一億総血液型好き?


 アメリカ滞在中の血液型の話です。

日本人の血液型はA型が最も多く、アメリカ人ではO型と聞く。
日本人の血液型の割合は4割、O型が3割、B型が2割、AB型が1割という報告がある。つまり、4:3:2:1の法則。

 血液型とはもちろん血液のタイプで、主にはABO Rh、MNS、ルイス、ディーなどで、その他、知られていない分類としても30~50種もあるらしい。さらにそれぞれにも多くの型を持つので、実は正確に分類して行くと天文学的な数字になる。よって、土台、人間の性格をABO血液型のたった4タイプに分けること自体、まったく意味をなさないと学者は声高に言う。
 でも、でも私は言いたい。血液型と性格はある程度、関係があると……

 私の血液型は2番目に多く、頻繁な揶揄の対象となっているO型。
ネットで調べたら、「О型女性に共通する12の性格と特徴」がすぐに出て来た。
それが以下の12項目だ。
①明るく社交的
②物怖じしないおおらかな性格
③裏表がなく率直
④基本的に楽観的
⑤特定のこだわりを持つ
⑥もともとリーダー的な気質
⑦家族を大切に思い、親兄弟を大事にする
⑧物の考え方がシンプルで明快
⑨片付けや整理整頓が苦手
⑩人の好みがはっきりしている
⑪アネゴ肌で頼られる存在
⑫みんなのムードメーカー
以上だが、自分で自分を分析するのは結構、困難。しかし、この12項目はかなりの割合で的中していると思える。これでは余計に「血液型による性格の相違」を信じたくなってしまう今日この頃。

 日本人は本当に血液型討論が好き。そういう私も今まで血液型での性格討論をした事がないと言えば嘘になる。日本人で自分の血液型を知らない人に会った事は皆無だし、つまり、私もこの論争が少しは、イヤ、かなり好きかもしれない。では、アメリカ人は?
 ある日、ベストフレンドのビルに、夕方から彼のお勧めのアメリカ映画「グリーン・マイル」を見に行く途中の車中でとりとめもない会話での事。ふっと会話が途切れたので以前から聞いてみたかった質問をぶつける。
「What is your blood type?」(あなたの血液型はなに?)と……
「what?」と先ずは怪訝な顔。
そして、「What are you talking about?」と聞いてくる。
「なんの話をしているの?」
と不思議そう。
「血液型の話」と私。
「医者でもないのに何でそんなこと聞くの?」と続く。つまり、とても奇異な感じらしい。
「日本人はほとんどの人が自分の血液型を知っている」
と言ったら、
「えええ~、何で?」
と聞き返す。
 それと血液型で性格占いをする、と言ったら、のけぞって驚く。運転中だから私は少々焦る。
 結果は「自分は知らない」
と、のたまう。
「きっと、B型だと思う」
と言ったらその後、収集つかなくなった。つまり、ツッコミが激しく、私の英語力では説明不可!
 実はB型と言ったのは私なりに理由がある。特にB方型男性については以下を列挙。
待ち合わせに遅れる(これは高校の同級生で実証済)。
趣味が多く、のめり込むと名人級。
人当たりは良いが内面はかなり依怙地。
話が脈絡なく飛ぶ(少々、ロジック性に欠ける)。
優柔不断。はっきりと断れない(嫌な相手もヅルヅルと引っ張る)
遊ぶ相手としては楽しい(真剣な交際相手としてはちょっと……)。
頷かれた方もいるはず(ただし、これはまったく個人的な感想)

 実は私がこの映画「グリーン・マイル」を本当に理解できたのは日本に戻って日本語のキャプション付きのDVDを観てからの事。見た当時は理解不完全で、不完全燃焼のままだった。
ビルと言えば、見終わった後、
「俺もかなり南部の方言の訛りがきつくて言葉が分からなかった」
と普通に言う。アメリカ人の彼が分からなかったら日本人の私がわかる訳がない。
「見る前に言ってよ~!」
と叫んだ私だった。そこもB型?

 日本は昔、子供が生まれるとすぐに血液型を調べたが、アメリカは産まれた時に血液型を調べないとか。理由は新生児の血液型は後年、変わる可能性があることが調査で判明していたから。そのため日本も調べなくなったため、近年、多くの子供達は自分の血液型を知らないらしい。

 その討論中、ビルが言うには、
「何かがあって病院に行ったら、即、血液型を調べるから知る必要がない」
と主張。確かに……
 
 それともう一つ、アメリカで救急搬送で病院の行った際の質問事項で驚いた事。
医者は先ず、患者が若い場合に聞く事は、
独身かどうか?
独身だったら、一緒に住むパートナー(男でも女でも)が居るかどうか?
もし、いたら直ぐその人を呼んで傍に付いていてもらいなさい
その誰もが居なかったら両親を呼びなさい
だそうだ。
日本と呼ぶ順番が違う!
 アメリカは子供がある程度の年になったら、独立して育った家から出るし、親も躊躇なく追い出す。日本は「5080問題(50歳代の子供を80歳代の親が面倒を見る)」が示すようにまずは親子、アメリカはまずはパートナー。
 人間の繋がりに対する考え方が根本的に違うようだ。

昔から「獅子の子落とし」という考え方がある。

獅子は生まれた我が子を崖からわざと谷に落として這い上がるのを待つという。つまり、可愛い我が子にあえて試練を与えて成長を促す、という例え。これは決して虐待ではない。その意味合いは、ただ、甘やかすのではなく親はこのようにして我が子を育てるのが本当の愛情だという事。

なかなか難しいとは思うけれど、昨今の「5080問題」を考えると納得のできる話だと思う。

「働かざる者 食うべからず」!

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