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よもぎと小さな友だち 1



君は覚えていてくれるだろうか。





光に守られた塔の底で、ぼくらは友だちになったんだ。

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暗くて長い通路を抜けると、そこは星空と温かい雲に囲まれている、誰かが残した砂漠だった。


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散策していると、鳥に囲まれキラキラ光る透きとおったバラに出会った。

「どうか、あたくしのお友だちに会ってくださらない?」

今にも砕けてしまいそうなバラにそう言われて、ぼくはバラの友だちを探すことにした。

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これがぼくと君との出会い。

君はガラスで出来た小さな鈴の音、だけどどこにいたって君だと分かる、そんな声をしていた。

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「そうだ、きみもあれを見るべきだよ」

君とぼくは手を繋いで、小高い丘を駆け上がる。

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丘のてっぺん。星月夜を二人で眺めたんだ。

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そうして君は

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その時のぼくには、無数の星たちがキラキラしているのが見えるだけ。

君はどう聞こえていたのかな。

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そして君は立ち上がって、ぼくの自慢の頭をポフポフと撫でてくれた。

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君が始めっから優しいのは、


きっとどこかで傷ついていたからなんだね。





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