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アレルギーには、余分な水分の滞りが関係している💠乗り物酔い対策<その2>

乗り物酔い対策<その1>で、アレルギー体質、低血圧、便秘や下痢を起こしやすい人は、乗り物酔いしやすい人だと学びました。

それを受けて、<その2>では、アレルギー対策について考えてみたいと思います。

とはいえ、アレルギーは難しい問題です。

現代医学をもってしても、完治は難しく、対症療法が主流です。

そうなると、アレルギー対策の着地点もどこに設定したら良いか悩むところです。

乗り物酔いで、アレルギー体質が問題になるのは、音、光、振動、匂いなどの刺激を受けた時、免疫が過剰反応して、ヒスタミンを無駄にたくさん放出してしまう事だと思われます。

というわけで、ここでは免疫が過剰反応しない体質を目指して情報を集めたいと思います。

アレルギーには水滯が関係している


そして、免疫が過剰反応しない体質になるための有力候補の一つが、水滯を解消することです。

※水滯とは、余分な水液が体内に貯留したり、偏っている状態のことです。水滯には、もう少し細かな分類や同義の類語がたくさんありますが、このページでは分かりやすさを重視して、水分の滞りを全て水滯と呼ぶことにします。

東洋医学において、アレルギーには余分な水分の滞りが関係していると考えられています。

湿度が高い日本の夏は、呼吸から多くの湿気を取り込む上に、汗をかいても乾きにくく、身体に湿気が溜まりやすい環境が整っています。

身体に湿気が溜まると、冷えをもたらし、その冷えは、さまざまな不調を引き起こす原因となります。

この暑すぎる季節に「冷え?」と、思うかもしれません。

しかし、お腹や腰に手を当ててみると、水分の滞った部位はひんやりと冷たく、手の温もりにほっとしたりします。

高温多湿の夏は、油断すると気付かぬうちに水分の取りすぎや水滯になっていることがあります。

水分の取り過ぎに気を付けただけで、花粉症に変化があった

水分の取り過ぎに気を付けるようになって半年ほど経った今年の春は、花粉症がかなり軽く済みました。

具体的な数字であらわすのは難しいですが、違いを伝える努力をしてみると…

【いつもの春】
①2月に入るとすぐに花粉症が始まる
②一箱200組のティッシュボックスを、一日で使い切る勢いで鼻をかむ
③3月末には鼻腔が塞がり、鼻呼吸できなくなる

【今年の春】
①症状が出始めたのは、3月に入ってから
②ティッシュボックス一箱で、2、3日使えた
③3月末もなんとか鼻呼吸できた

その年によって花粉の多い少ないはあるので、断定はできませんが、これまでの経験から考慮して、少なくとも私の体質には効果があったと考えられます。

上記の他にも、水分の取りすぎに気を付けるようになって、食後の胃腸の違和感がなくなったのは嬉しい事でした。

水滯の症状~舌に歯形(歯痕舌)があれば、水滯の可能性が高い

水滯になると、食欲不振、腹鳴や腹満、下痢、鼻水や希薄な痰を出す咳や吹き出物、頭がぼーっとする、めまい、咳、痰、頻尿、だるさ、四肢のむくみなどの症状があらわれます。

また、喉が乾いたと感じて水を飲んでも、飲んでみると、飲み過ぎだと感じたり、胃や腸の辺りを押すと、グルグル、コポコポと振水音がする場合もあります。

また、水っぽい体質の人、色白で肌に水気の多い人、多汗でめまいやふらつきがある人も水滯の可能性があります。

水滯かどうかを簡単に判別するには、舌を見ると分かりやすいです。

舌に歯形(歯痕舌)があれば、水滯の可能性が高いです。
歯痕舌(しこんぜつ)については、このページの画像参照。

水滞を改善する生活のアイデア

適切な水分摂取を心掛ける

飲料水から摂取する、一日の水分摂取量の目安は、1.2~1.5L

水分摂取量は、多すぎても少なすぎてもいけません。年齢や運動量によっても、適量は変わります。

口が渇いても、飲むと飲み過ぎと感じる場合は、体液が偏在している可能性があります。
その場合は、うがいで喉を湿らせ、運動やマッサージ、発汗などで体液の循環や代謝を高め、体液の偏り、滞りを解消しましょう。

