラージャ強火ファンすぎるかな? でも、「その弱さを誰にも見せられなかった」ことが、ゾラージャという存在の核じゃないだろうか。だから自分はゾラージャが一番好き。

 「連王の子」という星の下に生まれ、「奇跡の子」という祝福を受けて、「第一王子」という重荷を背負った。周囲から与えられた存在意義を背負い続けたゾラージャが自分の子に与えた言葉が、「俺はお前をどうとも呼ばない…どうあれとも願わない…」。うーん、やっぱり黄金で一番好きです。

この「双頭っぽいのに頭がひとつしかない」ビジュ、グロすぎて大好きです。



オーティス&スフェーン

 オーティス、黄金で一番好きなキャラです。
 一番好きなキャラ何人おる?

 大丈夫、オーティスで最後です。黄金で一番好きなキャラは理王グルージャジャ・ゾラージャ・オーティスの3人です。性癖わっかりやす!! でもオーティスめちゃくちゃいいと思う。FF14版スタイナーですよね。

 まぁ、登場から死亡シーンまでがアッサリすぎてモロ黄金の悪いとこ出てるよって言われたらそうなんですけど……元々機械兵状態でもかなり好きなキャラだったのに、リビング・メモリーの人間オーティスで号泣でした。

「アレクサンドリアは……今も健在か?」

 なんか、シンプルに「人間が忠義を見せるシーン」にグッと来てしまう。しかもこれがリビング・メモリーで来るんだから、もう……ね……という。

 しかし、すげーシンプルな「騎士のキャラ」ですよね。いや、シンプルだからこそいいんじゃないか。こういうシンプルな忠誠心に胸を打たれてしまうのだから。オーティス、泣き要員。14はこの路線をもっと拡張して。

 で、オーティスが仕えたお姫様こと「スフェーン」。

 なんかこの子、「FF14ってちゃんと美少女書けたんだ!?」という驚きの方が強くない? いや、この書き方は語弊があるな。もちろん、リーンとかもちゃんとかわいいと思う。だけどなんだ……こう……「ストレートな美少女ヒロイン像」ってFF14は全然出したがらないじゃないか!?

 思い返してみると、本当に「ストレートな美少女」が全然出てきていない気がする。むしろ漆黒のリーンに「えっ、14なのにストレートな美少女出てきた……」と驚いた気がする。ヒロイン枠を男が全部食ってるからか?

 だから、「FF14は美少女キャラを作れない」というより、「作りたがっていない」「作ろうと思っていない」という状態なんだと思っていた。でもスフェーンは結構ストレート美少女だったと思う。どういう心境の変化……?

 あと、黄金のストーリーとして「これクリアしたらプレゼントボックスにスフェーンとオーティスの概念礼装入ってるヤツじゃん!!」感がすごすぎて面白かったです。実際意識したのかはわからないけど、アレクサンドリアが異聞帯っぽすぎる。完全にスフェーンピックアップ控えてるやつじゃん。

 まぁ、だからオーティスとスフェーン結構好きなんですけど。
 キャラ含め、アレクサンドリアのお話はかなり好きでしたね。


ラマチ

 なんかもう、「オレたちはリセを諦めてねぇ」という圧に圧倒される。

 ただ、ウクラマトは良かったところとハマりきれなかったところが半々かな、と。キャラとしては明るく痛快だったし、何より感情が乗りやすいですよね。まさに「応援したくなるキャラ」というか。

 暁月を終えて、もはや成長とかそういう次元の話じゃなくなった光の戦士と暁の面々が支援する相手として、素晴らしかったと思います。トライヨラ都知事選、結構好きだよ。ウクラマトに清き一票を入れたくなる。

 ただ同時に、ふわっとした描写も多いキャラだと思います。
 これはもうロジックとかではなく、感覚的に「いまのウクラマトの強さってどうなってるの……?」「え、みんなそこまでウクラマト支持してたの……?」と、妙に引っかかるシーンがいくつかあった。

 まぁ、この辺完璧に書こうとするとソリューション・ナインとか行ってる暇がなくなるから仕方ないんだろうなとは思うけど。自分は作中のキャラの強さがハッキリしてないと結構モヤモヤするタイプなので、そこは気になりました。ウクラマトの強さが全然わからん。はいはい超える力超える力。

「ありがとな!ナミーカはアタシにとって、最高の母親だ!」

「こうして振り返ると、なんて良い人生だったのでしょう。あなたに出会ってから、私はとても幸せでした。我が子を病で喪い、絶望の底にいた私に、小さなウクラマト様は微笑みを向けてくれた。その瞬間から、あなた様は私の生きる喜びになったのですよ。」

