認知症700万人時代に備える(上) 高齢者視点の製品開発必須

2025年には認知症患者は700万人に及ぶと推計されている。
軽度の身体機能や認知機能の低下低下は的確な人的サービスや簡単なテクノロジーを利用することでそれまでの生活を維持できる可能性があると筆者は指摘する。
そのためには当事者が認知症が始まる前にテクノロジーに慣れておく必要があるという。またメーカーはデザインを頻繁に変えないことや高齢者に受け入れやすい機能やデザインにするなどの姿勢が求められる。
23年9月にアルツハイマー病の新しい治療薬レカネマブの製造販売が承認されるなど認知症に対する治療の選択肢が増えてきている。
「生活環境の整備や従来の抗認知症薬、および新しい様々な種類の治療薬の中からどれを選択したいのかという当事者の意思が極めて重要だ。」と筆者は主張する。
当事者や介助者は、医師やケアマネージャーに任せきりではなく、自らどのようなケアを受けたいか自ら希望を伝え治療や介護を選択する時代になった。多様性を重要視する社会の中で認知症は象徴的な課題であると筆者は指摘している。

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