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茨城県の酒蔵「廣瀬商店」さんを訪問

2020年2月

茨城県は関東で一番酒蔵の多い県。
東京からも近く、またエリアごとにかなり特色もあるのでせっせとまわっています。


今回は初の県南エリア、石岡市の酒蔵を2つ見学してきました。



石岡は江戸時代には「関東の灘」と呼ばれるほど酒造りが盛んでした。
霞ヶ浦がすぐ近くにあり、江戸への舟運の港として栄えていたこと。筑波山からの綺麗な水に恵まれていることが酒蔵がたくさんあった理由のようです。


まず一つ目は廣瀬商店さん(旧・白菊酒造)に。
近くを恋瀬川が流れ、なんとこの日はキラキラと美しい青色のカワセミを見ることができました!


蔵の裏手には竹林、蔵の前にはお寺さん。
空気が綺麗で、落ち着いた良い氣の流れる酒蔵。
創業は1805年。
早速8代目廣瀬慶之助専務がお出迎えくださいました。

まず白菊酒造から廣瀬商店に社名を変更した件について伺いました。


合資会社廣瀬商店は白菊酒造が設立される昭和36年以前から存在しており設立は昭和10年で廣瀬商店の方が古い会社なんです。
元々、廣瀬商店が清酒、甲類焼酎、乙類焼酎、原料アルコール、スピリッツの製造免許を有しており、他に廣瀬倉庫(昭和25年設立)という清酒製造免許がある会社もありました。
こちらは「平和菊」という銘柄でしたが、今は会社だけ残っていてお酒の販売はしていません。

白菊酒造は昭和36年に廣瀬商店と廣瀬倉庫の製造したお酒を瓶詰めするための共同瓶詰会社いわゆる蔵置場免許のみの会社なんです。

「蔵置」には「蔵置所」と「蔵置場」免許の2種類があり、「蔵置所」は保管するだけの免許。
「蔵置場」免許は加工(割水や濾過)が出来る免許ですので、加工した時点で、その会社の社名で販売することが可能になり、廣瀬商店や廣瀬倉庫で製造した清酒を白菊酒造の名前で世に出荷していたわけです。

ただ、非常に複雑で決算も大変なので、整理をし
製造・販売を製造元である合資会社廣瀬商店1社にまとめた、という経緯なんですね。


廣瀬専務 説明がわかりやすい


酒造りの工程も実際の道具と写真パネルを使い丁寧に説明してくれます。
相手の知識度合いに合わせて説明してくれるので素晴らしい🙌

もう甑倒しは終わっているので、麹室にも入れていただくことができました。こちらの蔵ならではの工夫がたくさん!
さらにこの日は大吟醸を搾っている日で、圧搾機からは良い香りのしぼりたてのお酒が✨
たまりません😍


しぼりたてのお酒がたまっていくタンクには
まるでバスクリンをいれたような綺麗な緑色したお酒✨
新酒特有のフラビンによるもので、出来の良い証拠です。「青冴え」とよばれます。

しぼりたての青冴の色



試飲もずらり16種類!
中でも私が一番気に入ったのは、地元向けの普通酒「白菊 精撰」
きっと燗にしたらダラダラとずっと飲み続けてしまうお酒🍶 

こんなにご用意いただき感謝!



廣瀬専務の真面目さ、親方の温かさが伝わってくるとても良い雰囲気の酒蔵さんでした。
蔵人見習いとして頑張っているkyokoさんのおかげでご縁を繋いでいただき感謝です。

廣瀬専務、ありがとうございました〜‼️

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