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ARMYだけじゃなかった。社会活動への関心。ENHYPEN/ジェイクさんの対応に注目。

GrumpyBeereによるPixabayからの画像



BTSがスルーした問題を後輩アーティストが対応したことの意義

 BTS・ARMYでも話題の「ボイコット活動」。これ実はとても有益なのですよね。パレスチナへの人道支援のため、世界的にさらに活発になってきていますね。

 ENHYPEN/ジェイクさんがWLive配信中に、スタバのカップでコーヒーを飲んでいるのを海外ファン(エンジン)から、飲まないで欲しいというコメントが書き込まれ、それに対応されたという話がXのTLに流れてきて、それを読んだイルアミの「ジェイクさんを賞賛した」TLをいくつか読みました。

 賞賛したアミたちも私も失礼ながら、ENHYPEN/ジェイクさんについてあまり知識がなかったのですが、韓国で生まれ、8歳でオーストラリアに移住。BTSの公演を見て、K-POPアイドルになりたくて韓国に来たそうです。
英語が堪能であることで、海外ファンからの窓口になってしまうことが多いとのことです。

 そんな事情もあり、以下はその経緯が書かれた「デバク」というゴシップ系のサイトの記事。Wラでのやり取りが書かれています。

現在、「パレスチナ」自治区ガザでは、イスラエルが軍事作戦を展開中。2万1000人以上にのぼる、多くの死傷者が出ています。そんな中、親イスラエル的だとして「スターバックス」には厳しい視線が寄せられており、ボイコットの動きも出ています。彼らは「スターバックス」のアイテムを使用しないよう求めています。
 あるファンはWeverseで「ジェイクとENHYPEN、どうかもう2度と、「スターバックス」のドリンクを購入したり使用したりしないでほしい。彼らはガザのジェノサイドを支援している。謝罪して、学んでほしい」と書き込みました。
 これに、ジェイク自身が返信。「伝えてくれて、ありがとう」「間違いだった。本当に申し訳ない。2度と起きないよ」と書き込みました。

デバク

 このコメントを拾って、この後彼はガラスのコップに移してコーヒーを飲んでいました。彼の真意は書かれていませんが、アーティスト個人でこのような対応をしたことに賞賛が集まっています。
 HYBEは個人対応ならば個人の意思にまかせる、ということなのか、今後の展開が興味深いです。

 コメント欄は、彼の対応というよりもそれを書き込んだファンへの非難が多く、それはイルアミ内での対応と一緒ですね。改めてここで細かく比較しませんが、アーティストへの要望を、意見交換、共通の学びとして見るか、外圧、強制として見るか、感じるかということです。3D時もそうでしたが、人権の意識についての話とアーティスト個人への要望とは異なる、と言う論点がどうしても理解されないので、日本国内でのこの論争は今後も平行線をたどるでしょう。

 でも、コメント欄を読むと、シオニズム、イスラエルのジェノサイド、ボイコットについて知らなかったファンへの注意喚起にもなったようなので、ジェイクさんの果たした役割は大きいと思います。

HYBE所属アーティストのファンクラブ協同の抗議

 このツイートはカラットへですが、このシオニズムへの抗議活動はなんとHYBE所属アーティストのファンクラブ共同で活動されていました! 
※TOMORROW X TOGETHER、BTS、SEVENTEEN、LE SSERAFIMのファンクラブまたはファン個人が主催となっています。

 CARATs!なぜボイコットが重要なのか、そしてHYBEがそれにどのように関係しているのか、詳しいガイドです。韓国語で翻訳され、私たちK-CARATsにより多くの情報を提供します!タグを継続し、XとWeverseの両方で使用してください!
(添付資料:英語分訳:DeepL
その1
75年以上にわたって、パレスチナ人と韓国人はともに、別離と家族の団結ができない辛い歴史を共有してきました。私たちは、韓国人ファンがパレスチナ人と彼らの祖国への帰還と再接続の権利のためにスタンスを取ることを求めます。デザイン:@doiityun

1.) 反シオニズムとは?
反シオニズムとは、イスラエルのアパルトヘイト占領に反対することである。反シオニストたちは、パレスチナ人の人権、移動、そしてイスラエルによる入植と占領の間に暴力的に追い出されたパレスチナ難民の帰還の権利を擁護しています。

   反シオニズムは反セメティズム※1ではなく、宗教とは別の政治運動である。その目的は、宗教に関係なく平等な権利を確立することである。パレスチナがパレスチナ人から奪われ、シオニストの入植者に与えられる以前、パレスチナ人はキリスト教徒、ユダヤ教徒、イスラム教徒のパレスチナ人を含む強力な多様な宗教コミュニティと平和的に共存していた。
※1:ユダヤ教徒およびユダヤ人への敵意,憎悪,迫害,偏見を意味する語

