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【アルゼンチン共和国杯 2023】重賞展望〜年に2度の東京芝2500m戦を制するのは〜

年に2度の開催となる東京芝2500m戦、アルゼンチン共和国杯。スタンド前の坂下スタートとなることから100mの違いといえど東京芝2400mとは大きく表情が異なる印象。過去10年で上がり最速を記録した馬は3勝に留まっている一方、長距離路線組が好走を見せており瞬発力よりもスタミナが求められるタフなレース。また好走馬齢は3〜5歳が中心で7歳以上は一度も馬券に絡んでいない。実績があってもベテラン勢は割引き、若い上がり馬を狙うのも手。

過去10年比較
・前走別
3着以内に好走したの大半は前走重賞組。特に天皇賞(春)や宝塚記念といったタフなG1レースを経験している馬の巻き返しが目立つ。重賞以外では六社S組が好調。なお勝ち馬は全て重賞経験馬。軸は格を重視し、相手には上がり馬を狙うのがベストか。

・脚質別
4角3番手で通過した馬が最多の5勝。逆に4角10番手以下で3着以内に好走できた馬は4頭のみ。瞬発力も重要だが、先行・中団好位置をキープし押し切れる先行力と持続力を問われる印象。

・騎手別
これまで好成績を挙げてきた騎手たちが海外遠征で軒並み不在。騎手狙いよりも馬の能力と適性で狙っていくのが吉か。

・好走条件
①長距離路線組。瞬発力よりもスタミナ勝負に強い持続力を持った馬。
②好位置を取れる先行力。
③前走六社S組には要注意

人気馬考察

※想定人気から選定

ゼッフィーロ
前走オールカマーで上がり最速の末脚で2着タイトルホルダーと同タイムで好走。近走5戦全てで上がり最速を記録しており、スローペースになりやすいこのレースで、瞬発力勝負になればこの馬が能力最上位になる。不安材料は後方からの競馬を得意とする点。本レースでは瞬発力よりも位置取りと持続力が重要な本レース。スタミナ比べとなった場合に先行集団に置いていかれて差し脚届かず、という展開もあり得る。

チャックネイト
前走六社Sでは中団から持続力勝負に持ち込み、後方からの差し馬に抜かせず押し切った。また六社S組は非重賞組ではこのレースと最も相性が良い。またハーツクライ産駒はこのレースと相性抜群である点も後押しできる材料だ。不安材料は重賞未経験であること。過去10年で重賞未経験での勝利馬は無し。格で勝る他馬に太刀打ちできるかどうか。騎乗する予定だったモレイラ騎手がゼッフィーロを選んでいる点も気になる。

ディアスティマ
前走目黒記念では勝ち馬ヒートオンビートと同タイムの2着。同距離での好走経験があるのは心強い。先行勢に相性の良いこのレースは、高い先行力と持続力勝負を持つこの馬にとっては望むところ。不安材料は過去10年で逃げ馬が一度も複勝圏内に来ていない点。前に行った馬が有利なのは番手までであり、逃げた場合は全て馬券外に敗れている。本来、瞬発力勝負が得意なディープインパクト産駒。前走同様の競馬で好走できるか。

注目馬

ヒートオンビート
2走前の目黒記念で逃げたディアスティマを捉えきって勝利。前走京都大賞典は重馬場がこの馬にとって合わなかったため度外視可能。昨年のアルゼンチン共和国杯でも3着に好走しており、リピーターもよく来るこのレースは相性が良さそう。斤量はメンバー中、最重量となる59kgで嫌われるならばオッズ的にも好都合。能力はメンバー中でも上位なので中団で持続力勝負に持ち込めれば勝負になるはず。


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