「白隠正宗」醸造元 高嶋酒造さん訪問記
2021年11月
白隠正宗の醸造元
高嶋酒造さんを訪ねて沼津へ🚅
白隠正宗はお燗にして美味しく、以前から大好きでよくうちのお店でもお出ししています。
派手さはないのに、野暮ったくない。
絶妙なバランス。
甘さは残していないのに優しい。
どうしたらこうなるのか、どんな思いで造っているのか。
お話が聞きたくてうずうずして、直接お願いしお時間取っていただきました。
静岡県では初訪蔵。静岡でのスタートは高嶋酒造さんと決めていたので嬉しいです。
沼津から2駅、原という町にある高嶋酒造さん。
旧東海道沿いで、原は宿場町でした。
富士山がとても大きく見える所。江戸時代から往来が激しかったんでしょうね。
そしてここは江戸時代の臨済宗中興の祖と称される禅僧、白隠慧鶴(白隠禅師)が生まれ育った場所で すぐ近くには産湯井戸やお墓など残っています。
その白隠禅師から名前をとった白隠正宗。
まさに地元の沼津に根付いた地酒です。
蔵元の高嶋さんのその確固たる方向性、酒造りに関する知識の深さ、ブレない姿勢…
やっぱり思っていた通りの人でした😊
奇を衒わず、基本路線は変えず、丁寧に造る。
地元と昔からの酒屋さんをとにかく大切にする姿勢は本当に漢気を感じます。
売れない時代にも支えてくれた地酒屋さんたちを裏切るような真似はしたくない、と
白隠正宗の販売はすべて酒屋さんにお任せ。
最近出来た流行りの日本酒サイトでのオンライン販売や自社のオンライン販売はしない!という徹底ぶりです。(かっこいい!)
造るより飲むのが大好きなんです、という高嶋さんの造るお酒は たくさん飲んでも飲み飽きることなく、もうちょっと、もうちょっととついつい飲み進めたくなる旨さ。沼津の新鮮な魚介類にぴったりだろうな✨
高嶋さんがおすすめする「蒸し燗」についての理論や、生酛や山廃についての化学的な話、静岡県の酒造りの話、どんなことにも答えてくださりめちゃくちゃ勉強になりました。
蒸す、という調理法は素材の持ち味を一切殺すことなく加熱できる方法。
蒸気で燗するとメイラード反応がすすむのが非常に緩やかで、白隠正宗のように元々熟成香のないシンプルな酒質のお酒に 余計な香りや苦味、雑味を与えず丸い燗酒が出来上がるのだそう。
…たしかに!丸い。
私もお店でやってみます!
お昼は高嶋さん行きつけのお店で一緒にランチ。
お酒の買い出しにも連れて行ってくれるし、
沼津名物のイタリアンロールのお店にも連れてってもらって、駅でお別れ。
高嶋さん、本当にありがとうございました✨
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