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IT×医療「プレシジョン」と「リコール」から見る「病院」と「救急車」〜救急車の不適切利用とたらい回し問題〜

先日、ハッカソンで優勝したメンバーとスタートアップを支援する施設に行ってきました!


さて、そんなメンバーと帰りに飯を食っていたときの話。

今の日本は救急要請があったら救急隊は原則断りません。
しかし、その中には救急車を利用する必要がない人も含まれていることがずっと議論されてきました。

検索システムにおいて、リコールプレシジョンという考え方があります。

リコールとは再現率ともいい、必要な情報をきちんともらさずに集められているかの指標です。

例えば、10人救急車を要請して3人救急車が必要だった人がいるとします。
この場合、3人とも全員拾えているならリコールという指標では最も良いのです。

つまり、救急車は、いくら不要な人がいるとしても、必要な人をもらさずに拾うというリコールの考え方を重視していると考えられます。

一方、プレシジョンというのは、適合率ともいい、拾った中の必要な割合となります。

つまり、不要な人を拾うとプレシジョンの評価は下がり、10人拾って3人必要な人がいるより、5人拾って2人必要な人がいるほうが1人漏れていたとしても良いとされるのです。

全ての病院というわけではありませんが、基本的に病院はプレシジョンを重視していると感じます。

医療介入が必要な人を拾い上げたくて、ただの酔っ払っている人に人員を割きたくないのです。

何が言いたいかというと、救急車はリコール・病院はプレシジョンの考え方であるために、ここでねじれが生じているのです。

救急車のたらい回しが問題として取り上げられます。
もちろんその時の状況にもよりますが、基本的にはリコールとプレシジョンが食い違っていることが根底にあるのではないかという考えに至りました。

この問題を解決するために、病院側がなるべく救急車を受け入れるといるリコール体質にかわるという解決策があります。

しかし、絶対的な医師や医療従事者の人数が少ない場合に、医療ミスを引き起こしたり、過労が生まれたりとさらなる問題を生みます。

救急車にプレシジョンの視点を導入する試みも必要だと感じます。

この医療におけるリコールとプレシジョンの食い違いを解消することで、救急車のたらい回しが解決されるのではないでしょうか!

救急車の不適切利用のひとつには、患者さんの不安な気持ちが根底にあります。

健康面の不安を医者に直にかかることで解消しようとするのです。

実際に、病院にきて検査をして、医師にみてもらうだけで具合が良くなってしまう人もいます。

その安心を与えることを、別のサービスで代替できないかというところに着目して、私たちのサービスは事業化に動き出しています。

興味ある人はぜひ声をかけてください!

誠にありがとうございます! 病院で医師として働きながら、医療にITを導入することでより早くから医療サービスを提供して医療リテラシーの向上を図るとともに より医療者にとって働きやすい医療環境が作れるように活動しています! 今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます☺️