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患難期の最後の王である8人目の王の正体を暴く

終末に関する預言は複雑にリンクしており、そして、多くの新たな発見がありますので、記事を順を追って読んで頂いた方が論拠が解りやすいと思いますので、下記の〘サブマガジン〙 終末預言ー ダニエル書&黙示録

「あなたが見た獣は以前はいたが、今はいない。やがて底なしの淵から上って来るが、ついには滅びてしまう。地上に住む者で、天地創造の時から命の書にその名が記されていない者たちは、以前いて今はいないこの獣が、やがて来るのを見て驚くであろう。 ・・ここに七人の王がいる。五人は既に倒れたが、一人は今王の位についている。他の一人は、まだ現れていないが、この王が現れても、位にとどまるのはごく短い期間だけである。 以前いて、今はいない獣は、第八の者で、またそれは先の七人の中の一人なのだが、やがて滅びる。 また、あなたが見た十本の角は、十人の王である。彼らはまだ国を治めていないが、ひとときの間、獣と共に王の権威を受けるであろう。」黙示録17:8-12

「以前はいたが、今はいない」「以前いて今はいない」「以前いて、今はいない」同様の表現がこの短い文章の中で3度も繰り返されています。
重要なキーワードなのでしょう。

今回は特に11節の「以前いて、今はいない獣は、第八の者で、またそれは先の七人の中の一人なのだが、やがて滅びる。」に注目したいと思います。
なぜ、最初に「ここに七人の王がいる」と総数を挙げておきながら、「以前いて、今はいない獣は、第八の者で」となっているかというと「先の七人の中の一人」なので、総数としてはあくまで「7」です。
7人の王の「誰か」がリバイバルする、そして、それこそ、最後の最後、僅か3年半の短命の者です。

この8人目の王は、西暦1世紀においては、「今はいない」が実際には、「先の七人の中の一人」ということですから「すでに倒れた5人」の中のどれかということになります。
それで、8人目の王は、アッシリア、エジプト、バビロン、メディア・ペルシャ、ギリシャのどれかと言うことになります。
では、どれなのかと言いますと、ここで注目できるのが、ダニエル8章の記録です。

ところで、最初に確認しておきたいのは、ダニエルは4頭の獣を紹介しています。そして、最後4頭目の獣は、滅ぼされ、神の国にとって変わることが明らかにされていますから、後にも先にもこの4頭しか存在しないので、バビロン、メディア・ペルシャ、ギリシャ、ローマの4つですから、最後はローマです。
ローマ帝国が消えてから2000年近く経ちますが、その後の歴史にどんな国が現れようが、ともかく「終末期の世界帝国は、やはり「ローマ」です。
ただし、その政体に変化が起こることが記されています。

「雄山羊は非常に尊大になったが、力の極みで角は折れ、その代わりに四本の際立った角が生えて天の四方に向かった。そのうちの一本からもう一本の小さな角が生え出て、非常に強大になり、南へ、東へ、更にあの「麗しの地」へと力を伸ばした。」ダニエル 8:8,9
「また、あの毛深い雄山羊はギリシアの王である。」ダニエル 8:21

この後の描写を読んで行きますと、この者こそ、終末期に「患難」を引き起こす「憎むべき荒廃をもたらすもの」であることが分かりますが、とりあえず、上に引用した記録から分かるのは、ギリシャ帝国が4分割された後の一つから「小さな角」が出て、「飾りの所」つまり、エルサレムを攻撃するということです。
では、この小さな角が、その後に台頭した「ローマ帝国」なのでしょうか。
そうではない、と言える理由が、この記録より1年ほど前に与えられたダニエル7章の記録を遡ると分かります。

「この夜の幻で更に続けて見たものは、第四の獣で、ものすごく、恐ろしく、非常に強く、巨大な鉄の歯を持ち、食らい、かみ砕き、残りを足で踏みにじった。他の獣と異なって、これには十本の角があった。 その角を眺めていると、もう一本の小さな角が生えてきて、先の角のうち三本はそのために引き抜かれてしまった。この小さな角には人間のように目があり、また、口もあって尊大なことを語っていた。」ダニエル 7:7,8

この「小さな角」はローマ帝国の後期に「起こり立つ10人の王」のさらにその後に出て来るものとして描かれています。
ですから、この最後の強引な角は、ローマに属する10人の王をさえ、踏みにじり、獣の主導権を得るものです。
分かりやすく言うと、体はローマですが、「小さな角」として生えてきたかと思ったらたちまち全体を牛耳るので、主体はもはや「ローマ」とは言えないものの、やはり「ローマ」としては存在を保っているという状態です。

