プロメテウス(珍兵器)のお話

この怪文書はStormworks 第2 Advent Calendar 2023 第4日目の書き散らしです。

プロメテウスってなぁに


知る人ぞ知る(?)兵器なのでまずはプロメテウスってなんぞや、という話から。簡単に言えば広域熱放射装置。個人的にはPrometheusシリーズの総称として使うこともある。広範囲の気温をトンデモ温度にし、影響下のディーゼルエンジンは出火、核燃料棒は損傷、ボイラーは蒸気逃し弁のレスポンスが遅れれば破裂というマップ兵器。

発表時はこれだけだったのだが、宇宙DLCアップデートからワーカーの熱ダメージ発生条件が「火元からの距離」から「気温」に変更になったため即死兵器に強化されてしまった。

距離によって温度上昇効果に減衰はあるものの、200㎞先のエンジンオーバーヒートを確認できていたためほぼマップ全域が効果範囲と認識していた・・・が、月面の追加でそういうわけでもなくなった。

そう思っただけだった。めっちゃ届いてた。月まであったか。あったかいとかいうレベルじゃないけど。

しくみ

さて、こいつがどういう原理で動いているのかというと、いたって単純。永久機関で発生させた高RPSをディーゼルエンジンに叩き込み、エンジンで発生した熱をクーラントで石炭火室に送ってやるだけである。エンジンが爆熱を発するRPSを用意できればいいので、発生させられる温度は大幅に下がるだろうがギア増速した通常動力でもできないことはない。どうしよう構造が単純すぎて書くことなくなっちゃったよ。
ここから先は経緯とかのお話なので”モノ”自体のお話はここまでですお疲れさまでした。

出会い

2022年春、既成ディーゼルエンジンの逆転による超冷却が死んだ。この超冷却、エンジン逆転中はクーラントが流れない仕様があるためエンジン自体は冷えても他の物を冷やせないということで実用化する人は少なくネタ要素だった。逆転中にクーラントが流れないなら、エンジンを十分に冷やしてから回転を止めてしまえばいい。私はエンジンの逆転と停止を交互に繰り返す一発ネタをやっていたのでこいつがお陀仏した。ここで死亡確認のために繋いだのが蒸気機関だったのが全ての元凶、石炭火室から例のエフェクトが発生する。どうやら石炭火室の光源は温度依存らしく、高すぎる温度で光源処理がイカれたようだ。当時は石炭の燃焼でしか発熱しないものと思い込んでいたため、外部から熱を与えることが可能かどうか以前にやろうとすら思わなかった。石炭を燃やすとヒーターより暖かいしやたら範囲が広いなんて話を思い出したところで直前に起きた現象と脳内で悪魔合体する。「これ外部から熱を与えて広域放射できるんじゃないの」第3部完

技術者倫理に中指を立てる

開発当初は「こんなもん世に出せるか」と一部の知り合いにDMでこっそり送ったりVCチャットに数十秒だけのせて渡すなんてことをしていた。夏になりツイッターでとあるハッシュタグが流行った。「#いいねの数だけ自分の作品を紹介する見た人もやってほしいな」FFが2桁なうえツイッターでは観測メインで交流の薄い私は「どうせ数は来ないから挙げるものは厳選できる」と踏んでツイートするがここで悪ノリしてきた人物がいた。そんな悪ノリされても困るのでVCで脅した。「伸びたら”げおめたに反省を促すボタン(プロメテウスの当時の仮称)”を世に放つぞ」返事がきた。ツイッターの通知音で。某鯖管理人の某J氏、なんとVtuber垢と休止垢まで引っ張り出して複数RTしてきた。「やってやろうじゃねぇかよ この野郎!」

げおめた

こんなものが世に放たれれば当然バグレポが飛ぶ。何とかしてくれと元のワークショップURLと自前のテストベッドをサンプルとして付けたバグレポ12397番が飛んだ。そして発表の約2か月後の日本時間2022年9月10日、v1.5.14がリリースされ、そこにはこんな修正項目があった。
Fix - #12397 Clutches no longer instantly engage/disengage
モジュラーエンジンクラッチのクラッチ圧の内部値が0から1まで変化するのに10tickかかるようになった。

たしかにこれは効果があった。初期のPrometheusは1tickごとにクラッチ圧を0と1で切り替えるタイプの永久機関を採用していたためだ。

しかし、この修正には不足があった。というより着目点に問題があった。既成ディーゼルエンジンが外部入力RPSで熱を発することでも、その熱に際限がないことでも、石炭火室が熱を受け取り放出できることでもなく、目の敵にしてきた永久機関という動力源に食いついた。モジュールの本質部分には全く変更がなかったため動力源を換装して対応完了である。

この後、高速でクラッチ圧を切り替えるタイプの発電機でもクランクシャフトをフライホイールに変更することで機能回復すると耳にしたため、フライホイール版で組み直したモデルを公開。名前はFIX - #12397。ぶっちゃけ煽りである。完。

おまけ

ちなみに、ここまでの話はエンジンに与えられるRPSが実数の場合で、RPSが-nanの場合の温度は2パターンある。RPSが与えられた時点で-nanの場合はエンジン温度はnan度になるがエンジンが逆転しているためクーラントが流れず石炭火室には温度は伝わらない。

一方、RPSが与えられた時点では実数でエンジン回転中に-nanになった場合はエンジン温度は-nanになり直前までクーラントが流れるため温度-nan度indを放出できる。オンドナンドインドチョットスキ。この仕様を使ったcollapserとcooler mk2が存在するが、-nan度になる前に一度高熱を発するので機体に与えるダメージは変わらない。しいて言えば宇宙アプデ前のワーカーは気温によって高温ダメージを受けなかったため凍傷ダメージを与えることができたが、今となっては凍傷ダメージを受ける前に蒸発する。一度死んでリスポーンした後なら砂漠でも凍えることができる。


というわけで以上プロメテウスのお話でした。いかがでしたか
一応ね、これでも某鯖でリクエストはあったんですよこの話題(言い訳)。
企画に誘ってくれた方々とここまで好き勝手した文章を読んでくれた方々に感謝。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?