いっぱいのリンゴといっぱいのお茶
こんばんは
"愛しか知らない" asukaです。
朝食に焼き林檎とカモミールティを用意していたら…
2021初めの言葉たちは、突然絵本チックなストーリーで私の脳裏に降りてきました。
一発目から変化球でいきます。
このストーリーに絵を描いてくださる方を募集したいくらい。
今回絵は無いけど、子どもの頃にどこかで見たことのあるような、"くまさん"の想像を膨らませながら、どうぞ。
【いっぱいのリンゴといっぱいのお茶】
今日はお天気のとっても良い午後です。
おかあさんは、くまさんにおつかいをたのみました。
「くまさん、明日の朝ごはんに食べるリンゴを近所のおじさんのお家まで貰いに行ってちょうだい。」
「はぁい!」
くまさんは元気よくお返事をします。
くまさんはおかあさんにお使いを頼まれるのが大好きです。
「いってきまーす」
てくてくてくてく。
おかあさんのお買い物カゴをゆらゆら揺らして歩いていきます。
「おじさんこんにちは!朝ごはんのリンゴをもらいに来ました。」
「おや、くまさんいらっしゃい。それじゃあ、庭に一緒に取りに行こう。」
おじさんのお家の裏にあるひろーいお庭。
「わぁぁぁ。」
くまさんはとっても驚きました。
おじさんのお庭には大きな木に真っ赤なリンゴがいっぱい実をつけています。
"美味しそう!
くまさんは明日の朝ごはんがとっても楽しみになってきました。
「さぁ、くまさん、赤色のリンゴをいっぱい取っていいんだよ。」
「やったー!おじさん、ありがとう。」
だけど、くまさんはまだ小さくて赤色のリンゴまで手が届きません。
すると、
「どれどれ、私が代わりに取ってあげよう」
おじさんは凄く背が高いのでお空の近くになっている真っ赤なリンゴまで手が届きます。
ほれ、ひとつ。
ほれ、ふたつ。
ほれ、、、
あっという間に、くまさんの大きなカゴの中にはいっぱいのリンゴ。
「おじさん、こんなに沢山ありがとう。」
くまさんは、いっぱいのリンゴで重たくなった大きなカゴを一生懸命抱えて、お家まで帰ります。
てくてく
てくてく
「おや、くまさんいっぱいのリンゴだね」
くまさんの大好きな近所のお兄さんに会いました。
「お兄さん、おひとつどうぞ。」
「僕にくれるのかい?ありがとう。」
てくてく
てくてく
「あら、くまさん。お母さんのおつかいしてるの?偉いわね。」
いつも、くまさんにハグをしてくれる優しいおねぇさんです。
「おねぇさん、おひとつどうぞ。」
「ありがとう」
ぎゅー。(hug)
くまさんはにっこり。
帰り道の途中、沢山のお友達に会って
いっぱいのリンゴをおすそわけ。
てくてく
てくてく
お家まで、あともうすこし。
「ふぅ。」
くまさんは沢山歩いて少し疲れてきました。
「おやおや、くまさん。大きなカゴを持ってどこへ行ってきたんだい?」
お隣のお家の前でおばぁさんに会いました。
「明日の朝ごはんのリンゴを貰いにおつかいに行ってきたんだよ。」
くまさんは、おばぁさんにもいっぱいのリンゴをあげたくなりました。
そして、カゴの中を覗いてみると、
なんといっぱいのリンゴが2つになっていました。
それでもくまさんは残りのリンゴをおすそわけします。
「おばぁさん、おひとつどうぞ。」
おばぁさんの心には、くまさんの優しさがほわんと届きました。
「どうもありがとう、私は優しいくまさんに
とっておきのお茶をご馳走しましょう。」
おばぁさんは、キッチンにお茶を淹れにいきました。
クンクン
なんだかとってもいい匂いがします。
クンクン
クンクン
「はい、どうぞ。」
おばぁさんは、リンゴをくれたくまさんに
いっぱいのお茶をいれてあげました。
「わぁ。おばぁさんありがとう、いただきまーす!」
ごくり。
「あったかくて、美味しい〜」
それはくまさんの大好きなはちみつがはいったあまぁいお茶です。
ごく ごく ごくり。
ぷはー。
「おばぁさん、ご馳走さまでした。」
くまさんは、ほっぺをピンクにして喜びました。
さぁ、そろそろ帰りましょう。
大きなカゴの中には赤いりんごがひとつ。
ころんりん。ころりん。
くまさんはなんだか嬉しくなって
スキップしながらお家まで帰っていきました。
おしまい🍎☕︎
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