「十の角はこの国に立つ十人の王、そのあとにもう一人の王が立つ。彼は十人の王と異なり、三人の王を倒す。」7:24

それで、ダニエル8章の雄山羊とそこから出る「小さな角」に関する描写は、この7章で言われていた、獣から出る「小さな角」のさらに詳細な出所やいきさつを補足する描写となっていることが分かります。
このことから、かつていて、過去の5つから出る8人目の王とは、7人目のローマを乗っ取る「ギリシャの王」であることが明確に理解できます。
つまりこれで「反キリスト」の正体も同時に判明したということです。

ダニエルの2章の巨像の鉄と陶土そして銅との関わり

まず、ダニエル2章の巨像の最下部に注目してみましょう。

「足と足指は一部が陶工の用いる陶土、一部が鉄であるのを御覧になりましたが、そのようにこの国は分裂しています。鉄が柔らかい陶土と混じっているのを御覧になったように、この国には鉄の強さもあります。足指は一部が鉄、一部が陶土です。すなわち、この国には強い部分もあれば、もろい部分もあるのです。また、鉄が柔らかい陶土と混じり合っているのを御覧になったように、人々は婚姻によって混じり合います。しかし、鉄が陶土と溶け合うことがないように、ひとつになることはありません。」ダニエル2:41‐43

陶土には2種類あるようです。

バキャサフ

上の引用に「陶土」という語句が5回出て来ますが、多くの翻訳は、全て、「陶土」と訳しているようです。しかし、元のヘブライ語から見ますと、「陶土」の後ろに「泥」という語句が続いているところが2箇所あります。41節の43節のそれぞれ先に出て来る方が言わば「泥陶土」、その他の箇所が、単に「陶土」という語句です。
この区別を付けるために、新共同訳では、ヘブライ語[ティナ]が続いているものを「柔らかい陶土」と訳しています。

この区別が付かないと、特に43節では、次の口語訳のように、混じっているのか、混じっていないのかよく分かりません。
「あなたが鉄と陶土との混じったのを見られたように、…しかし鉄と陶土とは相混じらないように」

それで、イメージとしては、ドロドロの陶土が、鉄の細かい空洞部分にまで入り込んで、全体の形を成している。しかし、陶土(乾いている)もしくは陶器は決して鉄と融合することはない。
という意味だと思われます。

もう一つ、分かりにくいのが、多くの翻訳に見られる、43節にある「人々は婚姻によって混じり合う」という部分ですが、これも、ヘブライ語から調べて、直訳すると、「人間の胤 [ 英:seed of men]によって混じる」となっており、おそらく、それまでの、帝国の王や皇帝などの世襲性の元首ではなく、一般民衆が、支配に関わるという政体を描写したものだと思われます。
(ちなみに「人」と訳されるヘブライ語は「アーダーマー」で人、土、アダムは同じ語です。)

さて、鉄と陶土からできている特徴としてあげられている要素をまとめると次のようになります。
陶土の特徴 「分裂している(一つになることはない)」泥陶土の特徴「もろい部分」「民主主義(選挙による元首の選出)
これらをダニエル7章の「4頭の獣」と比較すると、4番目の獣の後の時代に、10人の起こり立つ王がいるという描写は、陶土の特徴である、分裂している、つまりそれぞれに主権を持つ、10人の王からなる連合国というものに対応することが分かります。

獣に関しては、「もろさ」に関する要素は全く描かれていません。
むしろ、3時半の期間、聖徒がその手に渡されるという描写からも、鉄の強さが継続していることが強調されています。
それで、ローマは当初は「鉄」だけであったのが、終わりの時代に鉄の強さに混じる「陶土」は獣の10本の角、あるいは10人の王を表していることが分かります。
さてこの2章の巨像が作られている素材は何種類なのかということを、ここではっきりさせておきたいと思います。
金属は4種類、そして一番下の「足指」は決して陶土だけでできている訳ではなく、やはり鉄が使用されています。
それで、用いられている素材は、陶土を含めて5種類ですが、区分は4分割として表現されています。

「あなたのあとに他の国が興りますが、これはあなたに劣るもの。その次に興る第三の国は青銅で、全地を支配します。第四の国は鉄のように強い。鉄はすべてを打ち砕きますが、あらゆるものを破壊する鉄のように、この国は破壊を重ねます。」ダニエル 2:39‐40

「5番目の王国」などはありません。これは「4頭の獣」と完全に合致します。

飽くまで、「陶土」は鉄に混じっている素材です。
そしてその像がついには、砕かれることになるのですが、その部分の描写に不思議な記述があることに気付きました。先ず、ヌブカドネザルが見たであろう夢の描写です。