 でも、ナミーカとの最後の一幕が良すぎてすべてを許したくなる。

 ここ、黄金で一番泣いちゃったシーンかもしれないです。私個人として「ウクラマトは好きか嫌いか」を問われると、別に「普通」って感じなのですが……ナミーカとの別れは、本当に良いシーンだったと思います。彼女が理想として掲げた「民の笑顔」が、ここに詰まっている気がします。

 ウクラマトって、やっぱりおじいちゃんおばあちゃんからの支持が厚そうですよね。自分もラマチが孫だったら絶対溺愛してると思う。
 ラマチ、「孫力(まごぢから)」の王。



ストーリー

 正直、「何とも言えない」というのが、黄金のストーリーに対する感想です。良いところと悪いところがそれぞれあって、それが打ち消し合ってプラマイゼロになるわけではなく、シンプルに「良いところ」と「悪いところ」として存在してる。そんな感じでした。

 なので、「良かったところ」と「悪かったところ」を淡々と書いていこうかなと思います。まず、悪かったところから。

 ひとつ目、全体的に「段取りっぽさ」を感じる。

 「まずここに行って、次にここを通って、最後にここに行く」というロードマップ通りのお話が展開され、終始それに付き従っていた感覚を覚えた。だからなんとなくお話も予定調和的で、若干先が見えすぎて退屈なところもあった。もう路線が全部見えてて、全部ダイヤ通りに進む……的な。

 そこと関わる形で、「自分の興味が向いた箇所と、実際にゲーム内でこれから向かうところ」が致命的に噛み合わないシーンがあった。例を挙げるなら、継承の儀が終わってウクラマトとコーナが連王に就任したあたり。

 自分としては、ケテンラムがゾラージャに襲撃され、セノーテの扉が強引に開かれたことで、いかにも不穏な空気が流れ始めて「おっ、今からすごい展開が起きるのか!?」と思ったところが、「興味の向いた箇所」でした。

 なので、自分は今すぐセノーテの扉かソリューション・ナインの話が始まるのかと思った。というか、そっちに行きたかった。でも、実際にはサカ・トラルの話が始まった。あの瞬間の「えっ、そっち行くの!?」という何とも萎えた気持ち、中々すごかった。

 別にサカ・トラルの話そのものは悪くないけど、自分の興味が向いているのは明らかにソリューション・ナインの方だったから、「このサカ・トラルの話はよ終わんないかな……」とか思った。ここが個人的に微妙でした。

 ふたつ目、「テキストの味が薄くなった」ところ。

 漆黒~暁月あたりで、自分は「NPCのセリフを回収する」作業がかなり好きだった。クエストの進行によって暁の面々を筆頭にしたNPCのセリフがコロコロ変わっていて、しかもいちいち面白いことを言う。あざとい。

 でも、黄金はその辺が若干薄味になってしまった……気がする。明確に自分の中で変わったのが、「よほど気になる時以外はクエスト進行時のNPCのセリフを回収しなくなった」ということ。だって、セリフは変わっててもそんなに面白いこと書いてないし……みんな塩セリフばっかだし……。

 個人的には、あのNPCのセリフをしらみつぶしに回収してる時間が結構楽しかったので、割と残念でした。もっと味濃いめでもいいと思う。悪かったとこはそんな感じでした。NPCのセリフはもっと頑張ってほしい。

 次は良かったところですね。
 ひとつ目が、「ちょうどいい塩梅を探っている」ところです。

 前々から思っていたのですが、自分は「FF14が大切に書いている部分」に、全然ノレないタイプの人間でした。たとえば、政治バトルとか、種族同士の諍いとか、何事にもしっかり段取りを踏む真面目なところとか……。

 この辺全部、「きっと作ってる側は大切にしたい部分なんだろうな」とは感じながらも、自分は「いや……もっと派手な展開が見たい……」と思ってました。だから、アラミゴ解放までの紅蓮とか、暁月前半のガレマール帝国のくだりは、イマイチ乗れてませんでした。

 一方で、「とにかくキャラを可愛く書いてくるところ」は死ぬほどノレる。供給される度に脳が破壊されるし、提供される度に「ウメェっ!これが一番ウメェっ!!」と言いながらスープまで啜っている。

 これはアレだな、「私はマスター・イシカワのテンパードです」の一言で済む話だな。だから、正直FF14ってすげー極端なゲームだと思ってたんですよ。そういう政治とか民族間の話をしたい時はそれにガッツリ振ってるし、キャラ萌えだったり世界観の開示をしたい時はそっちにガッツリ振る。

 こんなでっかいゲームなのに、ストーリーは結構極端だと思う。良い意味でも悪い意味でもめちゃくちゃ担当者の味が出てる。これは好き嫌いが出て当然だし、自分みたいな「先代店主の味が忘れられない人間」も出てくる。

