幽霊の正体

幽霊という概念を今までなんとなく受け入れていたけれど、結局幽霊って何なんだろう、と、この間少し考えていた。


実際に見たことはないし、そこまで信じていない方ではある。空想上のものと捉えているけど、ドラゴンやツチノコよりはどことなく現実味がある気もする。
亡くなった人間が幽霊になるのだとしたら、大切な人の幽霊は側にいてほしいよな。


結局自分は今まで幽霊をどういうものと捉えていたんだろう。まだ身近な存在を亡くしたこともなく、そういったロマンチシズムにも実感が湧かない(想像はできる)。
ただ、もし自分が幽霊になったらやっぱり大切な人たちのところへ行きたがるんじゃないかな。今頃どうしてるのかな、と対話ができないなりにこっそり様子を見に行くことだろう。


幽霊は対話ができない。
対話ができないので存在の確かめようがない。
確かめようがないのにどうしてその言葉は存在し続けるんだろう。

それはやはりロマンなんじゃないかと思う。
亡くなったものへ想いを馳せる。存在がいつまでも確かめられないので、ずっと側に姿を思い描き続ける。
その行為によって生まれたのが幽霊なら、なんて愛おしい存在なんだろう。
それを思い描き続けることは、なんて傲慢で愛らしい行為なんだろう。

姿なんて見たこともないのに、今日も想像で誰かを描くこと。
その姿が本来の姿とはどれほどかけ離れていようと、誰かが描く幽霊の姿はきっとその描き手にとっての正しい、あるべき姿なんだと思う。


幽霊は対話ができない。
今日もあなたの想像は、誰かの名前をした、本来とは全く違う姿の誰かを描き続けているのかもしれない。




というわけで新曲ができました。
明日投稿予定です。お楽しみに〜

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