「それは頭が純金、胸と腕が銀、腹と腿が青銅、すねが鉄、足は一部が鉄、一部が陶土でできていました。 見ておられると、一つの石が人手によらずに切り出され、その像の鉄と陶土の足を打ち砕きました。鉄も陶土も、青銅も銀も金も共に砕け、夏の打穀場のもみ殻のようになり、風に吹き払われ、跡形もなくなりました。その像を打った石は大きな山となり、全地に広がったのです。」ダニエル2:32-35

ところが「解き明かし」に関する描写は、王が見た夢の内容を再現する描写と、砕けて行く順番に違いがあるのです。

「山から人手によらず切り出された石が、鉄、青銅、陶土、銀、金を打つのを御覧になりました・・・」ダニエル2:45

金の像比較

「それで、像全体が…」という描写ではなく、なぜか、細かく、全ての素材を順に列挙しています。解き明かしの説明では、「鉄、銅、陶土、銀、金」という順序になっているのです。
まして、「足指は一部が鉄、一部が陶土」とあるように、一番つま先の足指が、鉄に、ドロドロの陶土と乾いた陶土が「混じって」いるのに、銅の次のなのです。単に足先に石が当たっただけではこの順序の分離は不可能です。

これは、翻訳上の、単なる語句の並び違えかと思って調べて見ましたらそうではないことがわかりました。どの翻訳でもそうですし、ヘブライ語の原語で見ても、その順序になっているのです。

金属順番

あと考えられる、この違いの理由は、ダニエルが、あまり気にしないで、あるいは、たまたま、ちょっと間違えて、そうなってしまったか、そうでなければ、もう一つの理由。それには、そのように書くべき、預言的意味があったかのどちらかです。
それは、確認のしようもありませんが、ここでは、後者の方で考察してみました。どう考えても、意図的でない限り、間違いようのない記述と思えるからです。
なぜ、銅と粘度が入れ替わっているのか。
実体の順序で表現すると、ローマ、ギリシャ、10本の角、メディア・ペルシャ、バビロニアという順序になります。

つまり「銅」は「鉄」と合体しているゆえに、当然こういう順番になるということなのでしょう。

ここで、さらに、ダニエル7章の4頭の獣が、どのように殺されるのかの順番を確かめてみようと思いました。

「さて、その間にもこの角は尊大なことを語り続けていたが、ついにその獣は殺され、死体は破壊されて燃え盛る火に投げ込まれた。他の獣は権力を奪われたが、それぞれの定めの時まで生かしておかれた。」ダニエル 7:11‐12
「やがて裁きの座が開かれ彼(小さい角)はその権威を奪われ滅ぼされ、絶やされて終わる。」ダニエル 7:26

「ついにその獣は殺され」というのは、主に「尊大なことを語っている小さな角」に言及していますので、獣である、国としての「ローマ」とその獣の角の中のボスとして、「獣」を牛耳って、行動しているギリシャ出身の反キリストのことを指すと考えられます。

はっきり分からないのが、次の12節の部分です。
「他の獣は権力を奪われたが、それぞれの定めの時まで生かしておかれた。」というところです。
これによれば、他の王国、つまり豹(ギリシャの勢力はおそらく残っている)、熊(メディア・ペルシャ)、ライオン(バビロニア)は、支配権だけ滅びて、「獣」としては、その後幾らか、存命する事が分かります。

「それぞれの定めの時」がどれくらいのなのかは、今のところ、まったく分かりません。
また、7:26の表現からすると、第4番目の獣でさえ、まず、司法上の裁きとして「支配権を取り去る」ことが成されます。そしてそれは、「滅ぼし尽くし,全く滅ぼし去るため」とされています。
ですから、獣の裁きは、先ず「捕らえられ」つまり支配権が取り去られ、その後、滅ぼされるという2ステップがあることが分かります。

黙示録の記述からも、「獣は捕らえられ、また、獣の前でしるしを行った偽預言者も、一緒に捕らえられた。」黙示録 19:20)とあり、そのことが確認できますが、他の王国がどうなったのか具体的な記述はありません。

今注目している2:45も同様で、巨像の足に「石」が当たった直後の出来事を描写している場面と思われますので、その瞬間全てが、滅ぼし尽くされて、消滅するというより、その時、その順番で支配権が取り去られるということを示しているのかもしれません。

最後に、倒されてゆく政治的な権力(勢力)の、その順番を、現代の実態を含めて記しておくことにしましょう。

すなわち、足元に石が当たり、先ず、「」=[ローマ勢力=EU解体後のローマ合衆国] - 「陶土」[10本(厳密には7本)の角=王たち=ローマ合衆国の国家元首] - 「」[ギリシャ出身の小さい角=反キリスト] - 「」[メディア・ペルシャ=偽預言者=メディア/マスコミ] - 「」[バビロニア=大バビロン=バチカン]





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