 ……で、黄金の良いところは、これまでやや極端に出力されていた上に、割と担当者に左右されていたような気がする「FF14のストーリー」という巨大なイメージの、「ちょうどいい塩梅を探っている」ところだと思います。

 コーナやバクージャジャのような、キャッチーかつ二次創作をしたくなるような「キャラの愛嬌」はしっかり用意しつつ、FF14が丁寧に描き続けてきた「異種族との交流」「その国の政治やしきたり」も、上手いことフォローしている。ここが半々くらいになっていて、そこそこいい塩梅だと思う。

 だから、FF14が大切にしてきた部分が好きな人の気持ちにもしっかり応えつつ、自分のようなひたすらにキャラの感情や愛嬌を求めている人間にも応えてくれている……気がした。このスープ、たしかに先代店主から受け継がれた味を感じるのよ! 何よ、意外と新装開店も悪くないじゃない!?

 なんだろうな、これまで毎日日替わりで「月・水・金はそばだけ」「火・木・土はカレーだけ」という尖った提供をしていたお店が、とうとう毎日そばとカレーを同時に提供するようになったような驚きというか……ごめん変な喩えのせいで余計に話がややこしくなった気がする。

 あと、これも「開発がそう作っているに違いない」とかそういう考察をする内容じゃないので、みなさんいちいち真に受けないように。ジスロマックはそう感じました、というだけの話です。

 ふたつ目、「ストレートに勝負してくる」ところ。

 なんか……FF14って「ストレート」からは微妙に外してくるイメージがあるんです。さっき書いたスフェーンのFF14美少女書けたのか問題もそうだけど、「ここは流石にストレートにやってくれた方が気持ちいのに」と思ったところも、少しだけズラしてくるイメージがある。

 いや、これは決して「ストレートじゃないのが嫌」とかそういう話ではない。でも、黄金はいつも以上にストレートだったように感じた。ウクラマト周りの話はわかりやすく気持ちがいいし、リビング・メモリーでの話はわかりやすく泣ける。いいじゃない。直球勝負、俺は嫌いじゃないよ。

 それこそ、さっき「あまりFF14では見かけないキャラ造形」として挙げたスフェーンとバクージャジャだって、普通なら結構ストレートなキャラクターなはずだと思う。FF14はちょっとズラしが入るので、今まであんまり見かけなかっただけで……うーん、この感覚伝わりますかね?

 とにかく、黄金のストレートさはそんなに嫌いじゃなかったです。

 まぁ、ストーリーに関してはこんな感じですね。

 賛否両論が起きるのも十分理解しつつ、自分はそこまで嫌いでもなかったです。ここからさらに発展していけば、FF14の得意な部分を上手いこと調理して、より良いストーリーが出てきそうだとは思いました。何より、最終盤の追い上げがすごくて……いや、これはもう少し後で話す!



音楽

 黄金のBGM、過去イチ良くない?
 
祖堅正慶、まだ売れる気か?

 自分は音楽はからっきしなので、全然詳しいことは言えないけど……黄金をBGM抜きで語るのはちょっと不作法と言えるのではないか。

 特に、今回は「フィールドBGM」がすごかった。
 トライヨラ、ヤクテル樹海、オルコ・パチャ、コザマル・カ……それぞれの景色と風景を最大限に際立たせていると思う。ぼんやりと「ゲームって、実は音楽だけで世界を展開できるんじゃないか」と思ったりするけど、黄金の曲は単体でも「トラル大陸という世界」を顕現させていると思う。

 特に、最終IDこと「記憶幻想 アレクサンドリア」で流れる音楽。

 もう、「音楽だけで泣いちゃう」領域の曲が出てきた。
 もちろん、これまでのFF14でも漆黒の「悠久の風」とかで音楽だけで泣いちゃう体験はしてきたけど……「IDの音楽」だけで泣きそうになったのはアレクサンドリアが初じゃないかな? 祖堅正慶、長生きしろよ。

 民を護るために戦い続けてきたスフェーンの優しさと、強さと、覚悟がこれでもかと伝わってくる曲調。こういう「曲調が対象のキャラクター性とリンクしてる音楽」に、毎回泣かされてしまう。黄金のBGM、世界一や!!



