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『聖人一流章』/蓮如上人 さん

《最初の領解文は、「聖人一流章」》
現在は、「聖人一流章」として独立していますが、もとは長い御文の一節でした。

『御文章集成』第8通には、背が高く色が黒い俗人が、大坊主に向かって論争を挑むさまが述べられています。
「あなたは、当流の安心をご存知か。」
「いや、念仏さえしたら助かるとしか知らない。」
「知らないのか。わたしは俗人で、大坊主に説法するのはおこがましいが、『論註』には「四海のうちみな兄弟」というから、あなたに説こう。」
「いや、あなたは俗人だが、よく知っておられる。教えてくれ。」
「わかった。ではわたしが聞いた安心を語ろう。」
と言って語り出すのが、聖人一流章の内容です。(『浄土真宗聖典全書』5巻234~237頁)

従って、最初の領解出言は、聖人一流章だったのです。(岡本法治さん文責)

「聖人一流章」
聖人一流の御勧化の趣は、
信心をもって本とせられ候。
その故は、
もろもろの雑行をなげすてて、
一心に弥陀に帰命すれば、
不可思議の願力として、
仏の方より往生は治定せしめたまう。
その位を、
一念発起・入正定之聚とも釈し、
その上の称名念仏は、
如来わが往生を定めたまいし、
御恩報尽の念仏と心得べきなり。
あなかしこ。あなかしこ。

You Tube浄土真宗本願寺派 無量寿より引用


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