見出し画像

正しさ

色鉛筆画≪message from tarot≫

大学時代に 仲良くしていた友達が 4人いた
だいたい いつも4人で行動していた
 
私たちは 平凡な学生だったが
 その中で 一人だけ 面白い子がいた
 
彼女は ほかの学生と違って 
いわゆる変わり者と言われていた
 
私は そんな彼女が 好きだったが 
いつも ハラハラさせられ 心配ばかりしていた
 
彼女の行動は 「普通は しないよね」 
ということを平気でした
 
でも 必ず 良い結果に結びつけることができた
 
そう 彼女は いつでも 普通はできない 正しいことをした
 
だけど わたしは その普通側の人間
彼女の 危なっかしい行動 言動 世間体に 苦言を刺した
 
心配で 心配で 仕方がなかった
「もっと 普通にしてよ!」と言ったら
「普通って 何?」と笑顔で サラッと 言われた
 
そんな彼女は 突然 大学を休んで 
しばらく 来なくなることが 度々 あった

携帯なんて持たない彼女とは もちろん 連絡できない
 
そして 物凄く痩せて 再び 学校に現れる
 
「チョット 海外に行っていた」と
 
特別 金持ちの娘でもない
 
少しのバイト代で 行くらしい
バックパッカーだと言っていた
 
しかも あまり安全ではない所に・・・
 
「そんな危険なとこ 生きて帰ってこられないから やめろ」と
普通側の私たち3人は怒ったが 彼女は 必ず帰ってきた 
目を輝かせて・・・
 
そんな中 彼女の父親の会社が倒産して
学費が払えなくなり あっさり 彼女は大学を辞めっていった
 
彼女が去っていく後ろ姿に 
「また 会おうね!」 と
大声で叫んだ
 
彼女は 振り向きもせず 
手だけを 上に挙げた
 
あれから 彼女に会うことはなかった
今でも 元気にしているのだろうか
 
私たち3人は皆 結婚して 子どもを育てた
 
毎日が忙しくて 昔の記憶が薄れていく中
彼女の笑顔を思い出すことがある
 
自分の常識を押し付け 彼女を怒った
私の常識は 彼女にとって 常識じゃない
そんなことも知らずに 彼女を縛ろうとした
 
そんな 彼女は
「私は 心の豊かさを 大切にしたい」と
私に笑顔で告げた
 
年を取った私は 今なら言えるだろうか
彼女のやりたいことに
「精一杯 頑張れ!」と
 
彼女にも苦しいことの一つや二つ あったと思う
そんな たくましい彼女は いつでも笑っていた
そんな彼女を 思い出すと この先の人生 頑張れる気がした
 
彼女みたいに 一度は 
自分の世界を大切にしてみたい
いや してみよう
 
 


自分の正しさが すべてではない
相手の正しさも すべてではない
自分の世界を 大切にしよう
相手の世界も 大切にしよう
心の豊かさを 大切にしよう


よもぎ絵画店

https://jp.mercari.com/user/profile/797385597

メルカリで 色鉛筆画≪message from tarot≫を 販売しています。
メッセージを添えた 色鉛筆画です
ご来店お待ちしております

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?