フィールド

あのとき 眼前に広がる光景を見て俺たちがどれほど驚いたか 
言葉で表すのは難しい

肉体の死を経た記憶たちが 色褪せることのない思い出の中で
永遠を謳歌する場所

永久人たちはそこを リビング・メモリーと呼んだ
誰も彼もが笑っている 叶わなかった夢を語りながら
皆たしかに生きていて 失われるものは何もなかった

街はどこもかしこも眩い輝きを放っていて
俺は思わず こう呟いたんだ━━

「黄金郷は、ここにあったんだな……。」

 正直、リビング・メモリーに到達するまで、黄金に全然ハマれていなかった。「今回は合わないかもな」とすら思えていた中、リビング・メモリーに辿り着いたら、なぜか不思議と泣けてきた。黄金郷は、ここにあった。

 どんな作品でも、「この一瞬を見届けるために自分は付き合ってきたんだ」と思えたら、それだけでここまでのすべてが報われる。それだけで十分に存在価値のある話だったと思える。自分はそういうタイプなんですが、黄金のレガシーも、このシーンに到達した時点ですべてが報われました。

 永久に続く遊園地。終わらない夢。叶わなかった願いの終点……もう、黄金のレガシーはこの場所のために作られた話だったんだな!!って、嫌でも納得しちゃいました。この冒険に、間違いなく意味はあった! なぜなら、黄金郷を見つけることができたから!!

 多分、今回の最も「これを抜きにして黄金は語れない」ポイントは……「フィールド」だと思うんですよね。もう、フィールドの進化がすごい。「モノリスソフトから何人か引っこ抜いてきたんか?」とか思えるレベルで、フィールドがすさまじい進化を遂げていると思う。

 昔、漆黒エリアに初めて入った時、フィールドの進化にすごく驚いたのを覚えている。レイクランドの圧倒的完成度に、「まるでFF14が最新ゲームみたいじゃないか!?」と、思ったりした。FF14.5くらいになったと感じた。

 でも、黄金エリアに入ったあとにリダ・ラーンに行ってみたら、「あれ?こんなもんだったっけ……?」とすら感じた。技術の進化は恐ろしい。もうこれ黄金でFF14.7くらいになったんじゃないか? 

 そんな技術の進化が極まっているのが、リビング・メモリー。
 しかもこの圧倒的に作り込まれたフィールドを、私たちの手でシャットダウンしていく。ストーリーとも噛み合っていて素晴らしい演出だと思うけど、フィールドフェチな自分としては正直「もったいねー!!」という気持ちの方が上回った。いやもったいないよね!? こんなにすごいのに!?

 昔、ディズニーランドから帰る時、「夜の遊園地」の雰囲気におそろしく寂しさを覚えたことを思い出した。あんなに美しかった景色も、あんなに煌びやかだった街も、すべてが寝静まっていく。すべてが終わってしまう。

 リビング・メモリーの区画をひとつずつシャットダウンしている時、その時のことを思い出した。楽しい時間は必ず終わる。夢もいつか醒める。寂しい。とにかく寂しい。でもこの寂しさが気持ちいい。なんかこう書くと変態っぽくね? なんとなく、美しい寂しさだと思います。

 この感覚をもう一度味わえただけで、自分にとっては価値のある冒険だったと思いました。黄金のレガシー、良い冒険だったよ!



まとめ

 とりあえず「まとめ」というコーナーを用意してみたけど、なんか大体言いたいこと書ききっちゃったぞ。もう特に書くことないんだけど?

  やっぱり、黄金は「冒険」に振ったパッチだったのかなとは思いました。コロコロ変わるロケーションに、それを余すことなく表現する音楽とフィールド。「新たな冒険が始まった」という晴れやかさと爽快感で言えば、これまでの中でもトップクラスだったとは思います。

 ストーリーも気になるところはいくつかあるけど、「これまでとは変えていこう」という意識も結構感じる。いつも以上に、「まだまだFF14続けます」という意思を感じるパッチでした。なんか無難だなぁ……もっと面白いこと言った方がいいのかな? まぁ、たまには無難に終わっても良いか!

 良いところも悪いところもありつつ、「この技術水準で表現されるFF14の新章」が楽しみにはなりました。これはアレだな……俺は、最新パッチが来るたびにこうやって文句を言いながらも、毎回「次のFF14も楽しみですね」とか言うのを繰り返すんじゃないのか?

 正直、FF14ってここまで来ると「もはや降りるのがもったいない気がする」領域のゲームなんです。自分にとってはFGOとかもそのポジションなんだけど……ここまで付き合うと、いちいち完成度にグチグチ言いながらも「ここまで来たら絶対に看取ってやるからな」と思って遊び続ける。

 もう、ここまで来たら吉田と俺の根競べじゃないか?
 吉田がFF14から降りるのが先か、俺がFF14を引退するのが先か、吉田が老衰するのが先か、俺がうっかり事故でくたばるのが先か、吉田が永久人になるのが先か、自分が魂を移植した機械人になるのが先か……。

 次のパッチも、いっぱい褒めていっぱい文句言ってやるぜ!! ……って書くと、すげー嫌なファンみたいですね。大丈夫です、素直に応援してます。開発チーム、そして光の戦士のみなさん、熱中症にはお気をつけて。

 以上、私からの屈折した暑中見舞いでした。
 また、2~3年後の最新パッチでお会いしましょう!
 みんな、酷暑乗り越えて次のパッチでも会おうね!!

 つづく!

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