見出し画像

お前たちのホームルーム

「お前たちが辛くなったらいつでもここに戻ってこい、いつでもホームルームはここにあるから」中学の卒業式の最後のホームルーム。担任が初めて見せた号泣、生徒たちの鼻を啜る音。感動的な別れの言葉。

24歳。僕は大人になった。もう地元にはいない。中学を卒業して数年経っている。

先日帰省した時、用事があり市役所に寄った。証明写真をとって、帰ろうとした時、少し歳を取った当時の担任らしき人が遠くに見えた。似ている、とても似ている。そう思って、遠目からじっと見ていた。仕草が当時のままだったから確信に繋がった。

どうやら学生の対応をしているようだ。でもなぜ、市役所に?そう思って、天井に吊り下げられたボードを見たら、「教育委員会●●課」とあった。

そうか、あの担任ーーー。

先生のホームルームは、いまもずっとずっと続いている。

外資系専門商社でBtoB, BtoG営業をしています。さまざまな社会問題や身の回りに起きた出来事を発信しています。「新しいモノ・コトで人々の生活を豊かにする」