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メキシコの闇と腐敗指数!たかり警察に賄賂を要求されました

Hola! メキシコ大好きヨコヤムヤムです。

メキシコにおける汚職警官や賄賂の話はなんとなく見聞きしていましたが、まさか自分がその被害に遭うとは!と驚くばかりの2023年のメキシコ旅。

この記事では、メキシコで賄賂を要求されたときの話と学びをまとめています。次はあなたの番かもしれません!


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チアパス州を移動中「たかり警察」に遭遇

あれは2023年12月、チアパス州にあるサンクリストバルデラスカサス(通称サンクリ)でクリスマスを過ごし、メキシコシティへ戻る日のことでした。

サンクリから一番近い空港「アンヘル・アルビノ・コルソ空港」へ行くために、トゥクストラを経由してタクシーで空港へ向かっている途中、数百メートル先に警官を発見。

2〜3人の警官が立っているだけなのですが、彼らは真っ直ぐにこちらを見ています……。しかも全員、日本では見たこともないロングガン(長銃)を持っています。

「素通りできますように」と思いながらも「止められる気がする」という悪い予感が的中。案の定、タクシーの運転手が道路脇に車を停めました。

パスポートを見ながら1,000ペソを要求するメキシコ警察


警察官:スペイン語を話せるか?

わたし:話せません(※本当は少しだけなら話せますが話せないフリをしました)

警察官:パスポートを見せろ

警察官:%△#?%◎&@□!

どうやら「スタンプがない」と言っている様子。おそらく夫のパスポートにだけスタンプがないことを指摘しているようです。

※わたしは通常の入国でしたが、夫だけ自動化ゲートでメキシコに入国したためスタンプがありませんでした
※入国日時・便名などが記載された紙のレシートを持参していなかったことを激しく後悔

:automatic!!!!!!!!

自動化ゲートで入国したこと(=スタンプが押されないこと)を必死に訴えましたが、警察官は完全無視。

警察官:1,000ペソ払えば見逃してやる

ということで、手持ちの現金を確認するわたしたち。この間、タクシーの運転手は他人事で、わたしたち夫婦のやり取りを一切気にすることなく、外の景色を眺めていました。


賄賂を半額にするための値切り交渉

メキシコペソ

1,000ペソの賄賂を要求されたものの、警察官に「500ペソしか持ってない」と伝えつつ、財布の中身を見せるとあっさり値切り交渉が成立。

500ペソと引き換えにパスポートが手元に戻り、「行っていいぞ」と言われてタクシーが動き出しました。

実はこのとき、財布とは別に現金を持っていたわたし。実際には1,000ペソを払える状態でした。

というのもメキシコ旅では毎回、スリや盗難対策として最低限の現金以外はお腹に隠し持つことを習慣にしているので、お腹に現金があることを隠しつつ、値切り交渉に挑んでみたらどうなるか?を実践してみたのです。

結果、大成功!


服の中に隠せる薄型の防犯ポーチが役に立ちました!

出典:Amazon

お腹を見られたらアウトだとは思いますが、タクシーの中に座ったままだったのが救いでした。

タクシーの運転手もグルだった? という疑問

タクシーの運転手
実際に乗ったタクシーです

本当は、サンクリからコレクティーボ(乗合タクシー)で真っ直ぐ空港に向かいたかったわたしたち。

ですが、サンクリではトゥクストラ止まりのコレクティーボしか見つけられず、「トゥクストラからはタクシーで空港に行けばいい」という地元のおじさんの話を鵜呑みにしてしまいました。

ここで、トゥクストラからタクシーに乗る旅行客がカモになる? という疑念が湧きます。

無事に空港に着いてタクシーを降りるとき、翻訳アプリを使って「これはよくあること?」と運転手に聞いてみましたが「次からは気をつけてね」という、なんとも微妙な回答をもらっただけで、わたしたちの疑いの念は晴れませんでした。

メキシコ警察と賄賂から学んだこと

乗合タクシー(コレクティーボ)

実際に体験した賄賂要求から学んだことは以下の3つです!

  • 財布には最低限の現金だけを入れ、他はお腹に隠しておくのがベスト

  • 不法移民の取り締まりが多いエリアではなるべく最短ルートで移動するのがベスト

  • 罪を憎んで人を憎まず

現金の持ち歩きは、賄賂に関係なく防犯にも関係すると思うので、盗られると困るお金に関しては財布に入れず、隠し持つのが良いと実感しました。

また、チアパス州のようにメキシコと他の国との国境が近いエリアには不法移民を取り締まる検問が多いです。

検問があるということは、警察官の賄賂要求のチャンスでもあると思うので、陸路移動の場合はバスやタクシーの乗り換えを最小限にすることも対策の一つなのかもしれないと感じます。

メキシコ警察の汚職と賄賂の実態

Score changes 2012 - 2023
出典: https://www.transparency.org/en/cpi/2023

Transparency International が調査・公表している腐敗認識指数(2023年)によると、メキシコは180ヵ国中126位(31pts)という結果でした。

腐敗認識指数(CPI)とは
腐敗認識指数(以下CPI)は、国際NGOの国際透明性機構 (以下TI)が世界銀行や世界経済フォーラムなどを含む様々な信頼ある機関から情報収集し、各国の公共部門がどの程度腐敗していると認識されているかを測定し、算出したスコアです。180の国・地域の腐敗レベルを0-100のスコアで表しています(0が最も腐敗が多く100が最も少ない)

2024年1月公表:2023年腐敗認識指数(CPI) について

クリーン度を100点満点として点数が高いほど汚職が少ないことを表すので、メキシコの31点という数字は汚職と賄賂が根深いことを示しているのではないでしょうか。ちなみに日本は180ヵ国中16位(73pts)でした。

汚職防止に向けたメキシコ警察の取り組み

2024年4月、メキシコの警察幹部が日本の警察業務のノウハウを取り入れて治安維持の向上につなげようと広島県警を訪れています。

メキシコの警察が日本警察を視察するのは初めてのことだそう!

「視察にどれほどの効果があるのだろうか」と思わずにはいられませんが、メキシコが大好きなわたしにとっては、メキシコの治安や腐敗指数が少しでも改善されることを祈るばかりです。

麻薬密輸の問題や犯罪組織との関係など、完全解決にはまだまだ長い道のりのはず。

メキシコ警察の賄賂まとめ

賄賂を要求されたとき、わたしたち夫婦を襲ったネガティブな感情……。

メキシコを嫌いになるほどのことではないにしろ、不快であることは明らかで、少しだけ落ち込みました。

切り替え切り替え!これも笑い話になるよね!と互いに声を掛け合って、次の目的地に向かったあのときのことを、今も鮮明に覚えています(笑)

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