湘南日記 10月25日

木枯らし1号は吹いたが、日中の日差しは強く、風がやめば袖捲りをする陽気。しらす漁は久しぶりに大漁だったらしい。

家族3人、横浜の動物園へと出かけ、獣舎見学をする。
オカピ、山羊、ポールパイソン(蛇)、イグアナの肌を撫でる。実にそれぞれの肌触り。

オカピの顔は近くで見ると、思っていたよりずっと大きい。肌をさわるのに、畏れ多い気持ちになって指先が細かく震えた。
全身を覆う短い毛は、ビロードのようになめらかで、強くこすると油が出て来る。灰色の長い舌と長いまつげにふちどられたつぶらな瞳のなんとアンバランスな魅力。
飼育員室の一角にオカピの頭蓋骨模型があったが、なにも知らずにあれだけ見たら、悪魔の骨だと思うだろう。鼻の骨と顎の骨が、ヘラクレスオオカブトのように楕円を描いてくっつき合い、その奥に、ずらりと臼歯が並んで、その形は、笑っているように見えるのだ。そして頭には二本の角。
遠い未来、もしオカピの姿が残らなかったら、骨格からだけではこんなに愛らしい生き物は想像できないだろう。私たちが、毛の生えた恐竜画に違和感を覚えるように。

夕方、風邪気味の娘を案じて外食の予定を取りやめ、中華街で色々買い込んで家で食べることにした。
肉まん、小籠包、海老蒸し餃子、シュウマイ、大根サラダなどをTV前に並べ、日本シリーズ福岡ソフトバンクホークス対東京ヤクルトスワローズ第二戦を観たが、スワローズは完封負けをしてしまった。

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