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なんの役にも立たなくても

娘がGoogleEarthでお友達の引っ越し先であるアメリカの家を見てみたいという。お友達が探してみて〜って教えてもらった住所でみてみる。興奮する娘。「すごいねぇ!こんなところに住むんやぁ〜〜」わたしも羨ましい。

ふと、わたしの留学時代に借りていた家がまだあるのか気になり記憶に残っていた住所で検索する。

あった!!

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あの頃と一ミリも変わらないその姿笑。懐かしすぎる。

こうやってみると一見綺麗だけど、家の中はネズミが開けた穴がちょこちょこ空いていてベッドで寝ていたら天井からネズミがボトっと落ちてきて「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!」と夜中に隣の部屋で寝ていたフラットメイトを叩き起こし彼女のベッドで何週間も恐怖が消えるまで寝かせてもらってたっけ。おかげで小学生の頃ハムスターを飼って可愛がっていたわたしが留学生活でネズミがすっかりトラウマになり、2年後帰国した頃にはハムスターを含む齧歯類が大の苦手となって帰ってきました。

あれから二十数年経ち、中はどうなっているのだろう?修繕したのだろうか?オーナーの性格からして修繕したとは思えないけど笑 

タイ人に間違えられて「サワディカー」とよく挨拶された近所のタイショップはまだあるだろうか?

海外にまた行きたいなぁ。いつになるかなぁ。

海外といえば。昔、パリ出張で自由時間に観光がてら郊外に出たわたしは迷子になり、現地メーカーとの懇親会ディナーがあるのにそこにたどり着けず焦るわたし。当時パリ以外は英語があまり通じなかった。英語を意地悪で喋らないって言われてたけど意地悪どころか親切に行き方を教えようとしてくれるのは伝わるがフランス語で全然わからない!!パニック。日も暮れてきて、あぁわたしはこのどこかわからない郊外で1人夜を明かすのか、パスポートもない現金もそんなに持ってきてない。もう日本に帰れないかも、やばいよ〜誰か〜英語を話してくれぇ!!!と、パニックで泣きそうなわたし。英語の幻聴まで聞こえてきたよ。ん??いや待てよ。これ本当に英語じゃない!?と見渡すと観光地でもないのに明らかにアメリカ人と思われる団体さんがいらっしゃる!!!Excuse me〜!!!と走りながら声をかけ、わたしここに行きたいのだけど完全に迷子なのぉ〜と泣きつく。すると、「Oh、なんてこと!?かわいそうに。ここがYouが今いるところだろ、こっちからこういってこの通りをずっといって、それから。。。」と丁寧に教えてくれた。もうそれこそ何回もTHANK  YOU!!をHUGしそうな勢いで言って、今までとは全然違う道を行き無事に待ち合わせの店に到着。。。あれは焦ったな。現地のメーカーのお偉いおじさまはとても寛大で遅れたことを怒るどころかここわかりにくいから仕方ないよって慰めてくれたけど、若い金髪美人秘書のあの冷ややかな目線と冷ややかな態度は一生忘れない笑。交わしたであろうその懇親会の会話の内容は一言も思い出せないのに笑。

まぁそんなことも今となってはいい思い出だ。プラプラ仕事時間以外は好きなところを観光して。ザ・観光だけはなく、現地の人が行くようなスーパーに行き、お店に行きそこの日常を味わう。現地で生活している感じを味わうことが好きだったなぁ。

あぁそうだった。そういうことが好きだった。

日々の生活と現実に埋もれ、やるべきこと、考え事に埋もれて忘れかけていた。あの頃の自分、いや自分自身のこと。

生きているだけで色々なことがあり、どうしていいのかわからずピンと気持ちが張ることがある、そんな時ゆるっとした気分にしてくれるのは昔のこんななんの役にも立たない思い出なのかもしれない。

娘にはくだらないこと、無駄なことをいっぱいやりなさいとこれからは言いたい笑。きっとそういう経験が救いとなる。

どうしても近道を教えたくなるのが親心なんだけどね。

そこは、ググググッと我慢。しなくちゃね。













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