水分補給は、少量ずつこまめに取る

身体が一度に吸収できる水分量は、200~250mlといわれています。
それ以上は吸収できずに排泄されます。

内臓に余計な負担をかけないためにも、水分は一度にたくさん飲むのではなく、少量ずつこまめに取るのが望ましいです。

食事で胃腸を整える

胃腸は最も水滯の影響を受けやすく、胃腸の不調がさらに水滯を招きます。

甘いもの、脂っこいもの、冷たいものを控え、消化の良い、温かい食事を腹八分目に取りましょう。

旬の食物を食べる

夏は、利尿、発汗作用のある夏野菜を、冬は、身体を温める冬の野菜を食べましょう。

運動やお風呂、熱い食事やお茶で汗をかく習慣をつける

汗をかく習慣をつけることで、水分代謝を高めます。

休眠汗腺を鍛えることにもつながり、アレルギー体質改善、乗り物酔い対策になるだけでなく、熱中症対策にもなります。

扇風機の当たりすぎに注意する

扇風機の風に当たり過ぎると、身体の表面温度が下がり、汗をかかず、熱が体内にこもります。

汗腺を鍛えるためには、暑いからとすぐ扇風機や冷房に頼るのではなく、短くても汗をかく時間を作り、身体に体温調節する経験を積ませることが大切です。

手技で症状をやわらげる

求心性のマッサージで、むくみを解消する

四肢のむくみには、手先、足先から腋窩(脇の下)、鼠径部(脚の付け根)に向かって、絞り上げるように手を滑らせてマッサージします。

冷えている部分を手のひらで温める

お風呂やお灸、湯たんぽ、カイロなどを活用するのも良いでしょう。

食欲不振、腹鳴や腹満、下痢など消化器系の症状があるなら、腹部、背部を重点的に温めます。

鼻水、痰、咳、吹き出物など呼吸器系の症状がある場合は、肩部、胸部、腋窩、上背部を重点的に温めます。

めまい、トイレの回数が多いなど排尿異常があるなら、下腹部、腰背部を重点的に温めます。

むくみがあるなら、四肢を温めます。四肢の冷えには、手浴、足浴や半身浴が効果的。マッサージも取り入れるとさらに良し。

お腹に違和感がある場合は、腹部の圧迫が効果的

両手のひらを重ねて腹部を圧迫します。
圧痛のあるところは念入りに。

正中線上の固いところを中心に、脇腹の方まで時間をかけて丁寧に圧迫していきます。

まとめ

①アレルギー体質の人は、水滯(水分の滞り、偏り)のことが多い

②舌に歯形(歯痕舌)があれば、水滯の可能性が高い

③飲料水から摂取する、一日の水分摂取量の目安は、1.2~1.5L

④水分補給は、少量ずつこまめに取る

⑤甘いもの、脂っこいもの、冷たいものを控え、消化の良い、温かい食事を腹八分目に取る。

⑥旬の食物を食べる

⑦運動やお風呂、熱い食事やお茶で汗をかく習慣をつける

⑧扇風機や冷房の当たりすぎに注意する

⑨四肢のむくみには、末端から中心に向かって体液を移動させるようにマッサージする

⑩冷えている部分を温める

⑪お腹に違和感がある場合は、腹部の圧迫が効果的

以上、水滯についてまとめてみました。

しかし、乗り物に乗った際には、音、光、振動、においなどの刺激によってもヒスタミンは放出されると思われます。

効果を高めるためには、体質改善と平行して、視覚、三半規管なども鍛える必要があると思われます。

現在は、熱いお茶を飲み、温かいものを食べ、毎日汗をかく努力をしています。

少し前には、背中に汗をかかなくなり、少し暑くなると身体に熱がこもって扇風機や冷房がないと苦しく感じていましたが、最近では、じんわりと汗がにじむようになり、体温調節できているのを感じます。

頑張ろうっと!

あとは、自律神経だな。

~お願い~
ここに記した内容は、私個人の経験と体質、考え方に依存しており、全員に効果があることを保証するものではありません。
実践する場合は自己責任で行い、異常が見られた場合は、無理をせず、すぐ中止して医師に相談してくださいますよう、よろしくお願い致します。

参考文献とサイト

「中医学入門」 森下宗司著

「東洋医学臨床論」<はりきゅう編>教科書執筆小委員会 著

「解剖学」 河野邦夫、伊藤隆造、堺章 著

「中医臨床のための舌診と脈診」神戸中医学研究会編著

「アレルギーポータル」https://allergyportal.jp/knowledge/treatment/

「ROHTO」
https://jp.rohto.com/learn-more/bodyguide/hives/factor/

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