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【カペラステークス 2023】重賞展望~その速さ、芝レース並み。JRA唯一のダートスプリント重賞!~

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師走に行われるJRA唯一のダート1200m重賞・カペラステークス。スプリント戦であることに加え、芝発走とスタート直後の下り坂によって前半ペースがかなり速くなるレース。さらに直線では中山名物の急坂が待ち受け、ハイペースと坂の餌食になった逃げ・先行馬を差し馬が捉えることも珍しくない。また外枠有利になりやすい芝発走でありながら過去10年で1枠が好成績を挙げている点には注意。人気別では1番人気の勝利は2018年コパノキッキングのみで逆に2~3番人気の好調が目立つのもこのレースの特徴と言える。


過去10年比較

〇前走別
重賞戦線で振るわなかった馬たちがオープンクラスを挟んで巻き返しを図る傾向が見られる。それだけに絶対的な強者がおらず、重賞未経験の馬でも好走するケースがあり、1番人気の不振を招く一因になっていると見る。距離別では1200~1400mのスプリント戦を経験してきた馬が好走。ハイペースへの対応力が問われる印象だ。

〇脚質別
先行有利のダートレースながら、芝レース並みのハイペースと直線の急坂によって後方勢が好調。4角10番手以下でも差しが届くだけに前残りの決着はほぼ無いと見て良い。また逃げ切って勝利した2頭はいずれも1枠1番だった。差し馬を中心に、内枠に入った先行馬には注意したい。

〇騎手別
中山ダートを得意とする内田博幸騎手が(2-0-1-3)と最多の2勝を挙げている。出走予定がある場合は注目したいジョッキーの一人だ。

〇好走ファクター
①前崩れの多いレース。差し馬の台頭余地は十分
②1枠が好成績。特に最内1番は人気薄の激走も
③特殊なレース質ゆえかリピーター傾向あり。過去好走馬には注目

人気馬考察

※想定人気から選定

パウオレ
初のオープンクラスへの出走となった前走ながつきSでは2着に好走。中山ダート1200mの成績は(3-1-0-0)と上々。ダート転向後、一度も馬券外に飛んでいない安定感も魅力で、同じヘニーヒューズ産駒のセラフィックコール同様、勢いそのままに勝ち切る可能性は十分にある。不安材料は持ち時計。勝ち時計が1分8秒台と芝レース並みの高速決着になることもあるレース。重賞となりメンバーレベルが上がる中で高速時計に対応できるか。

リュウノユキナ
御年8歳ながら一向に衰えを見せない古豪。重賞成績は(3-8-3-2)と抜群の安定感を誇り、実績・実力共にメンバーでは最上位。またカペラSでは2021年から2年連続で2着に好走し、舞台適性の高さもピカイチ。中団から競馬ができるのでハイペースになりやすいこのレースならこの馬に展開は向いてくる。不安材料は馬齢。カペラSは過去10年で3~5歳が好調なレースで、8歳馬は3着1回のみに留まっている。若手を相手にベテランの実力を見せつけることができるか。

タガノクリステル
2走前のながつきSでは中団から末脚を伸ばし、上がり35.1秒をマーク。今回のレースでも有力視されるパウオレ相手に勝ち切った。今年のスパーキングレディーカップで勝利したレディバグを相手に先着経験もあり、ポテンシャルは高い。不安材料は良馬場に対する適性。12/3時点では昨今の雨不足によって中山競馬場のダートは含水率2.7%とかなりの良馬場。脚抜きの良い馬場が得意なこの馬にとって馬場状態が不利に働く可能性も。

注目馬

オーロラテソーロ
昨年のクラスターCではリュウノユキナを破って勝利。東京盃でもレッドルゼルに0.3秒差の3着とG1級の相手にも好走している。先行・差しの両方で競馬できる器用さがあり、特殊なレース質にも対応できそう。有力馬相手にも十分勝負になる一頭。若干不安なのは、フェブラリーSでのウィルソンテソーロの激走から、”テソーロ”繋がりで過剰人気しそうな気配がある。

オメガレインボー
2021年のカペラSで3着、昨年のカペラSは2着のリュウノユキナと0.1秒差の5着と舞台適性の高さを見せている。前走室町Sは12着に敗れたが、勝ち馬とは0.4秒差と大崩れしていないことから度外視可能。重賞でも強敵相手に健闘しており、実力はメンバー中でも上位。差し馬の台頭余地があるこのレースなら。


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