2.) なぜボイコットしなければならないのか?
 イスラエルやシオニストのブランドをボイコットすることは、イスラエルの占領とアパルトヘイト国家に対する抗議の一形態です。ボイコットは、イスラエル占領の資金と財政力を減少させるために、親パレスチナ人が日常生活に導入することを強く推奨する強力な手段です。
  南アフリカのアパルトヘイトが解体されたとき、ボイコットや世論の圧力によって南アフリカが財政的なストレスを受けていたことも一因だった。戦争、アパルトヘイト、イスラエルの入植は、制度として維持するために多くの資金を必要とする。だから、イスラエルが所有するブランド(ソーダストリームなど)やイスラエル軍を支援するブランド(マクドナルドなど)をボイコットすることは、アパルトヘイト体制が崩壊することを最終的な目的としているのだ。

3.) BDSとは?
 BDS(ボイコット・ディベスト・サンクション)はパレスチナ人主導の運動であり、パレスチナ人の自由、正義、平等を擁護する組織である。BDSは南アフリカの反アパルトヘイト運動から着想を得ており、イスラエルが国際法を遵守するよう圧力をかけるよう企業や国に働きかけることを呼びかけている。詳細については、ウェブサイト(http://bdsmovement. net)を参照し、X(旧https://Twitter.com)で@BDSmovementと@pps_krをフォローしてください。

4.) どうすれば参加できますか?
 HP、ソーダストリーム、プーマ、ディズニーなどの企業を含む(これらに限定されない)BDSリストに従うだけでなく、草の根運動が主導する企業を取り込むことも推奨される。これには、スターバックス、マクドナルド、ピザハット、ドミノなどが含まれる。重要なのは徹底的に調査し、代替となるものを見つけることだ。ボイコットは長期化する可能性があり、多くの場合1年以上かかるが、イスラエルやイスラエルのブランドから手を引くブランドを通じて、永続的な影響を与えることが目標である。BDSの核となる原則は、パレスチナ人は他の人類と同じ人権を持つ権利があるということだ。

5.) HYBEとBDSの関係は?
 HYBEの国際的なファンは、韓国のファンに力を合わせ、HYBEがシオニストやBDSに記載されているブランドから手を引くよう要請している。これには、イスラエルやイスラエル占領軍を支持する有名人、例えばIOFのために6000万ドルの募金に参加したファレル・ウィリアムス、ディズニーやマクドナルドとのコラボレーション、イスラエルと関係のあるブランドとの将来的なコラボレーションの可能性などが含まれます。また、HYBEアメリカからスクーター・ブラウンを排除することも含まれる。彼はシオニストであり、パレスチナ人の大量虐殺を常に推進、支持している。パレスチナ人への抑圧がエスカレートし、現在進行中の大量虐殺に発展している今、HYBEがパレスチナ人の解放を支持する立場に立ち、シオニズムから手を引くことを要求しなければならないのは明らかだ。

主催 txtchartproject、@army4palestine、@moabirthday、@carat4palestine、@lsrfm_supp_team、@doiityun

3Dラップの人種差別意識は、さらなる悲劇に繋がる

 ジャック・ハーロウによるジョングクさんのシングル第2弾:3Dのラップ部分「アジア系女性への蔑視、ミソジニー」で、抗議を立ち上げたのは日本のARMYでした。アメリカではジャック・ハーロウが黒人女性を中心とした支持が多いため、「アジア系女性蔑視」については海外ARMYも沈黙をした人も多く、むしろ支持をした人たちの「蔑視ではない」「ラップではよくある」という英語母語者たちの意見や売り上げで判断した一部の日本ARMYが、抗議を続けている人たちを変わらず非難しています。HYBEもジョンググさん自身もまったくこの件には触れていません。

 しかし、このパレスチナとイスラエルの紛争が起き、その後、ジョングクさんのGoldenの制作に関係した人たちに、シオニストが多数いたことにさほど驚きませんでした。 このパレスチナ住民へのジェノサイドを支援しているのは、上記の文にもあったようにまず、HYBEアメリカCEOスクーター・ブラウン、バックダンサーのジェイク・コディッシュ、ジャック・ハーロウ、ジャスティン・ティンバーレイク、Usherまで。分かっているだけで。スクーター・ブラウンの人脈には同様のシオニズムの人が多いようです。

 これはHYBEアーティスト・ファンへの影響を考えれば、優先すべき問題なのですが、ま、そう単純ではないですね。すでに契約しているスポンサーや進めているプロジェクトなどあるでしょうし。グローバル企業のさらなる課題ですね。

今後のHYBEとアーティストたちに求められること

 お茶を濁したまま(そうせざる得なかった複雑な背景を理解しつつ)BTS界隈は残りメンバーを入隊させました。時が解決することを願ったのか、考慮中なのか。2点だけはっきりしているのは、1.少なくても完全に停戦になるまでこのボイコット抗議は続く。2.スクーター・ブラウンとの契約解除。後者はHYBEが決断すれば良いことなので、今後のプレッシャーはさらに強くなると予想されます。
 
 近い将来、独自のエンタメ制作に関するノウハウをを持つ韓国が、アメリカと肩を並べるようなエンタメの中心地のひとつとなる可能性は高いです。それに触発されたアジア各国のエンタメ業界レベルの底上げも進んでます。そのへんも見据えて、今後の対応をアメリカにおもねることなく成長しつづけて欲しいです。

 
 

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