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Output ~ビジネスマンの父より30通の手紙~

僕は高校生の頃に一度この本に挑戦して、敗北を喫している。

書名のようにビジネスマンについてであったり、父から息子への愛情、自己啓発的な側面も読み取れるこの多様性が理由だ。

あの頃の僕は自分の立場から抜粋して読み取ることができなかった。ビジネスについてまで理解しようとしていたのである。

著者の息子が大学入学から、企業の社長になるまでの様々なシーンに向けて送られている。どの年代にも、また人生を通して読むことができる本だ。

今回はより厳選して二つのことをアウトプットしたいと思う。

1 惰性
2 礼儀

惰性

惰性…自ら意思ではなく、今までの習慣や癖で動くこと。
もっと砕いていうならば、なあなあで過ごす的なことで間違いないと思う。このご時世、自粛を余儀なくされているこの状況でその真価が問われている気がする。

現状維持の生活。何を何のためにやっているのか思考が抜け落ちているのではないか?

著者は言う。人生は登り坂だと。

息をつく場所、タイミングを間違えれば一気に振り出しに戻る。

ここでスタッフの口癖が脳裏をよぎる。

現状維持は停滞

これはタスクを増やしたり、物珍しいことをしろと言うわけではないように思う。自分には何が必要でそのためには何をしなければいけないのかを考え、コツコツ続ける。この思考を忘れないことだと思う。
そのために自粛期間は最高のチャンスであり、解けた後も忘れてはいけない。

ミソサザイの翼で鷲のようには飛べない

礼儀

どのような防御も礼を尽くすことには及ばない

礼儀もしくはマナーとは、相手に不快感を与えない・人としての成熟度を示すことだと僕は解釈している。

本書ではある例を引き合いに出して説明してくれている。

部長がプロジェクトに適任な部下を選び、最後の2人まで絞った。あるときの夕食会で1人は前菜から順番に注文したのに対して、もう1人はメインから選び、前菜やデザートをはちゃめちゃな順番で注文した。この出来事が決め手となった。

頭の中で注文を整理できていないまま、店員に伝えれば困惑するのは容易に予想できる。瞬時に自分の頭の中を整理できないのに加えて、相手への思いやりに欠けている。

ありがとうやごめんなさい、すみませんなどの言葉は相手への思いやりを示す言葉で、初歩的なマナーだ。

次に自分の服装や髪型。乱れていないか、その場に適しているのか。

会話の最中でも相手の話を遮ったりしない。

食事中の作法も相手に不快感を与えてはいけない。

これらを身につけることで、さらに信頼度や評価が高まるはずだ。社会的な評価に固執するわけではなく、後々に自分へ利益として返ってくることへの期待である。

最後に著者は一言変えて息子に送った。

どのような攻撃力も礼を尽くすことには及ばない

ビジネス的な側面は抜きにして今自分が参考にできることは多数あった。引用が数多くされていて、著者の知識量の多さが窺える。ユニークな言い回しをたくさん含み、また最後のfrom〜の部分でストンと理解できる感覚がたまらなかった。


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