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book#3 フォン・ノイマンの哲学 人間のフリをした悪魔

原爆を作った天才科学者。みたいな薄い基礎知識で読んでみました。薄っぺらい本だし、すぐ読めるかと思ったけど、文系の私には聞きなれない用語も多く、思ったより読み終えるまで時間がかかりました。
まず読んだ感想として、”ノイマン=原子爆弾“ではなく。コンピューターや経済等、相当広い分野にわたり影響力を及ぼした人であることを知りました。当時の天才といえば、アインシュタインを挙げる人が多い(私も含め)と思いますが、ノイマンはアインシュタインともかなり接点のある人。そのアインシュタインがノイマンを天才と呼ぶくらいだから、やはりノイマンの頭脳はとんでもないレベルなのであろう。

その頭脳を生かした経過は、前述したように多岐に渡っており、国家からも要人として徴用された経緯がいくつも本の中で出てきます。

一番の見どころは、本の副題にもあるように、「人間のフリをした悪魔」と称される所以がところどころ出てくるところ。本の中でノイマンが科学発展を推し進めるために貫徹する様や、国家や世界のためにも必要だと合理的に考え原爆の使用を唱える場面は、悪魔を思わせるような行動であったかと。しかし、ノイマンも悪戯に死者が出ることがよいとも思っていない、と読み取れるような言動もあり。ノイマンの中にもまた正義があり主張をしていたのであろう。

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